超怖い物件 (講談社文庫)

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感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065288429

作品紹介・あらすじ

古民家を買った男は、なぜ家の中にある氷室のことが気になってならないのか(宇佐美まこと「氷室」)。自殺した妹の部屋が、しばらく後に訪ねていくと、元通りに復元されている(神永学「妹の部屋」)。家の中に真ん中にある座敷牢は、誰を閉じ込めるためのものだったのか(黒木あるじ「牢屋」)。その家は、何か変だ(平山夢明「ろろるいの家」)。

当代随一の作家たちが紡ぐ、「超怖い」物語。

感想・レビュー・書評

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  • 全体的にまぁまぁかなという印象です!
    途中、取材ルポみたいなクソみたいのがなければ
    もう少し評価は良かったのですが…

    最後の平山夢明の「ろろるいの家」はその意味もわかると、凄く怖いし、さすがの作品でした。
    これだけ読めただけでも満足でした。

  • 気鋭の若手からベテランまでが一堂に会した「最恐」の物件怪談アンソロジー。


    家や土地をテーマにしたホラーアンソロジーです。
    作家陣が豪華で、個人的には外れなしでした。どれを読んでもじっとりと湿度のある話が楽しめます。
    珍しい方だと、事故物件検索サイト「大島てる」の管理人・大島てるさんのお話なんかも掲載されています。サイト自体は見たことがありますが、文章も書いているとは初めて知りました。

    実際に届いたメールや、自身が本を出すための取材で回った際に見聞きしたものについて書いているお話や、伝染する呪いを扱ったような作品も多く、虚構と現実が曖昧になる感覚がしてそれもまた良かったです。現実に侵食してくるような話は不安になる感じが好き。

    個人的に気に入った2作は、その土地に憑く”ナニカ”の不気味さが存分に楽しめる平山夢明さん『ろろるいの家』と、恐ろしくも耽美な化物の話、郷内心瞳さん『トガハラミ』。
    でも、それ以外のどの話もそれぞれ味わいが違っていてどれも面白いですよ。

  • 楽しめた一冊。

    苦手な作家さんがいたから心配だったけれど全部楽しめた。

    しかも11人中、5人は初読み作家さんでドキドキ感倍増。

    スタートの宇佐美さんはさすが。濃密なストーリーの組み立て方、冷たさが背筋伝うオチに感嘆の吐息。

    大島さんは手紙オンリーの見せ方が何気にゾッとくる。

    初読み花房観音さんも良かったな。京都を舞台に鐘の音が誘うしっとりゾクっとした恐怖が良い。

    村、地方の因習怪異を描いた黒木さん、美さえも感じる描写が意外だった郷内さんも好み。

    オチもしっかりインパクト有りで良かった。

    どれもチラ見さえも危険な怖物件。

    • まことさん
      くるたんさん。こんばんは♪

      この本のことはわかりませんが、黒木あるじさんは、昔、通ってた小説講座を一緒に受講していた、同期生です。最初から...
      くるたんさん。こんばんは♪

      この本のことはわかりませんが、黒木あるじさんは、昔、通ってた小説講座を一緒に受講していた、同期生です。最初から、すごい作品をバンバン提出されていました。最初から、プロのような、怪奇作品を書かれていました。やっぱり、柚木裕子さんしかり、深町秋生さんしかり、なるべく人は、どこか凡人とは違うんですね。(*^^*)
      2022/11/09
    • くるたんさん
      まことさん♪こんばんは♪

      えー!!すごい!
      改めてまことさんは貴重な経験をされていたんですね(*˙꒳˙*)‧⁺✧*

      実は黒木さんはお名前...
      まことさん♪こんばんは♪

      えー!!すごい!
      改めてまことさんは貴重な経験をされていたんですね(*˙꒳˙*)‧⁺✧*

      実は黒木さんはお名前だけ知っていた作家さんで、たぶん今回が初読みだったような。
      面白かったです♪
      短編が巧い作家さんってやっぱり実力が格別だと思います¨̮♡
      2022/11/09
  •  ストレスが溜まるとホラーが読みたくなる(;^_^A

     今回は怖かったよぉ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

  • オムニバスなのに読み進めるうちに話の内容まで怖くなっていき最後は怖いまま読み終わった…面白かった‼️
    澤村伊智、黒木あるじ、郷内心瞳、芦花公園、平山夢明、怖い

  • 嘘か真か
    名手たちの家に纏わるオムニバス

    めっちゃおもしろい!
    体験談や明らかなフィクションなどバリエーションに富んでるから飽きないし、それぞれのクオリティが高くて読んでてワクワクした。

    一番好きなのは「やなぎっ記」
    トガハラミ、笛を吹く家、終の棲家、ろろるいの家が良かった。
    特にろろるいはかなり怖くてゾクゾクした。

    トガハラミから読んだせいでまたカニバリズム関連が目に触れることに…

  • どの話も短くサラッと読めるホラー短編。
    ゾワっとくる話、先が気になる話が多く、
    割と良作かなと。

  • 家にまつわるホラーのアンソロジー。玉石混交という感じ。

    【収録作品】
    「氷室」宇佐美まこと
    「倒福」大島てる
    「旧居の記憶」福澤徹三
    「やなぎっ記」糸柳寿昭
    「たかむらの家」花房観音
    「妹の部屋」神永学
    「笛を吹く家」澤村伊智
    「牢家」黒木あるじ
    「トガハラミ」郷内心瞳
    「終の棲家」芦花公園
    「ろろるいの家」平山夢明

    たとえば「倒福」「旧居の記憶」「やなぎっ記」の御三方は実話怪談や事故物件をメインにしているだけあって実録風というかとりとめがない。それもそれで好きだけどほかの短編小説の中では浮いてるように個人的には感じた。
    この中で怖かったのはやはり「終の棲家」と「ろろるいの家」。芦花公園さんは「ほねがらみ」以来だけど、こちらも似た展開。いつのまにか読者を巻き込む手法はさすが。「ろろるい」も畳みかける怪異の描写が頭に浮かんでしまう。とにかく平山さんは容赦なくてそこがいい(笑)。
    澤村さんのはほかで既読だったので割愛。

  • やなぎっ記/糸柳寿昭
    たかむらの家/花房観音
    笛を吹く家/澤村伊智
    牢家/黒木あるじ
    トガハラミ/郷内心瞳
    終の棲家/芦花公園
    ろろるいの家/平山夢明

    上記が特に面白かったなぁ。

  • 全部怖い。
    どれがお気に入り!とは、ならないぐらい全ての作品が面白かった。
    こんな作家様も内容も全てが豪華な1冊。
    夜に読むと怖さ倍増ですね。

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著者プロフィール

1961(昭和36)年、神奈川県川崎市生まれ。法政大学中退。デルモンテ平山名義でZ級ホラー映画のビデオ評論を手がけた後、1993年より本格的に執筆活動を開始。実話怪談のシリーズおよび、短編小説も多数発表。短編『独白するユニバーサル横メルカトル』(光文社文庫)により、2006年日本推理作家協会賞を受賞。2010年『ダイナー』(ポプラ文庫)で日本冒険小説協会大賞を受賞。最新刊は『俺が公園でペリカンにした話』(光文社)。

「2023年 『「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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