今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢 (講談社現代新書)

  • 講談社
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本棚登録 : 176
感想 : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065295403

作品紹介・あらすじ

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約100ページで教養をイッキ読み!
現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!!

1:それは、どんな思想なのか(概論)
2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景)
3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用)

テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、
「一気に読める教養新書」です!
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全体主義に警鐘を鳴らし続けたハンナ・アレント。

人々を分断し、生活基盤を破壊し尽くす「全体主義」。
ごく普通の人間が巻き込まれていく、その恐怖を訴え続けたアレント。
格差が拡大し、民族・人種間の対立が再燃し、
テクノロジーが大きく進化を遂げる今日の世界、
形を変えたディストピアが、再び現れる危険性はあるのか――。
全体主義のリスクから逃れるために、人間には何ができるのか。

スリリングな論考です。

本書の主な内容
●反ユダヤ主義から始まった民族の殲滅
●「普通の人々」こそが巻き込まれる恐ろしさ
●国民国家の解体と階級・階層集団の消失
●互いに無関係・無関心な人間の集合=「大衆」の誕生
●事実よりもイデオロギーがまかり通る世界
●「潜在的な敵」の摘発と「慈悲による死」
●政治の世界で跋扈する隠蔽と虚構
●全体主義に対抗できる二つの主体
●「共通の世界」を守り抜く

全体主義をもたらしたさまざまの要因は今日においても存在し続けている。グローバリゼーションの名の下で進められているモノ、カネ、人の国境を越えた移動や交流は、経済的な格差の拡大やそれにともなう民族、人種間の対立を生み出しつつある。経済発展と手を携えて進行する科学技術・テクノロジーの進展は、それまでの人間の生活のあり方を変容させつつある。そうした状況の中で「全体主義」が形を変えて再び登場する危険はむしろ拡大している(本書より)

感想・レビュー・書評

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  • このまま新書は絶滅するのか…講談社現代新書が出した「一つの答え」(青木 肇) | 現代新書 | 講談社(1/6)
    https://gendai.media/articles/-/98950

    今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢 牧野 雅彦(著/文) - 講談社 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065295403

  • この本を読んでいて『朗読者』という小説を思い出した。登場人物の彼女も偶然「ハンナ」という名前。全体主義の恐怖は、気づいたときにはどうしようもなく、自分の意志では生きていけなくなること。言論も封じられ、人々の思考は画一的になる。権力も財力も名誉も何も持たない市井の人々が、意図せず巨悪に与して他人を縛っていくことは、うっすら現代でも感じられる。『朗読者』中の登場人物も全体主義の犠牲者だった。彼女は服役中に様々な知識を得て、その蔵書の中にハンナ・アレントのルポも含まれていた、という話だった。
    過去の過ちを何年も繰り返し振り返り、文学や哲学で現代人に語り掛ける姿勢はドイツ人に学ぶべきだと思う。日本の政治家はよく記憶をなくすし、記録も残さないし、国民も忘れっぽい。私は大多数に流されず、細部に「こだわる人々」の声を聴くようにします。

  • リテラシー、判断力は、受け売りや忖度、わがままで意見を表すものではなく、他者への思いやり、想像力を働かせてつくりあげていく。そこで過ちがあってもいい、その都度訂正していけばいいのであって、決して誤魔化したり逃げたりしてはいけない。全体主義は、一人ひとりの判断力が軽んじられ、瞬間の心地良さに安穏としてしまう先にある。常に私たちは考えよう。その日常が辛くても当事者性へのアプローチが大切であり、正しくないものへの寛容へと広げていく。千差万別の意見が飛び交う民主主義はひとつの答えが見つからなくてもその過程から気付くものがあればいい。そして自他共に修正を行っていく。そこに保身や体裁は不要である。このことを為政者の皆さんに諫言する。

  • 311-M
    新着図書コーナー

  • 311.2||Ma

  • 東2法経図・6F開架:B1/2/2677/K

  • 帯に短し襷に長し

  • 【蔵書検索詳細へのリンク】*所在・請求記号はこちらから確認できます
     https://opac.hama-med.ac.jp/opac/volume/466217

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著者プロフィール

牧野雅彦(まきの・まさひこ)
1955年生まれ。京都大学法学部卒業、名古屋大学大学院法学研究科博士課程単位取得。名古屋大学法学部助手・教養部助教授などを経て、現在、広島大学法名誉教授。専門は、政治学、政治思想史。主な著書に、『歴史主義の再建』(日本評論社、2003年)、『マックス・ウェーバー入門』(平凡社新書、2006年)、『国家学の再建』(名古屋大学出版会、2008年)、『ロカルノ条約』(中公叢書、2012年)、『精読 アレント『全体主義の起源』』(講談社選書メチエ、2015年)、『危機の政治学』(講談社選書メチエ、2018年)など。


「2022年 『今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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