ひゃくえむ。新装版(上) (KCデラックス)

  • 講談社 (2022年3月30日発売)
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  • 本 ・マンガ (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065274347

作品紹介・あらすじ

100mだけ誰よりも速ければ、どんな問題も解決する── ◇『チ。-地球の運動について-』の魚豊、“全力疾走”の連載デビュー作!! 「100m走」に魅せられた人間たちの、狂気と情熱の青春譚!!

少年トガシは生まれつき足が速かった。だから、100m走では全国1位だった。「友達」も「居場所」もすべて“それ”で手に入れた。しかし小6の夏、トガシは生まれて初めて敗北の恐怖を知った。そして同時に味わった、本気の高揚と昂奮を──。100全力疾走。時間にすれば数十秒。だがそこには、人生すべてを懸けるだけの、“熱”があった。

感想・レビュー・書評

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  • 21冊目『ひゃくえむ。新装版 上』(魚豊 著、2022年3月、講談社)
    『チ。-地球の運動について-』で大ヒット作家となった魚豊先生の連載デビュー作。陸上競技の100m走に命を懸ける少年たちの物語である。
    週刊少年マガジン新人漫画賞で特別奨励賞を受賞した短編『100m』も同時収録されている。
    松本大洋のスポーツ漫画を思わせる狂気的な勝負の世界と、福本伸行の作品を思わせる熱いセリフが融合し、異常なまでの熱量を帯びている。
    しかし、物語の展開には少々鈍重な印象を受ける。

    「もちろん真剣で」

  • 仕事上の必要があり、新装版(上下巻)で読んだ。

    『チ。-地球の運動について-』でブレイクした魚豊 (うおと)の連載デビュー作だ。

    100メートル走に憑かれた者たちの群像劇を、小学生時代からの宿命のライバル2人を中心に描いている。

    ……と、骨子だけを取り出すとまるで王道少年マンガのようだが、読んでみれば、この初期作品のころからすでに、魚豊のマンガはすこぶる独創的である。
    「こんなスポーツマンガを初めて読んだ」――そう思わせるほどだ。

    『ジャンプ』的な「友情・努力・勝利」の物語とは異なり(当作の連載誌は『マガジンポケット』だが)、勝利を目指す中にある絶望や狂気までも描く。
    また、さまざまな努力の姿も描かれるが、努力の中にある虚しさまでも描く。

    走っている間の繊細な心理描写など、内面描写にかなりウエートが置かれているのも特徴である。

  • 目の前のことに「熱」を持ちたくなる。

  • 夢中になって一気に読める漫画

    チ。も素晴らしいけれども、よりストレートな情熱が感じられますね

  • 私は、『チ。-地球の運動について-』を読んで、
    名言の数々に感動して、同じ作者の一作目ということで気になり、『ひゃくえむ。』を読んでみることにしました。

    まだ上巻だけを読み終えた段階ですが、
    『チ。-地球の運動について-』で最初に登場するラファウと、
    本作で最初に登場するトガシの顔つきが
    似ていると感じました。
    セリフに独特なルビが振られていることが多いのも、似ていると感じたと共に、
    作者の魚豊さんの表現の深さを味わえる作品だと感じました。

    もともとスポーツ漫画は読まないほうなのですが、
    これほどシンプルなスポーツ漫画が他にあるのでしょうか。
    挫折と栄光、そして絶望と屈折の日々。
    特別なことは描かれていないけれども、誰にでも一回や二回は身に覚えのある経験を
    「100メートル陸上」という生きかたを通して丁寧になぞってくれています。
    余分な描写が一切なく、ストレートに描かれている清々しさも
    『チ。-地球の運動について-』
    と同じ作者なんだな、と改めて感じさせられるポイントでした。

    誰もが経験したことのあるような、
    息を呑む瞬間や葛藤、自分との闘い。
    それらを丹念に描いた作品だと感じます。

    下巻が楽しみです。

  • 感想はゲに。

  • 陸上に住む魔物と戦うはなし

  • 圧倒的なマンガ。唯一無二とは何か?自分とは何か?どういう人間か?才能とは?を考えさせられた。自分の職業的にも共感できる部分はあって、読むのしんどくなるところもあった。

  • 内容が走りきってる。
    Amazonなどで冒頭部分を読んで気になったら、ぜひ読み切ってほしい。
    決して絵が上手いタイプの作品じゃない、昨今話題になるようなタイプの話でもない。けど爆発的な芯というか、信念というか、作者の強いメッセージが全体から感じられてハラハラしてしまった。読めてよかった。

  • 胸が熱くなるのはなぜでしょう?
    努力がムダになるようであれば、私はいなくなります。

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