タイタン (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 582
感想 : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065302460

作品紹介・あらすじ

【AIと人類を巡る超巨弾エンタメ小説が文庫化】

今日も働く、人類へ

至高のAI『タイタン』により、社会が平和に保たれた未来。
人類は≪仕事≫から解放され、自由を謳歌していた。
しかし、心理学を趣味とする内匠成果【ないしょうせいか】のもとを訪れた、
世界でほんの一握りの≪就労者≫ナレインが彼女に告げる。
「貴方に≪仕事≫を頼みたい」
彼女に託された≪仕事≫は、突如として機能不全に陥った
タイタンのカウンセリングだった――。

アニメ『バビロン』『HELLO WORLD』で日本を震撼させた
鬼才野﨑まどが令和に放つ、前代未聞の超巨大エンターテイメント。

感想・レビュー・書評

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  • とても考えさせられる作品で面白かった。
    野﨑まどさんの初読み作品である『タイタン』は、途方もない未来を描いたSFでありながら、どこか現実の延長に有り得そうな世界観で読みやすい一方、非常に考えさせられるメッセージ性を感じた。

    『タイタン』と呼ばれるAIによって、人々から『仕事』と言う概念すら過去の歴史になった世界。内匠成果という女性は、心理学を『仕事』ではなく『趣味』として世界の人々に発信する日常を送っていた。

    だが、ある日を境に『タイタン』の異常を治すために人生初の『仕事』に携わる。そして『仕事』とは何か?タイタンと人との関わり方とは?と、様々な時間を通して学び、理解していく。

    と、概要だけを書くと面白さが伝わりにくい所ですが、私達の常識が未来の人々にとって非常識になる時代を考えると、シンギュラリティという言葉の重さも違った意味を持ちそうだなと感じました。

  • AIが人の仕事をすべて肩代わりして、人は仕事することも貨幣経済に支配されることもなく生きている。そんな世界で、仕事に疑問を持ってしまったAIと、カウンセラーである女性が、旅を通じて「仕事」とは何なのかを考える。そんな物語です。
    まず世界観の構築が素晴らしい。AIと女性が積み重ねる「会話」も誠実で愛おしい。彼らの旅の結末を見届けてほしい。そう思える作品でした。

  • 「タイタン」というAIによって、人から仕事がほとんど排され、望む生活を送ることが出来るというユートピア。

    しかし、12機あるタイタンのうち、一つが謎の機能低下を起こしてしまう。
    このまま、機能が停止してしまえば、人類が何不自由なく営めている生活にも支障をきたす。
    そこで、「仕事」が与えられたのは、「趣味」で心理学を研究してきた内匠成果という女性だった。

    AIをカウンセリングする、という未知なる挑戦は、果たしてどのような結末に進むのか。

    内匠さんとタイタン(コイオス)のやり取りに、ワクワクするし、涙もする。
    一人のひとの成長を見るような、感動があった。

    「仕事」って何?

    という、かなり哲学的な問いにも、一つの解を与えてくれる。

  • 人間とAIの世界は大好きなジャンルだが、表紙がもっとアニメテイストだったりラノベ寄りだったら、手に取ることも読むこともなかった作品。
    アニメ化されそうなほどに映像が頭に浮かぶ物語だったが、活字好きの私にとってアニメではなくこうして本でなければ出会えなかっただろう。

    『無職の私は働き疲れたAIと旅に出た。』という帯の文章が好き。

    ものすごいSFだけど、この先の未来にありえそうな世界観。
    物語を通して「仕事とは」を考えさせられるテーマも良い。
    私のように日々の仕事に疲れた人もきっと別世界に連れて行ってくれるのに、元の場所にちゃんと連れ返してくれる一冊。

  • 【仕事とは?】 本質を問いかけられる作品

    影響を受け そして影響を与える その結果を受け止める

    シンプルに (言葉にすると) それだけなのですね。

    本書の中に言葉(文字)にゎされてなかったが…
    【働く】とは「人(の為に)動く」 なんだなぁ……っと改めて。

    そんな働きで仕事をする事が最大の達成感を得られるんだと思う。

    良い作品に出会えた。

    フェーベの出てくる所はエヴァンゲリオンみたぃだったけど(笑)

  • 初読みの作家さん。著作リストを見るとラノベ系の方らしいが、本書は本格的なSFだった。
    2050年頃に始まった労働革命以降、人類は徐々に仕事から解放されていく。代わりに様々な仕事をこなすのは、世界12箇所に設置された高度なAI《タイタン》だった。だがその1つである“コイオス”が謎の機能不全を起こし、心理学を研究する女性にカウンセリングが依頼された……。
    珍しいユートピア小説で、話の向かう先がまったくわからなかった。まあ、現在のまま突き進めば、待っているのはこんな世界なんだろうなあ。そこで生きるのが幸せかどうかはわからないが。
    おもしろかった。
    刊行日 2023/01/17、NetGalleyにて読了。

  • AIにもこんな症状が出るのかと、設定は良かったかなと思います。終盤もうちょっと面白い展開がほしかったです

  • ユートピアものって珍しいし面白かった!
    タイタンはよ開発されてくれ

  • なかなか良かった。そのうちアニメ映画になりそうな匂いがぷんぷんする。仕事好きな人間にはそこそこ刺さる内容?

  • 「こういう時、我々の業界ではこう言う」
    「〝やり甲斐のある仕事だ〟」

    個人的にはSF物ってなんだか良くわからない横文字がどんどん出てきて煙に巻かれるようなイメージなのだけれど、そんな先入観等まったく物ともしない勢いで、ソフトで楽しく読める規模の大きい物語でした。
    ライトに楽しめるホッコリ系SF物。面白かった。

    と、書いたこの感想は趣味でやっている事の延長線なので、『仕事でやっている事』とするならば、この感想を読んだ人が思わずこの作品を手にして買ってしまう域に達しないといけないんだろうな。
    それを仕事にしている人出来ている人ってすごいなぁ。
    う~ん、仕事って奥深い。

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著者プロフィール

【野崎まど(のざき・まど)】
2009年『[映] アムリタ』で、「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となりデビュー。 2013年に刊行された『know』(早川書房)は第34回日本SF大賞や、大学読書人大賞にノミネートされた。2017年テレビアニメーション『正解するカド』でシリーズ構成と脚本を、また2019年公開の劇場アニメーション『HELLO WORLD』でも脚本を務める。講談社タイガより刊行されている「バビロン」シリーズ(2020年現在、シリーズ3巻まで刊行中)は、2019年よりアニメが放送された。文芸界要注目の作家。

「2023年 『タイタン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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