流氷の果て

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  • 講談社 (2025年3月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784065297834

作品紹介・あらすじ

「この愛に、凍えろ」

札幌市内から知床半島ウトロへと向かう「北斗流氷号バスツアー」に参加していた少年と少女は、バスの転落事故ですべてを失ってしまった。
そして1999年。成長した彼らは、きたるべきミレニアムに浮足立つ新宿の街で再会するーー身元不明の首吊り遺体を挟んで。
定年間近のベテラン刑事と、競争から外れてしまった若手刑事が、二つの時代をつなぐ事件の真相を追うべく、駆けずり回る。この国で隠され続けてきた、あまりにも悲しい真実とは?

『二人の嘘』の著者によるエモーショナル・ミステリー超大作!

感想・レビュー・書評

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  • みんみんさんのお勧め本です。
    ありがとうございます。とてもよかったです。



    時は1985年(昭和60年)12月31日。
    夜の北海道。
    札幌市内から知床半島ウトロへと行く北斗流氷号の豪華観光バスツアー。
    車内には大晦日でNHKの紅白のラジオから旭川市出身の道民のスターである安全地帯の「悲しみにさよなら」が流れています。
    載っているのは乗客46名と運転手。
    その中には乗客として小学校6年生の能瀬由里子。小学校4年生の釜利修一も乗っていましたがバスは転落事故を起こし、由里子と修一は一命をとりとめますが由里子の母は死亡し、バスの運転手だった修一の父も亡くなります。
    事故の原因は運転手の飲酒運転とされます。


    そして時はミレニアム1999年12月24日に移ります。
    新宿南口でひとりの身元不明の男が首を吊って死にます。
    新宿警察署の刑事真宮篤史58歳は、その事件を追いかけていますが、その事件に能瀬由里子19歳と楠木保こと本名釜利修一17歳がかかわっており二人は他にも罪を犯していると確信します。
    真宮は二人の関係性を知ると「二人を救ってやりたい」という一心で刑事生命をかけていくつかの二人のかかわった事件を追っていきますが…。





    この本一雫ライオンさんの旧刊だと思って読んでいたのですが最後のページをみたら今年出た新刊だったのですね。前作の『二人の嘘』より数倍よかったです。
    今年私が読んだ本のベスト3に入ります。

    子供たちの犯罪であることや安全地帯の曲の使い方等々小技もドラマティックで泣かせます。
    作中の謎の部分も全く最後まで展開がわからず、読まされました。

    今度からこの作家さんも新刊チェックします。
    みんみんさんありがとうございました!

    • まことさん
      Manideさん♪
      悲しい話だとは思いますが、ラストはよかったです。
      お楽しみください。
      Manideさん♪
      悲しい話だとは思いますが、ラストはよかったです。
      お楽しみください。
      2025/10/22
    • どんぐりさん
      この作品、よかったですよね(o^^o)

      安全地帯の曲、すぐにわからなくて
      YouTubeで探して流しながら読みました
      とても雰囲気に合って...
      この作品、よかったですよね(o^^o)

      安全地帯の曲、すぐにわからなくて
      YouTubeで探して流しながら読みました
      とても雰囲気に合っていました(^。^)
      2025/10/22
    • まことさん
      どんぐりさん♪
      よかったです~♪
      ちょうどこの本を読んでいた日に、テレビのMUSICFAIRに玉置浩二さんがたまたま出演されているのを見てな...
      どんぐりさん♪
      よかったです~♪
      ちょうどこの本を読んでいた日に、テレビのMUSICFAIRに玉置浩二さんがたまたま出演されているのを見てなんかとても感動しました。
      玉置浩二さん、髪の毛は真っ白でしたが歌声は変わらずでした♪
      2025/10/22
  • みんみんさんオススメの作品!!
    一休さんも読まれていたし
    これは読まねばと手に取りました(^^)




    1985年 北海道で起きた北斗流氷号バスの転落事故

    そして1999年に起きた殺人事件

    そして自殺現場に現れた男女


    これらにどんなつながりがあるのか、、。




    刑事の真宮がちょっとしたことにひっかかりを覚え、少しずつ事件の真相を探っていきます





    バブルからミレニアムにかけて描かれており
    世の中が目まぐるしく変わっていく様子も描かれていました



    だからなのか全体的に哀愁漂うというか、憂いの帯びた雰囲気をまとっていて
    その空気がすごく良かったです


    真宮と香下のやりとりとかすごくいい味出してました




    レビューにどう書いたらいいのか
    すごく難しいんですが
    とにかくバス事故で生き残った彼らが
    どのように生きていたのか見届けてほしいです(TT)




    ラストまですごく良くて
    余韻に浸ってます、、、(*´-`)





    一雫ライオンさんいいですねぇ
    でももう図書館にないんよな(*_*)
    いつもおすすめありがとうございます(^^)


    • どんぐりさん
      ともちんさん

      どっちもオススメです(*^^*)
      是非読んでくださいー♪
      ともちんさん

      どっちもオススメです(*^^*)
      是非読んでくださいー♪
      2025/10/10
    • mihiroさん
      一休さんの投稿見て 読みたいな〜って思って私も予約しました〜٩(ˊᗜˋ*)و
      二人の嘘の雰囲気も好きだったんですが、そっち寄りな感じですね〜...
      一休さんの投稿見て 読みたいな〜って思って私も予約しました〜٩(ˊᗜˋ*)و
      二人の嘘の雰囲気も好きだったんですが、そっち寄りな感じですね〜!
      まわってくるの楽しみです♪
      ていうか、どんぐりさんめっちゃ読むスピード速いですね〜!!( *¯ ³¯*)ウラヤマ〜♡
      2025/10/12
    • どんぐりさん
      みひろさん

      こちらも楽しめると思います〜!

      絵本もアップしてるから早そうに見えるってやつです笑。もっと早く読めたらいろいろ読めるのにー(...
      みひろさん

      こちらも楽しめると思います〜!

      絵本もアップしてるから早そうに見えるってやつです笑。もっと早く読めたらいろいろ読めるのにー(ㆀ˘・з・˘)
      2025/10/14
  • 『二人の嘘』も良かったが、こちらもとても心に響くものがあった。

    1985年、バブル時代に北海道のバス転落事故に遭い、すべてを失った少年と少女たちのその後…。

    1999年に新宿駅の歩道橋で首吊り遺体が発見されて、定年間近の刑事・間宮がそこで見た男女。

    自殺かに思われたこの首吊り遺体のポケットに入っていた不可解なもの。
    間宮が若手の香下と一緒にこの不可解なものの正体を探りだそうとした後に別の殺人事件が起こる。

    この事件の真相を追うべく動き出すと北海道のバス転落事故に繋がっていることに気づく。

    復讐を果たして逃げきれるのか…


    悲しみを隠して生きてきた彼らとそれを感じていた間宮刑事の心情を思うと逃げ続けるよりはよかったのかもしれない。
    何十年経とうと彼らの約束は消えないはず。
    ラストが言葉もいらないくらいに観せてくれた。







  • ライオン祭り第三弾!
    『流氷の果て』です
    みんみんさんもお勧めの作品です


    ​物語は、1985年に北海道で起こったバス転落事故から始まります
    バス転落事故と現在(14年後の1999年)の殺人事件が複雑に絡み合うエモーショナル・ミステリー

    この静かで切ない物語、そして哀しい真実は、"ライオン祭り"よりも一足前に読んだ『二人の嘘』に近い雰囲気の作品ではないでしょうか

    先に読んだ『ダー・天使』『スノーマン』は軽く読める作品ですが、『二人の嘘』『流氷の果て』は、登場人物たちの人生の悲哀や、そこから生まれる葛藤が深く描かれており、読み応えのある作品だと思います

    一雫ライオンさんは、小説はまだ5作品しか書かれていませんが、今後もこの雰囲気の作品を書いてもらいたいです


    さて、これにて"ライオン祭り"は終了です

    残念ながら残り一冊『サブイボマスク』は図書館においてなかったです

    • 1Q84O1さん
      mihiroさーん

      ですね!
      『二人の嘘』の次はこちらをお勧めします(^o^)
      あっ!
      mihiroさんは、『ダー・天使』も気になっていま...
      mihiroさーん

      ですね!
      『二人の嘘』の次はこちらをお勧めします(^o^)
      あっ!
      mihiroさんは、『ダー・天使』も気になっていましたよね
      けど、先にこっちですね!
      2025/09/22
    • ultraman719さん
                       ノ
                彡 ノ
              ノ
           ノノ   ミ
         〆⌒ ヽ彡     
       ...
                       ノ
                彡 ノ
              ノ
           ノノ   ミ
         〆⌒ ヽ彡     
         (´・ω・`) 
      2025/09/22
    • 1Q84O1さん
      ultramanさん

      そっちは抜けたら生えない。゚(゚´Д`゚)゚。

      けど、まだフサフサだわ!( ゚д゚ )クワッ!!
      ultramanさん

      そっちは抜けたら生えない。゚(゚´Д`゚)゚。

      けど、まだフサフサだわ!( ゚д゚ )クワッ!!
      2025/09/23
  • /_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ 
     
    なかなかに重みのあるストーリーでした。
    前作の「鎖」に心を引きずられていたせいか、悲しみのラストが来る気配をジンジンと感じながら読み進めていました。最後の方は少しわけがわからなくなる展開でしたが、その混沌さも作品全体の余韻を深めているように思います。

    1980年代という一昔前の時代設定も印象的で、釜利修一と同世代ということもあり、当時の空気感が懐かしく感じられました。

    また、「24時間捜査」という表現が特に心に残りました。眠っていても酒を飲んでいても、常に事件のことを考えている——そんな刑事の覚醒状態に強く共感しました。私自身の仕事にも通じる部分があり、常に何かを抱えている日々の中で、「解放される日」のことを想像すると、それがどれほど楽なことかと考えさせられました。


    /_/ あらすじ _/_/_/_/_/

    物語は1985年、あるバス事故から始まります。
    そこから一つの首吊り自殺をきっかけに、いくつもの事件が連鎖的に展開していきます。

    刑事・真宮を中心に、じわじわと真相に迫る捜査が進んでいく中で、時代を超えて繋がる人々の過去と因縁が浮かび上がっていきます。


    /_/ 主な登場人物 _/_/_/ 

    【1985年】
    能瀬由里子 小6
    釜利修一  小4
    釜利紀一 修一父、運転手、40歳、飲酒運転、死亡
    能瀬杏子 由里子母、死亡
    浅地恒雄  中2

    【1999年】
    真宮篤史  58歳、母痴呆
      沙世子 妻
    駒田徹   警視庁刑事部長、真宮同期

    能瀬由里子 26歳、達観している印象、父はいない
    楠木保 陽栄ホーム創始者、昭和50年5月21日生まれ、24歳、釜利修一に18歳の時に名前変更

    能瀬昴 由里子弟、精神薄弱者

    大山又一郎 筆の逆襲オーナー

    相沢誠彦 まさひこ、運輸省特別顧問、殺害
    木内博也 
    佐竹満 筆の逆襲元記者
    八田晋平 修一殺害

    • まことさん
      Manideさん♪
      早速読まれたのですね!
      星5つで安心しました。
      Manideさんは、主人公たちと同世代でいらしたのですね。
      当時流行って...
      Manideさん♪
      早速読まれたのですね!
      星5つで安心しました。
      Manideさんは、主人公たちと同世代でいらしたのですね。
      当時流行っていたものとか、懐かしいですよね。
      「24時間捜査」って出てきていたのですね!
      気がつきませんでした。
      そういう時代の警察小説がもしお好きなら、『百年の時効』もお勧めです♪
      2025/11/01
    • Manideさん
      まことさん、こんばんは

      早速、読ませていただきました。
      そう、物語以上に時代感が懐かしかったので、そちらで引き込まれる部分がありました。
      ...
      まことさん、こんばんは

      早速、読ませていただきました。
      そう、物語以上に時代感が懐かしかったので、そちらで引き込まれる部分がありました。
      ケータイや、パソコンが出始めた時が、ほんと懐かしかったです(^^)

      くら〜い終わり方になりそうでドキドキでしたが、
      個人的には最後がよかったです。

      百年の時効ですね、、ありがとうございます、読んでみます(^^)
      2025/11/03
  • 札幌市内から知床半島ウトロへと向かう「北斗流氷号バスツアー」に参加していた少年と少女は、バスの転落事故ですべてを失ってしまった。
    そして1999年。成長した彼らは、きたるべきミレニアムに浮足立つ新宿の街で再会するーー身元不明の首吊り遺体を挟んで。
    定年間近のベテラン刑事と、競争から外れてしまった若手刑事が、二つの時代をつなぐ事件の真相を追うべく、駆けずり回る。この国で隠され続けてきた、あまりにも悲しい真実とは?


    良かったよ〜。゚(゚´Д`゚)゚。
    悲しい、切ない、ラストまで良い!
    ベテラン刑事も良い!!
    ミステリー要素たっぷり
    愛もたっぷり
    美しくまとまりすぎるけど一雫さんらしいから文句言わない!

    詳しくは書かないけど笑
    思い浮かぶブク友さんはもれなく好きな話なはず
    たぶん…きっとたぶん…
    若干1名はちょっとですけど笑笑

    一雫さんいいなぁ♡
    図書館にないから困ってます…

    このうだるような暑さの中じゃなく冬の雪を見ながら読みたかったε- (´ー`*)


    • みんみんさん
      一雫さんは冬、曇天のイメージね
      一雫さんは冬、曇天のイメージね
      2025/08/28
    • どんぐりさん
      よさそーーーう(o^^o)

      これは図書館にありました!!
      貸出中なようなのでまた様子みて借りてみます♪
      よさそーーーう(o^^o)

      これは図書館にありました!!
      貸出中なようなのでまた様子みて借りてみます♪
      2025/08/29
    • みんみんさん
      どんぐりさんも絶対好きなやつ♡
      楽しみにしてます‹‹\(´ω` )/››
      どんぐりさんも絶対好きなやつ♡
      楽しみにしてます‹‹\(´ω` )/››
      2025/08/29
  • 刑事の勘が冴え渡り、事件が解き明かされていく過程が面白かった。

    それにしても、権力者のメンツや利益のために事実は簡単に曲げられるのだなぁ。正義感がいくつあっても足りない感じ。

    リレー捜査、半グレ、オレオレ詐欺と言った言葉が作られていく警察内部のことも少しわかり興味深かった。


  • 初読み作家さん。
    昭和を生きた私としてはエモかったのと
    物語に出てくる人達のキャラがそれぞれたっていて良くて、感情移入出来ました。
    かなり長編で読むのに時間がかかってしまったけど、読み応えと最後の余韻はすごくいい物でした。

  •  いやぁ、良かった!読み終えてしばらく鳥肌が立っていました。読後感の良い作品はやっぱりいいですね!

     1985年、北海道のバスツアー。バスの転落事故により、乗っていた乗客がほとんど亡くなってしまった。その事故の生存者であった小学4年生の修一と、6年生の由里子。

     それから14年後の東京で、ホームレスの首吊り自殺があった。早期退職を希望する警察警官の真宮が現場で偶然目にした2人の男女。なんとなく心に引っかかりを覚え、2人を探っていくうちに、過去の事件も2人が関わっていることに確信を持つようになる。

     この物語は、犯罪者側と警察側の両方の目線で進んでいくわけですが、物語が進むにつれ、修一と由里子に警察の影が近づいてくると、どうか捕まらないようにと願いながら読み進めました。

     で、おそらくこんなラストだろうなぁと、読んでいくと、こんな仕掛けがあったとは!最後、ちょっと驚きが待ってます。

     それにしても、汚い大人たちに翻弄された子どもたち。そういう大人たちのせいでこんな思いをしながら生きなければならないことに激しい憤りを感じつつも、ラストで大いに救われました。

  • 少年少女の薄氷を渡るような人生物語の一冊。

    1985年の北海道で起きたバス転落事故で生き延びた少年少女。

    時が経ち1999年の新宿で起きた事件が再び彼らの人生を取り巻く。 

    一人の老刑事が見た一瞬の二人、時代を結ぶ真相を追い求める時間は次々とページを捲るほど。

    背負ったものの重さを感じるだけに常に危うさと共に生きてきた姿がせつない。

    老刑事の、救いたい想いもいい。

    終盤のあっという驚きには思わず声が。

    あの束の間の思い出は薄氷を渡りきるお守りだったことを思うと、思い出は生きる希望、人を守る強さになることを噛み締めて、涙。

  • バブルに沸く中、大晦日に札幌から知床半島へ向かうバスツアーに参加していた少年と少女達は、バスの転落事故に巻き込まれます。そして、バブルからミレニアムの楽しいはずの学生時代を彼らは…色々背負い過ぎた所からお話が始まります。
    後半は、急にお話が進んでいきます。
    真宮さんの思った通りの結末になったのかな。最後、涙が出ました。

  • 『流氷の果て』一雫ライオン著 野崎六助氏が選ぶ一冊 - 日本経済新聞 2025年4月10日 会員限定記事
    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD0327K0T00C25A4000000/

    北が起点の物語 病押し執筆
    <訪問>「流氷の果て」を書いた一雫(ひとしずく)ライオンさん:北海道新聞デジタル 2025年5月25日
    https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1163040/

    一雫ライオン|所属者一覧|ケイダッシュ公式WEBサイト
    https://www.kdash.jp/kdash/profile/archives/17

    『流氷の果て』(一雫 ライオン)|講談社
    https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000370460

  • 1985年、札幌から知床へと向かうバスツアーで大事故が起きる。そして今は1999年。生き残った彼らが生きてきた道とは。

    ミステリーの要素はそれほど多くはなく、どちらかと言えば社会派ですかね。いわゆる大人の事情に振り回される若者たち。終始、絶望と怒りが渦巻いている。

    ラストがどうなるかと思ったら…1999年から2000年にかけて、バブルはとうに弾け、就職氷河期真っ只中ですかね。日本はいまだに迷走してるような。

  • 想像以上に壮絶なストーリーで、昭和という時代も自分と重なり、深く引き込まれていきました。
    ミステリーではあるけれど、社会派的要素が強いと思います。
    最後は涙ながら読み、読後感もとてもスッキリで温かくなりました。

    「二人の嘘」が積読のままなので、早速読んでみようと思います。

  • 知らない作家さんだったがすごい筆力。中盤までの展開と後半のたたみ掛け。ハッピーでもバッドでもないエンディング。他作も読んでみたくなる作風と面白さだった。

  • Amazonの紹介より
    「この愛に、凍えろ」
    札幌市内から知床半島ウトロへと向かう「北斗流氷号バスツアー」に参加していた少年と少女は、バスの転落事故ですべてを失ってしまった。
    そして1999年。成長した彼らは、きたるべきミレニアムに浮足立つ新宿の街で再会するーー身元不明の首吊り遺体を挟んで。定年間近のベテラン刑事と、競争から外れてしまった若手刑事が、二つの時代をつなぐ事件の真相を追うべく、駆けずり回る。この国で隠され続けてきた、あまりにも悲しい真実とは?
    『二人の嘘』の著者によるエモーショナル・ミステリー超大作!


    派手さはないのですが、それぞれの思いと吸い込まれるような世界観と展開が壮大で、一つの大きな映画を見ているようでした。

    昭和に起きたバス事故。大晦日という大盛り上がりのイベントから一変、それがきっかけで色々な歯車が狂っていきます。
    冒頭では、バス事故の模様が端的に描かれ、そこから時がたって、1999年へと変わります。
    なぜ1999年なのか?なぜ令和じゃないのか?ちょっと疑問だったのですが、そこには意味があります。

    後でそれがわかるのですが、その他にもそれぞれの時代ならではの背景が、物語により深みを増していました。
    平成で起きる事件で、物語が大きく進むきっかけとなる事件が新宿で起きた身元不明の首つり遺体です。

    そこに居合わせるベテラン刑事と2人の男女。静かなる幕開けなのですが、どう昔の事件と繋がっていくのか気になるばかりでした。

    基本的にベテラン刑事と2人の男女、それぞれの3人の視点を変えながら、物語は進んでいきます。
    事件の犯人、事件を捜査する刑事、犯人の共犯者、第三者(読者)から読むと、配役は前半で知ることになるのですが、それぞれの事件との繋がりがわかりません。

    どのようにして、こうなり、ああなったのか?
    それぞれのパートで見ると、点が線となって繋がれていくのですが、全部が大きく繋がっていくわけではありません。色んな考察ができる面白さもあって、段々と真実がわかっていく展開はページが止まりませんでした。

    特に刑事のパートが印象的でした。ベテラン刑事の培った経験での勘の良さが鋭く、0から1,1から2へと事件の真相が少しずつわかっていく爽快さはたまらなかったです。

    そして、追い詰められる二人との対決も緊張感がありました。特に刑事と共犯者との出会いは、徐々に距離を詰めていく緊張感がよかったです。何の確証もなく、刑事の勘で、真相を追い求めていくのですが、共犯者の強気な姿勢と犯人との会話から滲み出る幼さのギャップが印象的でした。

    2人の男女が今までどんな人生を歩んできたのか?徐々に細切れの記憶が登場していくのですが、まだまだ真相がわかりません。昭和と平成に隠された真実が後半になって、ようやくわかり、全てが繋がれていく爽快感はたまりませんでした。
    またさらに驚きの真実もあって、面白かったです。

    全てが明らかになった3人の心情は、もう繊細で切なかったです。見れなかった流氷や犯人達のそれぞれの思い、1999年ならではの背景が絡み合っての展開は、涙を誘いました。

    そして最後には、事件から15年後の世界も描かれています。果たしてどんな世界観なのか?色んな背景を知ってからの結末は、感動させられました。

  • すごい物語だった。バス事故にあった子たちのその後。

  • 悲劇の始まりは1985年大晦日に起きたバス転落事故。

    「北斗流氷号バスツアー」に参加した乗客46名中、生存者は僅か7名。

    だが生き残った少年少女を待っていたのは更に過酷な現実だった。

    転落事故から14年後、男性の首吊り遺体が発見された事で眠っていた事件が再び動き出す。

    なんの罪もない彼等が何故こんな生き方を選択しなければならなかったのか、事故の裏側に隠されていた事実が明らかになる度に理不尽さにやるせなさが募った。

    「いつか一緒に流氷を見る」

    薄氷の上を歩くように生きて来た彼等の夢が叶い、幸せな未来が訪れることを願う。

  • 1985年、北海道で起こった豪華バス転落事故。生き残った少年と少女の過酷な人生。
    親に、世間に凌辱され搾取されたあげく、孤独の中で社会の縁でひっそりと生きている者たちの、熱く燃える氷のような涙を思う。
    生き延びること。ひたすら生き延びること。その先にある、一筋の希望を小さな手に握りしめて。
    罪をあばくことは、義なのか、それとも救いなのか。
    逃げて欲しいと思う。逃げ切って欲しいと願う。よるべなく支え合うその小さな手が、いつか温かさをつかむまで、生きて、逃げて、と祈ってしまう。
    定年間近の刑事の思いに寄り添う読者もまた、流氷を見ているのだろう。悲しみの果てから流れ着く流氷が、せめて温かさを連れてきますように。

  • 終盤まで、白夜行っぽい雰囲気だなーと読み進めていたが、最後の展開がすごかった。
    ミレニアムの東京を舞台にしたノスタルジックなトーンと、破綻のない物語。一気に読めるエンタメ刑事もの。面白かった。

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著者プロフィール

一九七三年生まれ。東京都出身。明治大学政治経済学部二部中退。俳優としての活動を経て、演劇ユニット「東京深夜舞台」を結成後、脚本家に。映画「TAP 完全なる飼育」「パラレルワールド・ラブストーリー」など多くの作品の脚本を担当。二〇一七年に『ダー・天使』で小説家デビュー。二一年に刊行した本書『二人の噓』が話題となりベストセラーに。その他の作品に『スノーマン』がある。

「2022年 『二人の嘘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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