- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065327869
作品紹介・あらすじ
☆2023年本屋大賞受賞作 シリーズ最新作☆第20回本屋大賞受賞作にして、40万部突破のベストセラー『汝、星のごとく』のスピンオフストーリー。花火のように煌めいて、届かぬ星を見上げて、海のように見守って、いつでもそこには愛があった。「春に翔ぶ」瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原の秘められた過去。北原が病院で出会った女子高生・明日見奈々が抱えていた問題とは……?「星を編む」夜空に浮かぶ星を輝かせるために、自らをも燃やす編集者がいた。漫画原作者・作家となった櫂を担当した、編集者二人の物語。『汝、星のごとく』後日談。「波を渡る」燃え尽きるような愛を経て、北原とともに過ごす暁海の心に去来する感情は……。愛の果て、そして、その先を描く、新しい愛の物語。
感想・レビュー・書評
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『汝、星のごとく』のスピンオフストーリー。
という認識はあった。
前作、『汝、星のごとく』は凄く心に刺さった小説だった。
私が買った小説は、隣に住む叔母に回し、それが私の母に回り、私の元に戻ってくる。
家に本が溢れるのを好まない旦那なので、私は全ての小説をどなたかにあげてしまう。
汝、星のごとくは、私の長年の腰痛を治して下さった整骨院の先生に差し上げた(笑)
男性のお若い先生だが、有川浩がお好きだというので、きっと好きになるだろうと思った(^-^)
さてこの作品、またもや単行本を新品で購入。
それだけの期待感があった。
まずは北原先生のお話。
えー!?
そーなの!?そんな過去が!?
もう前のめりになって読み進めてしまう。
北原先生は優し過ぎて、その優しすぎにイライラしてしまうが、私は北原先生が大好きだ(*^^*)
前のめりで読んでいたら突然話が変わる。
え!?これってもしかして、短編!?
ひゃーーー。やっちまった。
苦手な短編を新品でしかも単行本で買っちまった(^◇^;)
二話目は、漫画原作者・作家となった櫂を担当した、編集者二人の物語。
この話は少し読むスピードが落ちてしまった(-。-;
しかし、現役バリバリで働く女性、子供を持つのか持たないのか、家事バランス、、、
この辺は、ずっとフルタイムで働きながら育児をしてきた身には、考えさせられるところが多かった。
そして最後は、暁海、北原先生の後日談。
色々な家族の在り方があって、色々な幸せの形があるよね(*^^*)
私の嫌いな短編でも、これだけ読ませる凪良先生、さすがっす!!∩^ω^∩詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『汝、星のごとく』続編。感想として出す言葉に語彙力が足りないと言われてしまうかも知れませんが、素晴らしい超大作でした。凪良先生、ありがとうございます。
この作品の見方って人によって様々かと思うのですが、人の一生って本当に星のようですね。最近の言い方で言うと『みんな違ってみんな良い』ですかね。『普通』って結局何よって考えさせられながらも、優しく包み込まれるような作品でした。
この流れは映画化ですよね!楽しみにしてます♪ -
今年の本屋大賞を受賞した傑作小説、「汝、星のごとく」のスピンオフである本作。いやー、この作品も素晴らしすぎますね。個人的にはスピンオフって期待値低めなんですけど、「なんでこのエピソードが本編に載ってないの?」ってくらいの完成度で素晴らしかったです。
本作は「春に翔ぶ」、「星を編む」、「波を渡る」の3遍からなる短編集。それぞれの短編では前作で焦点が当たっていなかったエピソードが収録されるとともに、暁海と北原先生の未来が描かれます。
以下、それぞれの感想です。
「春に翔ぶ」
北原先生の過去の物語。北原先生がなぜ、島で先生をすることになったのか、人に石を投げられるような過去と言っていた理由がここで明かされます。正直、この短編でもう魅了されるくらい面白いです。ネタバレしたくないので、まぁ全体的なことを踏まえていうと、北原先生のことがより好きになりますとだけ…
「星を編む」
櫂の作品を担当した2人の編集者の物語。凪良先生にしては珍しく、お仕事小説っぽい印象を受けました。とにかく2人の熱い想いに魅了される作品ですが、全体的に会話とか文章がやっぱり上手いなと感じました。
「波を渡る」
タイトルがね…良いですね笑
本編は暁海と櫂の大恋愛のその後を描いたエピソードですね。奇妙な結婚生活を送る暁海と北原先生、それぞれの関係者のその後が描かれます。傑作小説とか恋愛小説は綺麗なまま終わるから素晴らしいものと思ってましたが、ピリオドを打ち直すことも出来るのだなと。それくらい美しいエンディングだったと思いました。
この作品も読むとすごく感想を共有したくなる作品でした。よければ皆さんの読んだ感想も聞きたいです!-
ヒボさん、こんばんは〜
確かに、本作も素晴らしかったですよね!
僕はもう、続きが気になりすぎて、仕事に集中出来ないと思い、昨日のうちに読みき...ヒボさん、こんばんは〜
確かに、本作も素晴らしかったですよね!
僕はもう、続きが気になりすぎて、仕事に集中出来ないと思い、昨日のうちに読みきっちゃいました笑2023/11/08 -
ネモJさん、はじめまして。
こんばんはです☆
いいねとフォローを有難う御座いました!
スピンオフって期待値低め←同感です。
どうしたって本...ネモJさん、はじめまして。
こんばんはです☆
いいねとフォローを有難う御座いました!
スピンオフって期待値低め←同感です。
どうしたって本編には敵わないだろうという。
しかし!しかーし!!
凪良先生は超えてきましたねー。
またも泣いてしまいました。
レビューにも書かせて頂いたのですが、物語の登場人物も、読者も、みんなが救われるようなお話でした。
それを思うと私は逆に、本編には載ってなくて良かったように思うのです。
「汝、星のごとく」は「汝、星のごとく」で完結したからこそ、あの苦しい日々が、あの花火大会の夜が、
印象深く残って、いつまでも心を掴んで離さない。
そこから一呼吸置いて読者の感情の波が凪いだ頃に、「星を編む」を発刊するって、読者へのこれ以上ないプレゼントのようで、又はこれ以上ない戦略で、
すっかりやられてしまった私です。
長々とスミマセン。
私もフォローさせて頂きました。
改めまして、宜しくお願いします♪2023/11/11 -
傍らに珈琲を。さん、こんばんは〜
こちらこそ良いねとフォローありがとうございます。
傍らさんの本作への熱い想いが伝わってくる、素敵なコメント...傍らに珈琲を。さん、こんばんは〜
こちらこそ良いねとフォローありがとうございます。
傍らさんの本作への熱い想いが伝わってくる、素敵なコメントですね!本作も読むと、誰かにこの良さを伝えたくなる気持ち分かります。笑
色々な方の本作のレビューをSNSで読ませていただいてたのですが、「汝、星のごとく」はあくまで櫂と暁海の物語であって、本作で登場したエピソードを含めてしまうと「ノイズ」になるっていうレビューがあって、まさしく傍らさんの仰ってる内容で、すごく納得したんですよね。それこそ、読者へのプレゼント的なスピンオフで正解だったと今は思いますね。
今後も気になる本や話したい本がありましたら、こちらからもコメントさせていただきますので、よろしくお願いします!また、熱量ある素敵なコメントもお待ちしてますので気軽に声かけてもらえると幸いです。2023/11/11
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2023/11/08
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ゆーき本さん、こんにちは♪
今朝仕事に遅れるかと思いました^^;
本作も良かったですよ(*´▽`*)ゆーき本さん、こんにちは♪
今朝仕事に遅れるかと思いました^^;
本作も良かったですよ(*´▽`*)2023/11/08
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昨年夏に『汝、星のごとく』で大きな感動をもらい、本作はどうかなぁと、少し邪推してました。
ごめんなさい! 疑った自分を恥じます! 猛省です! 想定の上をいく内容でした。
続編に違いありませんが、北原先生の生き方、櫂の作品に光を当てる編集者を扱ったスピンオフの側面もあります。
人同士のつながり、それぞれ当事者にはやはりままならない事情や葛藤があって‥、これらが丁寧に描かれているからこそ、前作の描かれた背景と人物像の理解がより深まり、本作最終3話の後日譚の展開が、叙情的で余韻が残る印象につながっていると感じました。
たとえその選択・判断した生き方が、他人からは愚かに見えても、自分の人生を堂々と生きていくことへの覚悟の大切さがひしひしと伝わりました。
また凪良さんが、いろいろな幸せのかたちを一切否定せず、寄り添う優しさがあふれる物語だと、本作でも改めて感じました。
時の流れから癒しをもらい、人生経験を積んだ者が達観したように我が身を振り返ったとき、納得できるかどうか、それはその人の価値基準で決まるものなんですね。
前作の切なさが浄化され、自己肯定につなげられる静かな別の感動を、再びもらいました。やはり、前作とセットで順に読むべき傑作だと思いました。 -
「汝、星のごとく」のスピンオフで
「春に翔ぶ」「星を編む」「波を渡る」の
3編が描かれています。
「春に翔ぶ」は北原先生の過去が描かれていて、
そんなバックボーンがあったんだと驚きました。
「星を編む」は櫂の担当編集者の今が描かれていて、
過去の反省を活かして前に進もうとしている姿にグッと来ました。
「波を渡る」は暁海と北原先生の晩年が描かれていて、
これが「汝、星のごとく」の正当な続編に当たると思います。
自分的には、「汝、星のごとく」が良すぎたので少し物足りなく感じてしまいました。
凪良さんの本は心が痛くなるような内容も多いのですが、今回は優しかったです。笑 -
前作「汝、星の如く」の続編という情報のみで読み始めました。
通常「続編」となると多少の「繋げた感」、「執筆時期や季節の違い」等で微妙な歪みがあるはずなのに今収録の三話とも前作との接合部が見えないくらい見事に一つの物語として繋がっています。
「汝、星の如く」と「星を編む」は映画「ゴッドファーザー」からの続編「ゴッドファーザーPartⅡ」の様な完成度の高い作品です。
ページを捲る度に痛みが伴った前作に比べて今作は痛みを伴わずに次へ次へとページを捲る欲求が抑えられませんでした。
そして最後は視界を霞められて読了。
感想も言葉では伝えきれないくらいに次々に言葉が溢れてきてしまい収集がつきません。
購入者特典のフリーペーパーは本編の先か後かどちらから読むのが正解だったのだろうか。 -
装丁は『汝、星のごとく』と響きあっていて、とても美しい。
ささやかだけど輝いていて、かけがえのない美しさだ。
『汝、星のごとく』の続編とのことで心待ちにしていた。
と同時に、凪良さんの作品にはいつも胸を鷲掴みにされて苦しく、苦しいと同じくらいに愛おしく、体力を消耗するので心して本を開く。
「春に翔ぶ」
若かりし北原先生のお話。
明日見菜々さんとの絆の始まりの物語だ。
参った。
凪良作品はいつもそうだ。
自分の生き様まで晒してしまいそうになる。
同じ境遇なのではない。
実家に借金があったわけでもない。
明日見さんのように妊娠したわけでもない。
私の人生はありきたりだ。
(でも、ありきたりって何だろう)
もっと全然違う次元で自分自身に立ち返ってしまい、凪良作品の中では軽いタッチであろう本作であるのに、1話目からもう泣いた。
「それを思えばわたしたちは幸せなのね。感謝して生きないと。」
幸せって何だろう。
感謝って、誰に?何に?
確かに欲のままに望み続けたらキリがないし、下を見ればもっとずっと切羽詰まった人もいる。
だけど。
例えばお金や精神がギリギリなのに、
何とかやれているからと言って、もっと大変な人がいるからと言って、
現状に感謝までしなきゃならないのだろうか。
何とかなっていても、"大丈夫だよ"、"よく頑張りましたね"、"シェルターはありますか?"って、差し伸べられる手は必要なんじゃないだろうか。
「大丈夫ですよ。ぼくは明日見さんのシェルターになれてよかった」
情けは人の為ならず。
北原先生の父親母親。
でもこのお父さんの行為を誤っていると指摘できるのは、北原先生しかいないんじゃないだろうか。
いや、逆なのか…他人だから指摘してあげられることもあるのかな。
何なんだろうね、釈然としない思いで一杯だ。
このお父さんは、自分のことで手一杯であるのに、その事に気付けなかったのかしら。
手一杯な事の言い訳に、他人への情けを用いてはいけないよね。
それで救われるのは、傲慢にはならないのか。
善人って何だろう。
「長い間、腹の底で渦巻いていた怒りが勢いを増していき、今にもわけのわからないことを喚いてしまいそうだった。」
たまらず本を閉じて深呼吸する。
よっしゃと持ち直して開いた本だったのに、続く才谷の、いや、敦くんのくだりが容赦ない。
それでも最後は、違う方向性をもって救われるのが凪良作品だ。
未来への新しい道が開かれたようで、心から救われる。
「この子はこの子、ぼくはぼく。ふたつの命にふたつの自由。」
「星を編む」
櫂くんがこの世を去った後の、植木と二階堂。
"青杢櫂の『汝、星のごとく』"発刊へと奔走する二人の物語だ。
冒頭から否が応でも読者の中の、青杢櫂と久住尚人の苦い出来事を思い出して憂うこととなる。
「さきほど近親者の方から連絡がありました。櫂くんが亡くなりました。」
あの花火大会のシーンを思い出しただけで既に泣きそうだ。
私は入り込みすぎてるのか?
今回、二階堂絵理の発言や振る舞いに共感してしまった。
自分の中に、気の強い男勝りスイッチを押してガツガツ働いていた経験がある方なら、同じように思われるのではないか。
「馬鹿みたいよね。そこらの小娘じゃあるまいし。」
かわいいねと言われたのが…というエピソードも含めて分かる気がする。
彼女の思いや発言は、真をついていると個人的に思う。
それから、彼女と植木の奮闘ぶりも、前作を思い出すと痛い。
痛いけど、心身ともに辛いのも分かるけど、応援したくなる。
植木についてはあの時と同じ場面を、今度はさとるくんで追体験する。
けれどもう植木は、さとるくんの手を離さない。
絵理さんと植木。
ギリギリ男女の仲にならない二人が心地いい。
そうなのだ。
同じ境遇の二人は、ともすれば簡単にそういう仲になり得る。
今後の二人は分からない。
けれど、そうなるだけが全てではない。
男女の仲にならないよう、守りたい大切な存在もあるのだ。
気持ちのいい物語だった。
「波を渡る」
その後の北原先生と暁海の物語。
『汝、星のごとく』と同じように、"北原暁海 ○○歳 夏" "北原草介 ○○歳 夏"と交互の章で展開してゆく。
そりゃぁ避けて通れない問題が浮上したり、結が成長して結婚したり、様々な事が起きる。
けれど激しく苦しくもあった櫂と暁海の物語とは違い、
北原草介・暁海の物語はもっと、生活を営んでいく上でのあれやこれやの物語。
前作『汝、星のごとく』は美しかったけど苦しかった。
そんな思い出でストップしていたのは、物語のキャラクター達ばかりではない。
読者である私達も、櫂と暁海を思えば、あの花火大会の夜で時が止まってしまっていた。
凪良先生、よく描いて下さったなぁ。
あの、今や幻のような花火大会の夜から、物語のキャラクター達だけでなく読者も一緒に、
ゆっくりと明るい日常生活へと引き下ろしてくださった感。
北原先生にも、暁海にも、他のメンバーにも、こんなにも優しい未来と、刻まれた日常があったんだと救われた。
読み終えて、やっぱり涙が堪えきれない。
けれど前作とは違う意味で救われた涙だった。
最高です。
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「汝、星のごとく」のスピンオフということで、とても楽しみにしていた本作。期待以上に良かった!
北原先生の生い立ちや明日美との関係。植木や二階堂のその後。そして北原先生と暁海のその後。前作からさらに踏み込んで登場人物について描かれていて、あっという間に「汝…」の世界に呼び戻された。
(読む前はストーリーをちょっと忘れかけていたのに)
前作同様、なんとも言えない読後感に包まれている。懐かしさ、物悲しさ、優しさ、幸福感…色々な感情が混ざり合って不思議な気分。
静かな物語にこれだけの感情を詰め込める凪良ゆうさん、やっぱりすごい!
著者プロフィール
凪良ゆうの作品






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