- 講談社 (2022年6月29日発売)
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感想 : 42件
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784065280461
作品紹介・あらすじ
令和5年度児童福祉文化賞受賞!
爽やかで、さりげなくて、深い!審査員長絶賛。
ーーー我が校では、今年度からジェンダーフリー制服を導入しまして……。
笹森くんは制服にスカートを選んだ、ということ?
笹森くんのすらりとした引きしまった長い脚が、今日はまた一段と際立っていた。
笹森くんが、ひだの均等なスカートを穿いていたから。
教室の入り口でそれに気が付いたぼくは、ゆっくりと二度瞬きした。・・・篠原智也
夏休みあけ、いきなりスカートで登校をはじめた笹森くんをめぐる4人の物語。
『恋とポテトと夏休み』などの「恋ポテシリーズ」で第45回日本児童文芸家協会賞を受賞した神戸遥真氏による、連作短編青春小説。
もくじ
1、ぼくもわかるよ・・・・篠原智也
2、きみなら話せる・・・・西原文乃
3、胸の内リスト・・・・細野未羽
4、偽装したいもの・・・遠山一花
5、理由は要らない・・・笹森宏
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
自己と他者の認識の差やコンプレックスをテーマにしたこの作品は、笹森くんが突然スカートを穿いて登校することで始まります。彼の行動は周囲に驚きを与えつつも、彼自身の内面や周りのクラスメイトたちの成長を描く...
感想・レビュー・書評
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笹森くんが突然スカートをはいてきた
というところから始まりました。最初は笹森くんの性格とかがわからないのですが物語が進むにつられて笹森くんの人物像がだんだん浮かび上がってきました。でも最終章の笹森目線の物語までちゃんとしたスカートをはきたい理由がわからなくてページをめくる手が止まりません。女子でスラックスをはく人は珍しくないけど男子でスカートをはく人はあまり見ないからこれから男子のスカートが増えたらいいと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自己評価、他人からの評価、コンプレックス。
自己と他者の認識の差から生まれる違和感や、自分の気持ちを勝手に察してくる相手へのモヤモヤ等、「わかる〜」が止まらない!
自分の失敗を悔い、わかったふりでなく、相手の気持ちを理解するために「スカート」を穿いてみる笹森くんは、本当にかっこいい。 -
「穿いてみたかったから穿いてみた。でも、気づけたことは、なかなかに大きいんじゃないだろうか。」
ーー本文より一部引用
クラスの人気者・笹森くんが、まだまだ暑い九月の新学期に、突然スカートをはいてきた!
かれらが通う作草部高校ではジェンダーフリー制服が導入され、実際に様々な理由で女子がスラックスを穿いていることも多いのだが……
周囲が気にする中、その理由を笹森くんは「ただ穿いてみたかっただけ」とあっけらかんと答える。
そんな笹森くんを気にしつつも、自分の日常を、己のコンプレックスなどに悩みながら過ごしていく4人のクラスメイトたちと、笹森くんに焦点を当てた5篇の連鎖短編集。
高校一年生のかれらの日常と悩み事は三者三様。
サクッと読めて、でもいろいろ考えさせられるし、読みながら発見がある。
問題提起の気はあるものの、物語として暗すぎず、明るすぎず。
最後のお話で笹森くんがスカートを穿きはじめた理由や、笹森くんがスカートを穿いていて思ったことなどが明かされ、そこも面白い。
あと各話の主人公にならなかった周りの大人たち(京子先生や笹森くんのお母さん)や、笹森くんと仲良しの野々宮くんや、バンド仲間の豊中くんなどなど…好きだなぁと思える登場人物もたくさんいて、そこも見どころ。
終わり方も爽やかでよかった。
ティーンズにはもちろん、大人が読んでも面白いのでみなさんぜひ読んでみてください! -
図書館で「子供たちに読んでほしい本」とあり、興味が出て読んでみました。
クラスの中心人物である笹森くんが、ある日スカートを履いてきた。
笹森くんを含めた5人の短い話から、それぞれが抱える悩みや考えに触れられます。
高校という1つのコミュニティ内で、これだけの考えの違いがあるのだから社会に出たらもっと色々な人に出会うのだろうなぁと思います。
元々、LGBTQの話はセンシティブな話題として触れられにくいですが、無知の「知」を知らないことが1番どうなのかな..?と思うので図書館が「子どもたちに読んで欲しい本」として挙げていたのも納得でした。
この小説は、フラットにこの話題に触れていますが、
より深いところについて興味があったら52ヘルツのクジラたちがおすすめです。
小学校中-中学生 笹森くんのスカート
中学生以上 52ヘルツのクジラたち
個人的な感じ方ですが↑
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笹森くんがスカートを履いてきた。
物事としてはそれだけなんだけど、それによる周囲の反応はそれぞれ。人と違うことをすると、どうしたって目立ってしまう。内容としては多様性、ってとこなんだろうけど、アセクシャルまで扱われてる児童書は珍しいかも。自分を枠組みにはめることも、自分の感覚で物事を捉えることも、やってしまうけど周りに発信するのは気をつけなきゃいけないよなぁと思った。
みんなが生きやすい世の中になるといいのに。 -
夏休み明け、笹森くんがいきなりスカートを穿いてきた
理由は、本人いわく、ただ一つ
「穿いてみたかったから」
高校1年の笹森くんが投じた一石がさざ波となって……
何かあった?
理解してあげないと
気を遣うとか、おかしーだろ
人は見た目じゃない
みんな勝手に意味づけしたがる
ジェンダーフリー制服を導入した高校のスカート男子と彼をめぐる4人の物語、2022年6月刊
舞台となっている西千葉の県立作草部高校は、あの『恋ポテ』の高校
〈その自由をもっと緩く、ふわっと認めてもらえたらいいのに。〉
ユーモアにくるまれた青春小説を読んでいるうちに、たいせつなことに気づかされる -
In her shows的な体験を5つも体験できる良書。
突然制服のスカートを履いてきたクラスの男子、を中心に、クラスメイトのエピソードから最後はその彼がスカートを履くに至ったエピソードになる。
クラスメイトはみんななんかコンプレックスがあって、それとの向き合い方も人それぞれ。でもそれが無理ない感じなのが良い。
スカートを履いた笹森くんが1番現実的ではないかも。スカートを履くという行動ではなくて、スカートを履いても受け入れられたり、ありのままでいられる男子はそんなにいない!と思う。
でもうん、良書だ。多感な学生さんに読んで欲しい。
2025.5.17
101 -
笹森くんと周りの4人が語り手になった5つの短編集。ある日突然スカートを履いて登校するようになった笹森くん。どんな意図があるのか、戸惑いながらも、優しく見守るみんな。行動にはそれぞれ訳があることを忘れてはいけないと思った。
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面白かった!
笹森くんがスカートはいてきて、
周りがどう接すればいいか戸惑う中、
悩んだってしょうがないから直接理由を聞いて、まっすぐ向き合った、友達の野々宮くん、素敵すぎる。 -
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中学あたりで授業として男子には制服のスカートを女子には制服ズボンを履いてみる体験授業があってもいいかもと思える一冊
物語は読みやすく淡々としていていつもと変わらない周りの人、何でもない日常の中に様々な悩みはそれぞれあると再認識 -
私は学生時代というか、高校生の頃は特に周囲の人の感情などを気にしない性格で、そのせいでいじめに近いこともあったりしましたが、今思い返すと、高校生は本当にいろんなことを抽象的に考えられる年齢でした。あの頃から、もっとたくさんの人と関われたら良かったな。
笹森君と同じような理由でスラックスを履いておりましたが、女子ではインパクトがないよなと思っていたら、部活の後輩がみんな「先輩がスラックスなので!」と揃ってスラックスにしてきたのを思い出しました。もっと感謝を伝えたらよかったなあ。楽しかったなあ。
「クラスのそれなりにモテる地位にいる笹森くんが、突然夏休み明けにスカートを履いてきた。」と言う1つの具体的な事象を自分に当てはめて抽象化している様子が可愛らしく感じられ、学校での日常をさわやかに描いておられます。1冊をとおして同じ舞台と登場人物、主役はクラスメートで交代制といった感じ。
ジェンダーが大きなテーマの一つではありますが、そこまであげつらって「LGBTQとは〜!!」という本ではありません。高校生らしい潔癖さと押し寄せてくる多様性の葛藤をうまく掛け合わせておられるなと感心いたしました。
高校が舞台なので、高校生にひとまずオススメではありますが、読める子なら中学生でも読めるんじゃないかな?一人称でお話が進み、平易な言い回しを選んでおられ読みやすいです。 -
図書館で借りました!1つの物語が続けてつづられていると思いきや、短編集みたいな感じで書かれていて意外、、!でもすべてつながっていたので面白かったです!1つ1つがいい所で終わるのがすごい、、、!次の物語で色々わかるのが楽しいです!
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図書館で題名と表紙の絵が気になって、ふと手に取った一冊。
読み始めたら止まらなくなって借りてしまいました。中高生向けの本で、面白かった。斬新な切り口で、興味深い!
ジェンダーフリー制服が採用されている高校で、ある日笹森くんがスカートを穿いて登校してきた。笹森くんはさわやかで明るくイケてる普通の男の子。笹森くんのクラスメイト4人のお話に続いて最後に笹森くん本人の話になるリレー型短編集。
どの子の話も面白くて、それぞれに笹森くんとの関わりで気づきがあったり考えたり。笹森くんのスカートの理由が最後の章でわかる構成。なるほどねと思います。
ジェンダーレス制服、女の子がパンツを選択することはあっても、男の子がスカートって勇気が要る。穿いてみたっていいよね。さっぱりしている笹森くんはかっこいいし、さらっと受け止める友達の野々宮くんもいい。
思春期は人知れず悩んだり、色々気になるお年頃な上に、学校やクラスの空気を読むという独特の時代。楽しいようでちょっと窮屈。そんな高校生たちに人と違ってもいいんじゃない?と思わせるような。
等身大の高校生たちが愛おしく思えて、読み終わってさわやかな気持ちになりました。 -
誰かの常識が、みんなの常識がすべてとは限らない‼️(納得)
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令和高校生たちが主人公。ジェンダーフリー制服、LGBTQ、同性婚、恋愛に興味がない、ルッキズム、など現代的な要素が盛りだくさん。
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ジェンダーレス制服を導入した高校。
二学期の始業式に、クラスの人気者男子がスカートをはいて登校してきたことで、クラスメイトの注目を集めます。
笹森くんが、LGBTQだと考え、「理解しなくては」と意気込むクラス委員や、笹森くんの真意を推し図ろうとする二軍の男子、あっけらかんと笹森くんの変化を受け入れる彼の親友や、その元カノ。
ひとつのクラスに所属している生徒一人ひとりが、何に悩み、何を考えて日々を過ごしているのか。
設定はやや非現実的かもしれませんが、「絶対にありえない」ということもなく、登場人物の悩みや言動も含めて、「リアリティ」が高い作品だと感じます。
高校生の日々の生活のありのままが描かれています。弱い自分、人と比べて劣っている自分、世間の価値観からはズレている自分、そんな自分でも構わないんだ、という勇気をもらえる物語です。 -
私の大学生長男もロングスカートパンツを履いている。
本人はバンドしているという事もあるが、1番の理由は周りと同じ格好をしたくないと言う。
物語は、高1男子笹森くんが二学期の始業式にスカートを履いてきたところから始まる。
ラストの章、笹森くんの人となりな性格により、みんな持っていかれ感が強いけど、
各章の生徒たちの様々なコンプレックスが、等身大の高校生の姿をよく表現されている。
息子のスカート姿を見ての母のひと言がパンチありすぎでカッコいい!
こんな言葉がスラリと言える人になりたい。
今の学生はでジェンダーレスを授業で学び知識を得る。
私が学生時代は男女キッチリ、それが普通だと思っていたし知識も無かった。
その当時、生きづらかった子も沢山いたんじゃないかなぁ。
まあ、1番の違いはスマホの存在だな(笑)
著者プロフィール
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