図書館の大魔術師(6) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
4.55
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本棚登録 : 502
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065281987

作品紹介・あらすじ

民族大戦の休戦から95年。大陸は一つの転機を迎えていた。
各自治区を統治した英雄たちは次々と退き、新たな長が生まれ、
かつてパレナ議定書に誓いを立てた英雄は中央としょかんの長ただ一人となっていた。
そんな中央としょかん二代目総代の候補となったシオと同期のテイ。
彼女は自身が持つ強大なマナのせいで人と距離を置いていたが、
シオが手を差し伸べたことで徐々に心を開いていく。
一方シオへの敵意をむき出しにしたメディナは、ますます孤立を深めていた。

感想・レビュー・書評

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  • さながら熱血学園ドラマの様な展開を見せつつ、なんかちょっとラブコメ的な香りも醸しつつの、もちろん王道ファンタジーも抜かり無く見せつけてくれつつの、ミステリアスな伏線をビシビシ張っていく、控え目に言って面白過ぎる漫画。


    多民族・多宗教の人々が暮らす世界観の作り込みが尋常でない。
    シオの言葉「何かを信じて頼るって すごく大切なことなんじゃないかって僕は思うんだ」「何かに少し寄りかかることで力強く立てるなら 信仰という”習慣”が力を与えてくれるんだと思う」(p72)が実に分かり易くて、近頃何かと話題の’信教の自由’についても理解する一助になるのではないだろうか。

    また学園パートに於いても、超絶進学校に親のコネで入学してしまった中の上くらいの成績の人のコンプレックス・ストレス・フィーリングが物凄く切実かつリアルに描かれる。「私をあしらわないでくれ」(p116、p117)と色々な感情がせめぎ合う、見開きコマでのメディナの表情は何とも言えない。と、この心の叫びに応えるようにp133、p134でシオは真っ正面から彼女と目と目を合わせて叱り飛ばすのだがこれがまた爽快。そしてシオ・オウガ・メディナのへっぽこ3人組がハイタッチするシーンはもう最高。

    オウガちゃんが相も変わらずかわいい。「わからんのポーズ」(P91)とかずるいくらいかわいい。このままシオとのフラグが成立するのかな?けどシオ、村に可愛い幼馴染がいなかったっけか。

    そしてソフィさんの謎。なんちゅう所で終わるのよ。

    続き読みて〜!


    1刷
    2022.11.18

  • 「差別する側」の内心の自由の是非と、それを多様性に含めてしまっていいのか問題。
    まだ現実でスッキリ解決する道筋が分かってない以上フィクションでも魔法のように解決するわけがないんだけど、そんな中でのシオの行動がすごく等身大でシオらしくて好感が持てた。

  • ここ最近ずっと発売日が待ち遠しかった!
    読めることそのものがうれしくて楽しい、幸せな気持ち。

    物語が少しずつ進んでいく。
    シオの日常、毎日が不定形、ぶつかり言葉を交わし、考え、伝え、影響しあっていく。生きているってすごいなんてことを自然に思う。
    嵐の前の静けさのような、楽しい日々なのにピリピリとした緊張感。危ういけど、どんどん読みたくなる。

    続きもほんとうに楽しみです!

    巻末の「同じ部屋の二人Ⅰ」ににやっと笑

  • ■書名

    書名:図書館の大魔術師(6)
    著者:泉 光 (著)

    ■感想

    少し前から感じていましたが、人物絵が少し雑になった?
    コミカルな部分の絵が少し雑になった気がします。

    この密度の話しを年一冊しか出ない単行本でやってはいけない気がします。
    いつ終わるのよ・・・・これ。
    面白いのですが、とにかく登場人物の多さ、内容の濃さが相まってなかなか
    話しが進まない気がします。
    いや、話は進んでいるのですが、とにかく登場人物が多く、描きたいことも
    多いので、ページが足りない感じがすごい。
    もう既に登場していない同期も何人かいますしね・・・・・

    本作は、落ちこぼれ3人組にフォーカスがあたり3人組の成長が描かれます。
    後半は、あの人物について描かれます。(一人だけ年齢がおかしかったので
    当然何か描かれると思いました。)
    どれも物語としては面白いですし、各キャラ憎めない感じを上手に表現している
    と思います。悪い部分を描いた後、必ず良い部分も魅せるようにしているので
    今のところ純粋な悪はいないです。
    今後も純粋な悪は登場せず、「考え方が違うだけ」というスタンスでいくの
    だと思います。

    この後の物語を描くために、同期の人物像の深堀が必要なのでしょうが、
    同期以外にも、まあ人物が多いので、そこら辺なんとかうまくやってほしい
    ものです。

    出来れば自分が生きている内に、最後まで読みたいものです。
    執筆ペースを上げるのは難しいのだと思いますので、出来るだけ話を上手に
    まとめて描いていただけるとありがたいです。

    次はまた1年後か・・・・

  • 本と魔法のファンタジー漫画。一言で言えばその通りなのだが、本作は純粋なエンターテインメイトであると同時に、広い射程で「議論」を誘発する可能性を秘めている。現実の問題をデフォルメしつつ、妥協点を探る理性的なこの物語の続きがいまは楽しみでならない。

  • 課題の話は震えた。
    それがその問題を解決する、完璧な答えではないけど、1つの答えではあると思う。

  • 不思議な総代候補テイは一旦退場し、今回はメディナが1番ページを割いていたかな。
    酷い民族主義の彼女が変わっていく様を描く。
    もちろんそんなに簡単ではないので、イライラもするが、まあなんとか落ち着いてきた。
    シオを尾行しているのは誰?

    相変わらず絵は美麗。

  • 今回は、自分の心にも刺さるものがあった。

  • 面白かったけど、シオよりメディアの話ばかり。前巻登場のテイのエピソードもちょっとだけだった。

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