この場所であなたの名前を呼んだ (講談社文庫)

  • 講談社 (2023年6月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784065317709

作品紹介・あらすじ

NICU(新生児集中治療室)を舞台にした、
小さな命をめぐる感涙の物語。

著者の経験を元にした新たな代表作誕生!

新生児仮死で生まれてきた赤子の母、
胎児に染色体異常があると告げられた女性、看護師、臨床心理士、清掃員、医師ーー
さまざまな視点から描かれる、NICU(新生児集中治療室)という「この場所」。
小さな命のきらめきに、こんなにも心を動かされる。
医療現場を舞台に著者が新境地を拓いた連作長編小説。

 ずっと、18トリソミーではなかったのなら、どんなにいいだろうと思っていた。けれどもし、その願いが叶うことで、生まれてきた赤ちゃんが心(ここ)ではなくなってしまうのならば、意味がなかった。心でよかった。心がよかった。
 重なっている手の指。カーブした足。何もかもが特別で、愛おしかった。心だけの形。あらゆる部分が、可愛らしい。(本文より)

感想・レビュー・書評

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  • 「この場所であなたの名前を呼んだ」

    大学病院のNICUを舞台にした連作短編集。

    読み終わった後に本のタイトルを改めて読むと、深く静かに胸に響くものがあった。

  • ずっと気になっていた本。

    "NICU"という場を舞台に、そこで闘う赤ちゃんの家族、医師、看護師…関わる人たちを主人公にした連作短編集。
    それぞれに色々な思いを抱えながら、赤ちゃんと共に生きていく姿に感動した。病院っていろいろな人に支えられているんだなと実感。

  • 病院のNICU(新生児集中治療室)を舞台にした連作短編集です。
    それぞれの話に少しずつ繋がりがあります。
    新生児医療の話が中心ですが、それだけではなく、桜木紫乃さんの連作短編のような人間ドラマも書かれています。
    生と死が隣合う仕事なので、医師や看護師などの医療従事者というのは大変な仕事をされていることを再認識させられました。

  • 加藤千恵さんの作品が好きで、まだ読んだことがなかったから手に取ってみた。(出産の話とは知らなかった)
    子供や出産に全く興味がなかったので、出産する人の気持ちやそれに関わる医療関係者の気持ちなんて想像もしてみたことないけど、
    心情や情景の描写が繊細ですごくわかりやすかったので、すんなり読めたし面白かった。
    ちょっと子供っていいのかも?って思えたけど、それと同時に、母子ともに死やリスクと隣り合わせすぎてやっぱり私には無理だなぁとも感じた。

  • NICUが舞台の連作だということで興味深く手に取った。我が子も2人お世話になっているから懐かしく忘れていた感情が呼び起こされたような気になった。下の子が20歳なのでそんなに時が経っていることにも驚く。確かにここで描かれているようなNICUで働く人たちがいたことを思い出す。赤ちゃんが異常なく生まれてくることがとても喜ばしいことを忘れがちだけどこの小説のようなことは実際にあるのだ。自分も実際に渦中にいたことを思い出した。忘れがちな感情を思い出したくなったら再読しよう。

  • 娘を産んだ時、NICUの隣の新生児室に毎日通っていた。泣いているお母さんたちを見るのはとても辛かった。絶対に健康に生まれるなんてなくて、本当に産まれるって奇跡なんだなぁって思った。
    あと、NICUの看護師さん、助産師さんはこれまで見た社会人の中で1番尊い存在だった。

  • 自身の子供達がお世話になった
    NICUが舞台の本と聞いて、読んでみた。
    それぞれ、低出体重児と早産でした。
    もう10年近く前の事だけど、機械音、赤ちゃんの泣き声、わかるわかる〜って感じの情景でした。

    Nの先生や看護師さん達には本当に
    感謝しかないなと思っていた事を思い出した。 
    そして、赤ちゃんは尊い事も…。

    今、目の前にいる子供達を
    当たり前にいる存在ではなく、
    毎日元気にいてくれる事を
    感謝して育てていこうと
    改めて思いました!

  • NICUを舞台にした連作短編集。
    登場人物のそれぞれには、職場では見せない背景があることに気づかされる。
    心ちゃんの章は泣ける。

  • 出産経験ある方は感情移入して読める作品

  • NICUに関わる人たちの連続短編集。
    読みやすく、感情移入しやすい作品でした。
    この本に出会えてよかった。

  • NICUを舞台とした短編集。働いている人が赤ちゃんが元気になるためにできることを一生懸命行ってる。優しさと暖かさに包まれた世界のそれぞれの物語。

  • NICU(新生児集中治療室)のお話。
    母親はどの赤ちゃんも元気に産まれてくることを信じて疑いませんが、妊娠中のトラブルは誰にでも起こりえること。
    そうして産まれた赤ちゃん皆が良くなっていくわけではないし、それを簡単に受け入れることは難しいんだろうなと想像します。

    「願う場所」涙が止まりませんでした。

  • Kindleで読んだ。
    NICU(新生児集中治療室)。そこは精一杯の命のたたかいと、わたしたちが忘れてしまいがちな奇跡であふれている――。

    NICUに関わる人々の連作短編集。
    著者の子供もNICUのお世話になり、それがきっかけでこの本が生まれたそう。

    涙なしには読めない話もあって…。
    無事に産まれてくるのも奇跡だし、回復して元気になるのも奇跡。
    色々な奇跡の積み重ねで私たちは生きている。

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著者プロフィール

1983年、北海道生まれ。歌人・小説家。立教大学文学部日本文学科卒業。2001年、短歌集『ハッピーアイスクリーム』で高校生歌人としてデビュー。2009年、『ハニー ビター ハニー』で小説家としてデビュー。その他、詩やエッセイなど様々な分野で活躍。著書に『あかねさす――新古今恋物語』『真夜中の果物』『こぼれ落ちて季節は』『この街でわたしたちは』『消えていく日に』『そして旅にいる』『マッチング!』などがある。

「2023年 『この場所であなたの名前を呼んだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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