ブルーピリオド(13) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
4.22
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本棚登録 : 428
感想 : 15
  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065297308

作品紹介・あらすじ

高2で絵を描くことの楽しさに目覚め。猛烈な努力の末に東京藝大に合格した矢口八虎。
藝大2年目を迎え、これまでの課題や講評で芽生えた、自分の才能や大学への疑問や不安は美術への情熱を曇らせたままで、道に迷う八虎。
悶々とした日々の中で訪れた学外のアート集団ノーマークスの活動拠点で出会った不二桐緒は八虎に新風を吹き込んだ。
ノーマークスも不二桐緒も、実態を知らない八虎は、魅力を感じつつも関わり方のスタンスを模索する。
不二桐緒との出会いがもたらした新しい視点は、八虎の閉塞感を打ち破る光明となるのか。
「新入生」の時期は終わり、大人へのステップが始まる。
新しい出会い、新しい課題、美術との関わり方、八虎の人生も新しい局面へ。
アートの歴史や可能性を詳細に活写、美大に進学した青年たちの情熱や奮闘を描く、
今までになかった美術系青春漫画、早くも最新刊登場!!

感想・レビュー・書評

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  • 犬飼先生の向けてくる刃の切ッ先が的確にこちらの膝を貫いてくる。
    到底立ってられなくなる。13巻を読む間なんど崩れ落ちたか知れぬ。
    こええよゥ! あのような人物と話したら自分の軸がぶっ壊れる。
    八虎が出した答えが素晴らしいと別段おもえないし、なぜ犬飼先生の目にピンときたのかもわからない。制作者が(評価まで勝ち得て)満足しているならいいのか…?
    どの登場人物にも完全には肩入れできないように、または八虎さながらに読者がオロオロ悩むよう本作が描かれているようにおもう。芸術とは、罪悪感とは、正当とは。

  • 藝大生活に馴染めない八虎が出会ったアート集団「ノーマークス」。リーダーの不二桐緒との出会いがもたらした新しい視点と葛藤。「罪悪感」という課題に対して、八虎はどのような作品で答えを出すのか?!

    ノーマークス編はドロドロするかなと思っていたから、深追いせずに切り上げてくれてほっとした。反権威主義を掲げながらも、フジというカリスマがいなければ成立しない集団。フジも鷹田も自由を建前にして、来た人に対して責任は取りたくない感じが容赦ない。タダより怖いものはないというか、フジたちは捕食する側だよね。その矛盾を抱えつつ権威に逆らい、それが権威によって食い物にされているというのも皮肉。

    八虎の完成させた作品は見応えあった。彫刻科メンバーに頼って手を伸ばしたからこそ、自分の手の届く範囲を超える作品が作れたというのはカタルシスがある。藝大は権威だし、不自由かもしれない。その反面、無くなるような強度の組織ではないし、そこに入るために努力を重ねた仲間たちは頼れる人なんじゃないかな。ノーマークス、罪悪感というキーワードが八虎を心強くさせたエピソードでよかった!

    桃実家へ向かう広島編も一筋縄ではいかなさそう。急にホラーとサスペンスが始まった?!ってなってびっくりした。「我が子を食らうサトゥルヌス」は最近よく出会うなあ。出会いすぎて追いかけてきてるんじゃないかなと思うほど(笑) ノーマークスという疑似家族から一転して、桃の実家という本物の家族と過ごす夏休み。友人たちの過去も掘り下げられてきそうで楽しみ。

  • 犬飼先生の『罪悪感』についての課題、完結。
    世田介くん、やっぱりヒロインだよね?

  • 迷いながら歩み、流されながら揺蕩う。
    狼の群れの中で育つ嬰児のような、八虎の葛藤と保留と妥協と成長。

  • 2022 11/22 読了

    前巻の気になる終わり方から何やら不穏な空気を感じていたけど、ノーマークスでの日々が八虎にもたらしたモノを感じさせる展開に面白さを感じました。
    だんだんと成長していく八虎、
    そして、ノーマークスもそうだけどこれまでの多様な人たちとの時間、そういうもの全てが肥やしとなって八虎の中の美術が形作られて行くのが面白いです。

    そして、新たなる物語、夏休みを広島で過ごすことになった八虎たちの今後がとても楽しみです。
    今シリーズは、世田助もレギュラーキャラになるのでそれも嬉しいです。

  • 場が自分に合わないのであれば合う場所を探せばいい、とよく言われます。ただ同時に、自分の問題を解決しないと合う場所は見つからないというのも聞く気がします。

    前者は、問題は場にあって自分の形がハマる場はどこかにあるんだという発想。後者は、問題は自分にあるので、自分の形を変えないとハマる場はどこにもないという発想なんだと思うんですが、そのまま受け取るとこの2つの説は、責任の所在は反対であるものの、場と人というのはパズルのピースがハマるように合うものと、合わないものがあるという誤解を招くような気がしています。

    場と人の合う合わないはパズルのピースのようにきっちりハマるものではなく、どっちかというと闇鍋みたいな感じで、鍋にどんな具が入っているかで、あなたが持ってきた具が美味しく頂けたり、いただけなかったり、普通だったりするんじゃないでしょうか。(しかも実際の闇鍋とは違って時間によって具は入れ替わるし、そもそも、具自体も時間経過で味や風味変わってくるという不思議な闇鍋なんじゃないかと思ったりします。)

    闇鍋だからと言ってショートケーキを持ってくるはほとんどいないように、場に合ってないと思っている多くの人はシイタケとかゴボウとか春菊とか鍋によっては光るけど、今の場では残念ながら美味しく頂けない具を持ってきているという状況なんじゃないかと思います。

    自戒も込めていいますが、何度も同じような問題に突き当たる場合は闇鍋にショートケーキを持ってきていないか考えてみた方がいいでしょうね。もちろん世界のどこかにはショートケーキに合う、スイーツな感じの鍋があるかもしれないですが、少なくとも多くの人の頭にはない発想なので大抵不味くなってしまいます。

    私としては、闇鍋に参加する場合最初の3回ぐらいは自分が思う具材を持って行って合わなければ河岸を変えてもいいと思うんですよね。ただ、3回どこに行っても同じような不味さになってしまうのであれば、持っていくものを考え直すというのが良いのではないかと思います。

    ただ、これが難しいのは3回と言っても、その全部が魚介系みたいな感じで同じ方向に調整された鍋だったらあんまり意味ないと思うんですよね。もしも自分にあった鍋を探すのであれば、魚介系の後には、鶏出汁、それでも合わない場合は、変わり種のカレー味とかに行ってみるってのが良いと思います。

    新卒で入った会社が合わなくて辞めようと思ったら上司から「うちで通用しないならどこでも通用しない」とか言われるって話聞きますけど、そもそも1社でうまいこと自分の特性が活かせることなんてまれですからね、さらに、一人の人が見られる場の数なんて限られているので上司の言葉も当てにならないです。

    場と人について考えるときに、どちらが悪いのかという発想は的外れで、相性がいい悪いというはありますが、それも時間や状況によって大きく変わります。
    また、場自体を意図して変えることはできないですが、自身が場を移ることはできます。自分自身を根本から変えることはできないですが、反省してちょっとした行動を変えることはできます。

    私が好きな言葉に「ニーバーの祈り」というものがあります、それは以下のような内容です。
    神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。
    変えるべきものを変える勇気を、
    そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えてください。

    自分が変えられるものだけに注力することが生きることを楽にするのではないかと思ったりしました。

  • 八虎の作品はやっぱりすきだぁ…

    自分を表現するって突破口が見えないと苦しいけど、見ている側に伝わったり、自分で表現できた!っていう感覚が掴めたとき、自分の作品に納得できたときの達成感、感動って唯一無二な気がする。

  • 謎の美術集団ノーマークスの話が終わる。残りの半分くらいはおまけみたいな内容となっている(番外編:新入生歓迎会と夏休み)。

    八虎の制作はたしかにすごかった。油画専攻なのにそれ以外で制作してる時点で発想がすごい。
    他の生徒の作品は今回いまいちだった。

    ノーマークスメンバーの動きは前巻のみなので、入り方出方含めて不思議な団体だったと言える。芸術に答えはなさそう

  • これから夏休みでどうなるか気になる。結構面白い引きだったのでどういう話になるか。ノーマークにもちゃんとはまらずにいい感じに消化させたので良かった。

  • ノーマークスでの出会いを経て成長している

    「罪」は人の解釈でしかない
    罪の解釈は、自分自身を映す

    夏休み 出展しようと制作活動へ
    仲間だった真田は、なぜ殺されたのか?
    気になる展開で続いている

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著者プロフィール

東京都出身。東京藝術大学卒業後、2014年に月刊アフタヌーンの新人賞「四季賞」で受賞を果たし、増刊good!アフタヌーン2015年5号にて読み切り『ヌードモデル』でデビュー。2016年にアニメーション監督・新海誠氏の作品『彼女と彼女の猫』のコミカライズで初連載。『ブルーピリオド』は月刊アフタヌーン2017年8月号から連載開始。第1巻発売から注目を集め、 「マンガ大賞2019」第3位、「このマンガがすごい! 2019」(宝島社)オトコ編第4位、「みんなが喜ぶTSUTAYAコミック大賞2018ネクストブレイク部門」大賞、第2回「マンガ新聞大賞」第3位、「マンガ大賞2020」第1位、講談社漫画賞総合部門を受賞。電球が大好きでアクセサリーなど種々収集中。


「2022年 『ブルーピリオド(13)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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