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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784065348802
作品紹介・あらすじ
修験者のなりをして国々を放浪する謎の「十三童子」。
役者と見まがうこの色男は、錫杖を鳴らし銀のキセルをふかしながら、欲にまみれた人間たちをこう誘う。
ーー来世で地獄に堕ちてもよいなら、ひとつだけ願ってこの鐘を撞け。
ただし、撞いた者は来世に底なしの無間地獄に堕ち、子も今生で地獄に堕ちる。
撞くか撞かぬは、本人次第。さあ、あなたならどうする?
人の欲をためす不思議の鐘、鳴らすか、やめるか? 今が人生の分かれ道。
ストーリーテリングの凄さ際立つ新星が放つ傑作時代小説!
心の奥底に響く物語。深い、深すぎる。ー細谷正充(文芸評論家)
読むと、心のひだをじゃらんと撫でる音が聞こえる。ー三宅あみ(ジャパネスク・ナビゲーター/江戸文化研究家)
みんなの感想まとめ
人の欲望とその代償をテーマにした物語が展開され、読者は深い感情に引き込まれます。謎の修験者「十三童子」が持つ「無間の鐘」は、願いを叶える代わりに、撞いた者を無間地獄に堕とすという過酷な選択を迫ります。...
感想・レビュー・書評
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小説現代2023年6月号親孝行の鐘、10月号嘘の鐘、書き下ろし黄泉比良坂の鐘、慈悲の鐘、真実の鐘、無間の鐘、の6つの連作短編を2024年3月講談社刊。今世では子が、来世では本人が地獄に落ちるという願いが叶う鐘。少し不気味な話で、後味はよくない。あまり楽しめませんでした。
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無間の鐘…願いを叶えたいなら、この鐘を撞け。ただし、撞いた者は来世で底なしの無間地獄に墜ち、子も今生で地獄に堕ちる。撞くか撞かぬかは本人次第。“十三童子“の狂言回しで話しが進み、大団円で全ての伏線を回収。よく出来た読み物でした。ただ誰も無間地獄に堕ちず、十三童子の成り立ち、深掘りももう少し詳しく有れば物語の深みが出たと思う。
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欲に目が眩んで鐘を撞いた人々の悲惨な末路が描かれるのかと思ったら、想像とは違って救いのあるお話だった。『嘘の鐘』は鐘が最も効果的に使われている感じがして良かった。『慈悲の鐘』は確かに想い人の心が満たされたけれど、そう来たかあ、と意外性があって面白かった。
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修験者のなりをして諸国を放浪する“十三童子“。この役者と見まごうほどの色男は欲をもつ者の前に現れ、願いを叶えたいなら鐘を撞けと誘う。
彼が持つ「無間の鐘」は願いを叶えてくれるが、鐘を撞いた者は来世で無間地獄に堕ち、子も今生で地獄に堕ちるという。ある者は金持ちになるために、ある者は好いた男の心を捉えるために、またある者は死んだ母に会うために……。人の欲と人情を描く6つの連作短編。
この「無間の鐘」の設定がすごくいい。
そんな鐘があったら自分は撞くだろうか?来世で無間地獄に堕ち、我が子が地獄を味わうことなど頓着しないほどのこの世の苦しみがどれほどのことか。様々な闇を抱えた者たちの物語がしみじみと味わい深い。
人はただ自分の欲だけではなく、大切な誰かのためにも鐘を撞けるということに救われる。そしてこの十三童子がそんな鐘を撞いた者たちに施す心憎いばかりの解釈。
次第に全ての短編が繋がりを見せ、最終話で明らかになる十三童子自身の“無間地獄”が辛すぎる。
様々な感情に揺り動かされる作品でした。
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親孝行の鐘、嘘の鐘、黄泉比良坂の鐘、慈悲の鐘、真実の鐘、無間の鐘の6つのお話。
地獄に堕ちているような表紙に、みんな願いは叶っても無間地獄堕ち決定、そして因果は子にも・・って、後味悪い話なんだろうなぁと思いながら読み始めたんですが、意外に実は大丈夫でしたパターンもあって、思ってたより後味は悪くなかったです。
文学的なことはあまりわからないですけど、話の持っていき方、願ったことの結末や大丈夫だった理由など、よく考えられていて、話の作りが上手いなと思いました。
わたしには今のところ無間地獄に落ちてまで叶えたいことはないですけど、そこまでして願うことがないのは、ある意味、幸せなことなんでしょうね。
最後の話「無間の鐘」では、十三童子が己のことを語ります。
その話が誠なら、彼は今世で無間地獄にいるようなもの。
来世で地獄に堕ちるのと、どちらがより地獄だろうか・・・。 -
あ、うん。で?
って感じの話だった。 -
修験者の「十三童子」
錫杖を鳴らし、鐘を撞けば願いが叶うと語り出す。
ただ、撞いた者の来世は無間地獄。
その子も地獄へ落ちるという。
迷わず鐘を撞く者はあるだろうか。
鐘は撞きたいが地獄はごめん、と思うのが人情。
しかし、欲深い者たちは地獄も怖くないのでしょう。
アイデアがおもしろい。
ただ、十三童子の語りから物語への流れが
もう少しスムーズであればもっと楽しめた気がする。
そこだけが残念。 -
遠州七不思議の一つに「無間の鐘」が実際にあるのだと知りました。その有無とは関係なく、連作短編のつながりっぷりが、良い具合でした
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その鐘をつくとなんでも望みが叶う代わりに、死後は無間地獄で永遠に苦しむに加え、子供も現世の地獄を味わう。それにもかかわらず、鐘をつきたがる人は絶えない。本書では、そんな業の深い人間を描写しているが、中には純粋な気持ちだったり、止むに止まれぬ事情があったりする。その点をうまく織り込んでいるところは面白い。最後の章で、なぜ十三童子がこの鐘を所有しているのかの種明かしがあるが、これも人間の欲の恐ろしさ、欲が不幸を撒き散らすことを改めて突きつけられる。
高瀬乃一の作品
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