満天inサマラファーム

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065289525

作品紹介・あらすじ

小学生男子とふしぎな人魚とのふれあいを描いた『かすみ川の人魚』で日本児童文学者協会新人賞を受賞した長谷川まりるの、受賞後第一作!

高校2年の満天は、父のタクさんが経営する自給自足の農場「サマラファーム」で暮らしている。そこはタクさんがすべてを取り仕切る彼の「王国」であり、満天はタクさんの息子でありながら、早朝から畑で農作業をし、ファームが経営するレストランの手伝いをするなど従業員のように働いていた。

手で作らなければ何も得られない生活に嫌気がさした満天の母は、彼が幼いころに、とっくにサマラファームを逃げ出していた。そして、満天もまた、ここを去ることを考えていた。

そんなある日、大学生の瑞雪がサマラファームにやってきた。瑞雪はサマラファームでの暮らしにひるむことなく、タクさんともうまくやっているようだった。しかし……。

父との軋轢と自らのルーツに悩む高校生が、自分の歩む道を探す姿を描く意欲作。

感想・レビュー・書評

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  • 父のタクさんが経営する農場サマラファームで働く満天。そこにはタクさんに共感する人や、外国からのウーファー(オーガニックファームで働く短期滞在者)が集まってくる。そこに頼りなさそうな新顔の大学生がやってきて、満天は心乱される。
    とても魅力的、でも決して聖人君子ではないタクさんの王国で暮らす満天の生活をどきどきしながら読んでると、思わぬ展開が。

  • 設定に混乱したまま、終わった。
    どんなメッセージを私は受け取ったのか、
    自分でもよく分からない。

  • 満天は主人公の名前だ。サマラファームは父の経営する自給自足の農場の名前だ。農場から出ようと考えている主人公の少年の成長の物語。。

  • “タクさん”(父)の営む農場“サマラファーム”で暮らす高校2年生の満天

    自給自足の生活とタクさんの生き方にあこがれて、ファームにはさまざまな人が出入りしている

    〈タクさんにあこがれて来る人は大勢いるけど、おれはちがう。たまたまここに生まれちゃって、たまたまここで暮らさなきゃならなかったってだけだ。
    だから、いつかは出ていく。〉

    あるときやってきたのが肉体労働はできそうもない“ひょろガリ”の大学生 瑞雪(みゆき)

    愛想のいい瑞雪に満天は反感を覚えるが……

    数奇な星のもとに生まれた高校生が自分の道を探す物語

    サマラは楓
    満天の境遇を象徴するファームの名前でありタイトルになっている

    第59回講談社児童文学新人賞佳作(2018年)を受賞した『お絵かき禁止の国』でデビュー、2作目となる異色の幻想児童文学『かすみ川の人魚』で第55回日本児童文学者協会新人賞(2022年)を受賞した著者の第3作、2022年9月刊

    また一人、“名前買い”できる作家が生まれた

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著者プロフィール

長谷川まりる/1989年、長野県生まれ、東京都育ち。職業能力開発総合大学校東京校産業デザイン科卒。『お絵かき禁止の国』で第59回講談社児童文学新人賞佳作(2018年)、『かすみ川の人魚』で第55回日本児童文学者協会新人賞(2022年)を受賞。ほかに『満天 in サマラファーム』など、話題作を発表している。創作同人会「駒草」所属。

「2023年 『キノトリ/カナイ 流され者のラジオ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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