- 講談社 (2023年12月11日発売)
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感想 : 7件
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784065339107
作品紹介・あらすじ
20世紀末に連載が開始された2作の長篇小説『日本文学盛衰史』『官能小説家』とほぼ同時期、文芸誌「文學界」に毎回短距離走のように連載された短篇小説群。
明治の作家たちを登場人物とした先の2篇とは真逆の方向で、現代日本にあふれる空虚な賑やかさと残された希望の乏しさを、そして愛と日常を、どこまでも真正面から受けとめ表現しつづける短篇小説が13篇。
『さようなら、ギャングたち』で鮮烈なデビューを飾り、『日本文学盛衰史』で作家としての評価をさらに高めた高橋源一郎の、新たなる転換点としての傑作短篇集。
みんなの感想まとめ
現代日本の都市生活を鋭く描いた短篇集は、平易な言葉で紡がれるが、登場人物は一癖も二癖もあるキャラクターたちばかり。エログロな描写が散りばめられ、読者は物語を進めるうちに、自己の「まともさ」について揺さ...
感想・レビュー・書評
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短編と呼ぶには少々短か過ぎて、掌編と呼ぶには長過ぎる、そんな作品集。
エログロ、スカトロ、暴力、狂気、ドタバタ、ナンセンス。
人によっては強烈なインパクトかもだけど、
冒頭の「Mama told me.」に出てくるスカトロに痰壺キッスにゲロ攻撃。何年も前から、ネットに転がってるスカトロAVは既にこの小説世界を越えちゃってるからねぇ。「コケオドシは駄目よ!」と言いたくなるような。
多くの作品が若い頃の筒井康隆のスラプスティックコメディを思い出させるけど、面白さでは筒井康隆にはるかに劣ってるね。
それから、薄っぺらな文庫本にして税別で2,100円、値段もコケオドシか!?
もちろん書いはしない、図書館で借りました。
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ご本人があとがきに書かれているが、びっくりした。言葉は平易、テンポが良く無駄のない短文でとても読みやすい。が、登場人物はことごとくロクでもなく、エログロな描写が少なくない。でもそれは都市生活者のある面を強烈に照らしてもいて、読み進めながら果たして自分は「まとも」といえるのだろうかと揺さぶられる感じがした。
おもしろく、とても示唆的に読めたけど、他の人には積極的におすすめしにくいなあ。 -
一回の読書で一、二編読めば変な満腹感に襲われる。エログロナンセンスをポップでサイケにゴテゴテに盛り込んだ作り…と、思い浮かんだ言葉を書き連ねてこれを見返せば、映画「オースティン・パワーズ」シリーズ(ジェイ・ローチ監督/1997~2002年)を連想してしまったが、そういう感じではない…けれども、この変な満腹感は似たようなものという気もする。
登場人物に孤独感、疎外感が与えられているかどうかといった辺りに、両者の違いはあるわけで…と考えるも、しかし、それは(漱石以来の)日本文学か、(徹底してエンタメの)アメリカ映画かというジャンルの違いだけで、やっぱり大して差は無いのかも、とも思えてきたり。脳内堂々巡りに陥る。 -
たくさんの本を読んできたが、ここまで読んで不快になり気分が悪くなった本は初めて。
神保町の本屋で買って喫茶店でコーヒーを頼んで読み始めたが、あまりの醜悪さにこの街を出るまでに読み切って売り捨てて出ていくと決めてその通りにした。
冒頭2篇が特にひどく、別に「エロ・グロ・ナンセンス」が悪いわけではないが、ここまでそれが極まっていると文学ヅラをされても困る。
この短編集を読んでも、人間の感情の一つに新しく気付かされたりはしない。どこかで読んだことのありそうな人間の負の感情が、とびきりグロテスクに描かれているだけ。
結果的に新鮮な気づきや学びや感動などはなく、ただ気分が悪くなるだけ。
あと村上龍とかこの時代の作家が性を描くといつも思うが、女性蔑視が過ぎてキツい。本当に無理。
しかもこれを筆者本人は「自身の最高傑作」「日本国に住むすべての人を書きたいと思って書いた」
などと言っていて(帯にそう書いてあるから買ったのだ)、一体何がどうしてそうなるのか、全くわからない。人間の負の側面を書きたくても、こんなに徒らにグロテスクにする必要はない。
この人はなぜ小説を書いているのか。
退廃的で非道徳的なのが文学だと思ってませんか?と言いたい。
そして極め付けは文庫のくせに2300円!それでこの最低な読書体験!
まじでどういうこと? -
新書で高橋源一郎の小説として紹介していた本である。タイトルの君が代は千代に八千代にが唯一まともである小説で、あとは子供に聞かせられない小説ばかりである。自分のあとがきで、講読会に来た親子が子どもの耳を押さえていたというのはわかる気がする。
著者プロフィール
高橋源一郎の作品
