滅茶苦茶

  • 講談社
3.46
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感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065314579

作品紹介・あらすじ

「最悪だ。もう逃げ場がない」三人三色の人生が転落しながら絡み合う、絶叫的ミステリー。
【話題作『悪い夏』『正体』を超える切迫感!】

仕事は順調、東京でシングルライフを謳歌する30代女性が始めた不穏な恋愛。下校中、不良に堕ちた元級友に再会した、とある北関東の高校生。老朽化したラブホテルを継ぐが経営不振に陥った静岡県在住の中年男。
刹那な現代をサバイブしながらも、孤独を胸底に抱える者たちの欲望に駆られた出会いは、彼らをまっさかさまに谷底に突き落とす。

圧倒的な言葉の迫力! 予測不可能な滅茶苦茶な展開の数々。絶望の淵で思わず涙腺が緩む。
岩谷翔吾(THE RAMPAGE・ブックレビューサイト「岩谷文庫」執筆)

「いい気味」か「かわいそう」か?  彼ら自身が招いた命からがらの転落劇。滅茶苦茶なんだけど最低じゃない!
―吉田大助(書評家)

予想外の読後感! 転落人生の奇蹟の交錯が閉塞感に風穴を開ける、これぞ染井マジックというべき快作。
―宇田川拓也(ときわ書房本店)

感想・レビュー・書評

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  • いやもう滅茶苦茶すぎて草。
    一気読み必至のノンストップ・パニック!

    2020年。コロナ禍をきっかけに、ある男女の人生が大きく狂い始める。

    接点のない3人がクロスオーバーする瞬間。それはもう「滅茶苦茶」!

    大手広告代理店・博●堂に勤めるキャリアウーマンの美世子(37)。独身。東京在住。
    独り身の寂しさからマッチングアプリを始めるが・・・。

    群馬のトップ進学校に在籍するが、落ちこぼれてしまった礼央(れお)(高2)。
    鬱屈した日常のある日、不良になった小学校時代の知人と偶然出くわす。彼らは他愛のない遊び仲間になるも、やがて・・・。

    静岡でラブホテルを経営するも、持続化給付金が支給されず苦境に立たされる茂一(もいち)。妻子あり。
    絶望感から、ある誘いに乗ってしまい・・・。

    事態はやがて取り返しのつかないほどに悪化し、想像の斜め上をいくノンストップ・パニックへ!

    それぞれが陥った状況は非常にシビアだ(自業自得でもあるが)。
    現実にコロナ禍で困難に直面した人は、思うところがあるかもしれない。
    しかし、このフィクションは理屈とか整合性とかを気にさせない。こちらの脳を空っぽにして読ませる勢いがある。

    クライマックスの修羅場には思わず笑ってしまった。
    車で追いかけてきたのお前かよ!!笑

    細かいことを全部すっ飛ばしたエピローグはもはや清々しい。笑

    読み終えたとき、あなたもこう思うはず。

    いやもう滅茶苦茶すぎて草。

    • ゆーき本さん
      染井さんだ!
      笑っちゃうクライマックス気になりすぎます(*´罒`*)
      レビュー読んだだけだと、奥田英朗さんの「無理」に似てそう。

      全然 関...
      染井さんだ!
      笑っちゃうクライマックス気になりすぎます(*´罒`*)
      レビュー読んだだけだと、奥田英朗さんの「無理」に似てそう。

      全然 関係ない話なんですが、ともゆきさんがレビューあげてると まずポムさんをじーっと見ちゃいます。今にも飛び出して来そうで可愛すぎて(ˊᗜˋ*)
      2024/10/03
    • Tomoyukiさん
      『無理』は読んでないんですが、たぶん『滅茶苦茶』はそれよりライトな感じだと思います。
      というか、ほぼエンタメでした。笑
      後半ひどすぎて笑えま...
      『無理』は読んでないんですが、たぶん『滅茶苦茶』はそれよりライトな感じだと思います。
      というか、ほぼエンタメでした。笑
      後半ひどすぎて笑えます。

      このポム氏、やけに真剣な顔してますよね。笑
      2024/10/04
  • 小説ではコロナのせいで人生が滅茶苦茶に!ということだったけど、人間desperateになると、コロナでなくても、簡単に転がり落ちていく気がする。この前、知人がネットで知り合ったnativeAmericanにアメリカまで会いに行っちゃって驚いたばかり。ロマンス詐欺としか思えない。。

  • ちょっとしたことで人生の歯車が狂いどんどん負の方向へ転落していくことってないですかー?



    それ、あるある!



    って言いたいかもしれませんが、そんなことあるかーい!

    どんどん転落していくんですよ!

    どんどんの「ど」ぐらいならあるかもしれませんが、どんどんはないだろ!

    少なくとも私はありません( ー`дー´)キリッ


    まぁ、探せばそんな人もいるかもしれませんね
    もしかすると、どんどんにプラスしてどんどんどんどんまで転落した人も…_| ̄|○ il||li



    シングルライフを謳歌する30代女性、不良に堕ちた級友に再会した高校生、ラブホが経営不振に陥った中年男と、この3人の転落っぷりは凄いわ!
    どんどんどんどんまで転落した人たちです


    その転落っぷりがタイトル通り、滅茶苦茶!!
    可哀想に…(¯―¯٥)


    けど、自分たちで歯車を狂わせてるところもあるのでなんとも言えませんけどね…
    落ちるところまで落ちたら後は上がるしかないのできっと良いこともあるだろ〜

    けど、転落はしたくないね(;^ω^)

    • ultraman719さん
      (;゚ω゚)ェ...................
      (;゚ω゚)ェ...................
      2024/07/04
    • かなさん
      どんどん、落ちたくはないけれど
      落ちていくのは、怖いもの見たさ的に
      読んでみたくなりますよね(^-^;
      どんどん、落ちたくはないけれど
      落ちていくのは、怖いもの見たさ的に
      読んでみたくなりますよね(^-^;
      2024/07/05
    • 1Q84O1さん
      かなさん

      ほんとどんどん落ちていきますよ!
      実際ここまで落ちると這い上がれないかも…w
      かなさん

      ほんとどんどん落ちていきますよ!
      実際ここまで落ちると這い上がれないかも…w
      2024/07/05
  • タイトルそのまんま、めちゃくちゃだった。
    これって、コロナのせい。
    身体がやられるわけじゃなく精神的にコロナにやられるっていう…。

    仕事は順調なのに彼氏はいなくて、リモート中で出会いはなくマッチングアプリで引っかかってしまい国際ロマンス詐欺にあう。

    進学校に入ったもののそこでは底辺の高校男子が、下校中に不良に堕ちた小学時代の同級生に再会し、ずるずるとその不良仲間と夜遊びする。

    老朽化したラブホテルを継いでいるが、コロナ禍もあり経営難に陥った中年男が、スナックのママの口車に乗り持続化給付金の不正ビジネスと人妻売春斡旋ビジネスの片棒になってしまった。

    年齢も違うこの3人の転落していく様子が生々しく、なんで騙されてる⁇なんでそこに乗っかってしまうの?というもやもや全開のままラストへ。
    絶望の淵で3人が出会った先は…


    めちゃくちゃだけど、現実にありな話かもと思わずにはいられない。
    コロナばかりのせいでもなく、ちょっとした油断で人は流されてしまうもの。
    そして一旦そっちへ足を向けるとなかなか戻れなくなり…。
    何か突破口がないと修復できなくて、結局彼ら3人が出会ったのも終止符を打つためなのかもしれない、
    と思うことにしよう。





    2023年8月。
    今もまだマスクしている人は多い。
    場所によっては違うのかもしれないが、スーパーでも7割ほどはマスクしている。




  • 学会中、新幹線+ホテルで大爆笑。恩田陸作品「ドミノ」を想起する。コロナ禍で登場人物3人が大ピンチ。30代キャリアウーマンが中国人に恋をして、500万円詐欺に遭う。進学校の男子高校生が不良に絡まれるが中学時代の同級生、さらにヤクザが登場。ラブホテル経営者の男性が持続蚊給付金詐欺に加担する。3人それぞれが犯罪の一線を越えてしまう。全く異なる3人が、同時に富士山の青木ヶ原樹海に集まる。そこでの3台が絡む車の事故、ここからが本気で滅茶苦茶な展開。全員の経緯を聞いた3人はどうなったのか?想像しただけで面白かった。⑤

  • コロナ禍で三者三様の滅茶苦茶な展開が繰り広げられていた。
    鬱々とした気持ちに焦りが重なりこうも悪い展開へと繋がってしまうとは。登場人物はみな加害者で被害者。美世子さんについては運がなかったと言わざるを得ないけど。
    後半に近づくほど、これをどうやって収集つけるのか心配になるくらい展開がとっちらかっていたのに最後はうまくまとめてあってエピローグは安心できた。しかし他の問題とか色々放置な部分が気になったが。

    しかしほんと最近の世の中はコロナに加え、猛暑、地震、台風がきたりとこの本よりもっと滅茶苦茶だわ。

  • タイトル通り、もうめちゃくちゃだよ。。。って言いたくなっちゃうお話だけど、最後の展開以外はなんともリアルなお話だった。

    本当コロナって、みんなの人生狂わせてる。

  • コロナ禍の影響をもろに受け、人生を転落していく三人の物語。
    最後には三人が交錯する。

    キャラクターにリアリティがあり、展開のテンポがよいので、
    ぐいぐい読み進められる。

    ただ、彼らを悩ませていた問題がそれぞれ、
    いかに収束していったのかが気になるところ……。


  • ほんの一つのつまづきで平穏な日常がガラガラと
    崩れ落ちていく様子と、あっという間に最悪な
    状況に追い詰められていく年齢も性別も立場も
    異なる3人を描いた物語。

    積み上げるのは大変なのに、転げ落ちていくのは
    あっという間だということを改めて思い知らされ
    てゾッとします。

    どこにでもいる普通の人が絶望のどん底に
    堕ちていく、止まれないほどの怖さ。

  • 三者三様、ジェットコースターのように事態が悪化していく。
    行き着く先は?
    全部コロナのせい?
    面白くてアッという間に読み終えました。

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著者プロフィール

染井為人(そめい・ためひと)
1983年千葉県生まれ。芸能プロダクションにて、マネージャーや舞台などのプロデューサーを務める。2017年『悪い夏』で横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞しデビュー。本作は単行本刊行時に読書メーター注目本ランキング1位を獲得する。『正体』がWOWOWでドラマ化。他の著書に『正義の申し子』『震える天秤』『海神』『鎮魂』などがある。


「2023年 『滅茶苦茶』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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