宇宙になぜ、生命があるのか 宇宙論で読み解く「生命」の起源と存在 (ブルーバックス)
- 講談社 (2023年7月20日発売)
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感想 : 32件
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784065325827
作品紹介・あらすじ
宇宙に「命の星」はいくつあるか?
宇宙物理学者が、この宇宙における「生命の発生確率」を真剣に考えると――。
これまでも生命の発生については、「ミラーの実験」や「ドレイクの式」など、さまざまにそのアプローチが提唱されてきました。
それではビッグバン理論、インフレーション理論などの最先端の宇宙論・物理学をもとに、RNAの合成、生命活動のはじまり、それらの発生頻度をあてはめたとき、我々の知る138億年の宇宙には、地球以外にも生命は存在するのでしょうか?
2023年4月17日、木星氷衛星探査計画 ガニメデ周回衛星「JUICE」が打ち上げられました。
日進月歩で進展していく宇宙探査・理論をもとに考える「生命」とはなにか?
本作のもとになるものは、2021年、2023年に同著者より発表され、世界的にも大きな話題となった論文です。
なぜ、われわれは存在するのか? われわれは孤独なのか?――その究極の問いに迫る!
みんなの感想まとめ
生命の起源と宇宙における存在の可能性を探求する本書は、宇宙物理学と生命科学の境界を越えた独自の視点を提供します。著者は、RNAの自己複製能力や生命の進化についての考察を通じて、どのように非生物的な要素...
感想・レビュー・書評
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解明されてない謎へ、どんなアプローチで挑むのか、そしてどんな結論が導きだされるのか、期待を込めて読む。原子、分子といった要素から化学結合だけで、非生物的な構成から、どうして生命が誕生していくのか、それには生命とは何か、といった定義が重要になってくる。著者は、遺伝情報をもったRNAが自己複製能力を持ち出す最小限の条件が非生物的な反応から生み出されるのか、に着目している。この複製という化学反応は、ノーミスで実施されると進化が起こらない、ミスが予期せぬ進化を育むという事実に、不思議さの根本要因がありそう。地球外に知的生命体はいるのか、想像を絶する宇宙サイズからは地球だけという偶然性には懐疑的になるが、著者の論旨からは、それもあり得そうであることに気がつく。そもそもパンスペルミア説という、地球生命の起源を地球外の宇宙に求める説もあり、生命の種由来にも謎が広がる。読後感としては、新たな謎に深入りした感が残る。
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2023年
著者は宇宙物理学が専門
「インフレーション宇宙論」から、生命の起源の謎を説き明かす、ご本人の論文を元に書かれている
生命とは何か
原始生命
生命の進化
地球誕生、ここまで基礎
原始生命誕生のシナリオ、ここから本題
宇宙に生命は生まれるか
地球外生命体
神秘さはどこからくるのか、まとめ
一般向けに易しく書いてあるため読みやすい
思いの丈を語った序章を読んで興味津々
数式や物質の構造は不勉強でわからなかったが、少し知っていて、少し難しい、いい塩梅の内容で理解して読めた
理系として一括りにしそうな生物学と物理学だが、このふたつには境界があるそうだ
前者は目の前にある生物をあるがままに受け入れ 、根本の物理法則など気にせずに、 生命の世界の中で起こっている諸現象を観察し理解しようとする
一方後者は、何でもかんでも基本要素に分解し、基礎法則によって説明しないと気が済まない
物理から生物へのアプローチは面白かった
物理も生物も化学も地学も繋がっているのだから、こういうコラボレーションの内容が増えると発見が加速しそうだ -
タイトルの通り、たまらんくらい興味深いテーマで、全般的には知的好奇心を刺激してとても面白い。
でも結論については、大変壮大で、大変肩透かし。
「何も分からない」と言っているに等しいので・・・。
いや、分からないものは分からないからしょうがないんだけど。笑
まず本書の特長は、生命の起源に迫る以上、天文学、物理学が専門の著者が、専門外の生命系化学に足を踏み入れたがゆえに、著者自身も初学者として学び・習得した生命科学系の基礎を、一般の読者同様(知的レベルは遥かに高いが)初学者の立場から平易に解説することに努めている部分である。
著者と共に生命科学の基礎を習得したうえで、著者の専門たる天文学の観点から、宇宙に生命が存在するのは何故か、そして地球外生命体は存在しうるのかという謎に迫っていく。
その本書の構成自体はとても意欲的だし、壮大な範囲の必要知識を、完全に門外漢の私にも分かりやすく説いている部分も素晴らしいと思う。
ただ、そういった周到な前提知識の整理をもとに行った「生命はどうやって誕生したか」という核心部分については、理屈のうえではこうだが厳密には結局どう発生したかよく分からん。という結論。
生命誕生は、地球だけに起きた奇跡的な現象だったのか、割と普遍的な現象だったのか(≒宇宙に他にも生命体が存在するか)という問いに対しては、あり得ないくらい低確率の話だが宇宙はあり得ないくらいデカいので確率論的にはどこかで起こってると言えなくはないよね。という結論。
煮え切らねえ~~~~。
まあ、繰り返しになるけど、分からないものは分からないんだからしょうがないんだけど。。。。
未知の世界を切り拓いていこうとする、研究者の情熱みたいなものは節々に感じられるため、知的エンタメとしては大変面白かった。 -
・1回通読。高校生でも分かるように、基本から順に生命の起源について解説してくれる良本
・前半は、高校物理、化学、生物、地学をおさらいしつつ、生命の定義について学べる
・後半は、生命発生のメカニズム、発生確率について語り、観測可能な宇宙の範囲では殆ど起こり得ないと考えられることも、インフレーション宇宙、観測外の宇宙規模で見れば起こり得ることと捉えられることを解説
・非生命からの生命発生を物理法則で説明できたとしても、100塩基のRNAから自己複製能力発現につながること、知的生命まで進化することも、神秘だよねというのはほんとそれ。
・量子力学、マルチバースも気になるけど、宇宙自体も生命のように小さな変化と共に自己複製を繰り返して今に至るのでは?みたいな妄想が捗る -
図書館
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タイトルの宇宙になぜ生命があるのかに対しての答えは、生命の発生はごく稀にしか起こらないことではあるが、宇宙のスケールを─特に観察できる範囲の外まで宇宙が広がっていると考えれば、その可能性は0ではない、といったところ。身も蓋もないと言えばそれまでなのだが、そこに到るまでの科学的な思考を楽しむ本だと思う。
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生命誕生というこの世で最も神秘に満ちたものを数字で説明しようとする試みは素晴らしい。
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2026.1.27 読了。
この本の最大のポイントは、我々が観測出来る範囲の宇宙内で、現在の生物が発生する確率は非常に低いので、何かしら神頼みにならざるを得ない気がするが、実際には、生命の誕生する範囲は、観測出来ない先まで含めてあり得ると考えれば、あながち生命の誕生は奇跡では無いとする点に在る。
宇宙物理学者ならではの発想だ。 -
戸谷先生は物理学者ながらこの本。Pivotの番組で話が非常に面白く買ってみた次第。生物には素人ながらと断りつつ、前半はほぼ生物の教科書。戸谷先生が論文でも発表した、ならではの話は後半出てくる。
宇宙における生命の存在確率。どうでしょう、昔は科学的観点からは非常にバカバカしいと思える問だったけど、今ではこの広い宇宙の中、地球だけに生命がいると考えるほうがおかしくて、宇宙人だって網に引っかからないだけでいるのはいるよね、というのが普通のコンセンサスではないか。
しかし本書の結論としては結局生物が自然発生する率はとってもとっても低く、銀河系でも地球だけという可能性があるくらい低いが、しかしインフレーション宇宙論の立場からして、宇宙はとんでもなく広くて、とんでもない星の量があるので、いくら低い確率でもその広さがあればどこかでは誕生しているかも、という。
なんだよ、それが科学的に正しいとしたら、宇宙から知的生命体由来の電波を探るSETI計画とか壮大な無駄よね…で、そこが肝ではあるのだが、そうでない可能性としてはパンスペルミア学説と。つまり、地球の生命も実は宇宙からもたらされたという学説。以前はかなりとんでも論だったけど今は一定以上の支持を受けており、というのも小惑星からでも有機物が見つかるからであって、確かにそれなら生命の起源論は一旦棚上げされて、宇宙に生命が複数箇所で生き延びているという意味ではずっと可能性が上がる。それにもしかしたら地球由来の生命が太陽系や他の恒星系にも恐竜を滅ぼした隕石衝突などをきっかけにばらまかれている可能性だってあると。それはちょっとロマン。でもまあやはり生物の誕生ってのは奇跡的に小さい確率なのかあ。。と残念な気持ちにもなる本です。面白いけど。 -
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難しすぎてよくわからない。わかったのは、生命は身近な存在でありながら、どこからやってきたやかさっぱりわからないということ。
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生物が存在しうるのかを宇宙物理の観点から書かれた本。
内容は論理的だけど、読んで考えれば考えるほど、結局生命が存在している理由がわからなくなってくる。
神様って本当にいないのかなと思ってしまう -
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フェルミのパラドックスに対する著者の考えという本か。
前半は、生命とは何か、どうやって宇宙は今の形になって来たか、という話がまとまっている。
主題は後半で、人間の様な高度な複雑性を持つ有機物が発生する確率はみっちゃ低いけど、宇宙の地平線を越えたガチの宇宙の広さを想定すれば、普遍的なことという結論。
風が吹けば桶屋が儲かるというか、桶屋が儲かってるだから、こんな風が吹いた筈というか。
研究者にとっては面白いんだろうが、だからどうしたって話と取った。 -
2023/12/22
「地球に」ではなく「宇宙に」というところで手に取って見た。
著者は天文学者らしく宇宙の始まりから現在に至るまでの流れや、宇宙空間に普遍的に存在する元素の説明、雪線やハビタブルゾーンなど判りやすかった。
本論の生命の始まりについては既視感のある内容が綴られているが、自己複製可能なRNAの発生は地球に限定しないで宇宙全体とした場合でも確率的に非常に難しいという視点を、地球を含む観測可能な宇宙に限定せずに、他の宇宙全体(有無も含めて未知のそれこそ無数の)でみると確率的には十分有り得るという趣旨。
その後は副題に「…「生命」の起源と存在」とあるように、宇宙での生命存在の検出に関する内容に重点が移る。
地球から宇宙全体へ、そして観測可能な宇宙に限定しない無限の宇宙全体へと舞台を拡げることにより確率論としての生命発生の可能性はあるものの、知性の発現・発達は未知としているようだ。
個人的には生物と非生物との境目の問題に比べれば、単細胞生物の環境検知能力と人間の知性の差は小学校のクラスメートの差程度の問題と思えるが。
果たしてその知性は、生命の誕生の理由とその仕組みを自分たちを滅ぼす前に見つけられるのかな…。 -
請求記号 440/To 73/2236
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https://opac.hama-med.ac.jp/opac/volume/477224
著者プロフィール
戸谷友則の作品
