- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065289532
作品紹介・あらすじ
かっこいいのに等身大、警察小説の新ヒロインふたたび。
第67回江戸川乱歩賞受賞作『北緯43度のコールドケース』のシリーズ2作目!
博士号を持つ異色の警察官・沢村依理子は、中南署から本部の警務部に異動となる。
とある出来事で監察官室に目をつけられている沢村は、これは報復人事ではないかと疑う。
そんな中、新札幌に新設されたばかりの北日本科学大学で爆破事件が発生。
これを機に沢村は突然捜査一課に異動となるが、ただし警務部付ーー果たしてこの人事の意味は何なのか。
一方、爆破事件はいつまで経っても進展がない。まさか北海道でテロ事件が起こったのか。
公安との駆け引きの中で進めていく捜査、しかも沢村は突然班長を任されることに。
新天地でまだぎこちない沢村は、新参者の班長に対して心中複雑な班員たちをどうまとめていくのか。
そしてなかなか実態がつかめない爆破事件の犯人は、いったいどんな人物で、どんな目的があったのか。
事件の謎を解く鍵は「数学」「研究者」「ジェンダーバイアス」そして「名声への飽くなき執着」ーー。
女性研究者として博士課程まで進み、アカハラによって恋人を亡くすという経験をした沢村だからこそたどり着ける真相が、そこにはあった。
感想・レビュー・書評
-
『北緯43度のコールドケース』で乱歩賞を受賞しデビューされた伏尾さんの2作目。前作と同じく北海道を舞台にし、博士号を持つ警察官・沢村依理子を主人公とした警察小説だ。
正直なところ前作はあまり記憶がなくて、沢村を取り巻くメンバーもよくわからなかった。あまり好意的なレビューも上げていなかった。ところが本作はどうだ。大学で起きた爆弾騒動を沢村が班長となって捜査する。基本的にはこの大きな流れから逸れることはない。多少横道に逸れることがあっても物語の邪魔にはならない。文章のうまさは前作でも感じたが、ストーリーテリングは大きく進化していると唸った。
キャラクターの書き分けも巧みで、ステレオタイプだなあと思わせながら実はさらに裏があるという深さ。デビュー2作目とは思えない余裕すら感じてしまった。
難を言えばタイトルだろうか。詳しくは書けないがあまりにも大きなヒントとなっている気がする。
刊行日 2023/01/23、NetGalleyにて読了。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
デビュー作に続くニューヒロイン沢村依理子のふたたびの登場「数学の女王」読む前はこれってファンタジー物なのかと思ってしまったがいやしかし読んでこの題名の深い意味がわかりました。意外や意外爆弾がで出てくるミステリー複雑な心理戦も出てくる傑作です。そして想像だにしなかった意外な犯人あなたぜひ読んで興奮して下さい。
著者プロフィール
伏尾美紀の作品
この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。





