毎日世界が生きづらい (講談社文庫)

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • 講談社 (2024年5月15日発売)
3.82
  • (9)
  • (11)
  • (11)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 355
感想 : 16
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784065354513

作品紹介・あらすじ

できないことを、数えないで。

どうやって生きていいのか分からない。
自分を責め続ける、小説家志望の私。
夢を抱いた仕事に躓く、会社員の夫。
そして、インコのピピ。

心理サスペンス『誰かが見ている』でメフィスト賞を受賞した著者が挑む新境地。
小さな家族の幸せをめぐる物語。

――美景はうまいことやったよなー。
旦那に稼ぎがあるから、なんの心配もないだろ?
パートでお小遣い稼いでたらいいんだし。(略)
傍から見れば、なんの悩みもなく、苦労もなく、ぼんやりと生きているように映るのだろう。(略)
うまくいかない自分を責める妻の気持ちを、想像することもできないのだろう。――本文より

美景と雄大は結婚して十年。
ある日、妻の書斎に入った夫は何か様子が違っていることに気づく。
ままならない毎日をどのように生きてきたかを語り出す二人。
小説家になる夢を叶えたかった美景。
夢を抱いた仕事に躓く雄大。
二人をつなぐインコのピピ。
メフィスト賞作家の新境地となる、小さな家族の幸せを探す物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 私も毎日生きづらくて、わかるよ…と思いながら読みすすめていた。
    あと、私はコザクラインコを飼ってるので、鳥さんが亡くなるところは読めなくて、なかなか読み進めれなかったよ。。。

  • よく解らないが、怒りを抑えながら、罪悪感を感じながら一緒にいる生きづらい夫婦。
    それでも2人ともお互いを思うから一層生きづらい。カウンセリングのシーン、ADSLではないかと言われるシーンは興味深かかった。もう少しこの辺りのことが知りたいと思うのは私だけだろうか。
    しかし、登場人物の中で高橋は許せんな(笑)
    簡単に人の事を語るやつは許せない(笑)
    と、思わせるこのお話にずくずくとはまり一気に読み終えた。
    しかしながら、なんといっても居てくれるだけでいいと言う旦那さんはうらやましい限りだ。

  • ちいかわ栞が欲しくて購入。
    まあなぁ、若くて自意識過剰なときは、これくらい生きづらかったなぁ、なんてことを思い出しながらも面の皮が厚い厚くなったので、共感はしにくかったかな。主人公たちの年代くらいて読んだら良い本。

  • タイトルの通り、生きづらさを抱えている人の心にまっすぐ届く本です。

    この本の魅力は、「頑張らなくてもいい」と優しく言いながらも、
    現実から逃げずに向き合うまなざしがあるところ。
    著者の言葉は、どこか詩のようで、でも嘘がなくて、
    読むたびに「私もここにいていいんだ」と思わせてくれます。

  • 今の自分と重なる部分が多すぎて読んでて少し辛くなってしまった。
    それでも夫婦が繋がりあって生きていっていて見習いたいなと思った。
    自分も頑張っていこうと思える本だった。

  • 人生は進んでいく、存在する事とは。簡単にまとめるのが難しいけれどキャッチコピーを付けるなら自分はこうかなと思った。まるで自分の人生かのような既視感を感じてしまった。

    紛れもなく今までの好きな本トップ3のランキングに入る本に出会えてしまった。
    まずタイトルから手に取った。まさに今の自分だなと感じた。
    大学生からの長い付き合いを経て結婚した2人の交互の視点から語られる、全く性格の違う2人がそれぞれのやり方でお互いを思いやりながらお互いの人生を進めていく素敵な話だった。
    1人1人が生きていくには苦し過ぎる問題でも、いつかは誰かに出会ったり、自分でもよくわからないきっかけや経験で乗り越えられるものや、割り切る事で少しづつ人生が、進んでいく感じが堪らなく好き。
    結局は人間関係…
    相手の気持ちを理解する事は絶対に出来ない。でも、歩み寄る事はできるし、いつかまた成長した自分なら考え方次第では少しはわかることも出来るかもしれない。割り切る勇気も必要。
    自分さえわかっていればいいんだ。と思えるようになる事が、今の自分に必要な事なんだと思えた。まだ時間はかかりそうだけどそれでも人生は進んでいく。その時はまた成長した自分がなんとかしてくれると思いたい。
    何かに悩んだ時や、うまくいかない時、何も手につかない時に読み返したい。解決策なんてなくていい、ただ存在するだけでいいんだと、一歩踏み外せば落ちていきそうな時にそっと手で支えてくれるような温かい本だった。

  • いてくれるだけでいい。
    夫婦ってそんなものかもしれない。
    なのに、お互いの事を思ってあれこれ考える。
    それも夫婦だからかな…。

  •  表紙のセキセイインコに惹かれて手に取った一冊。一見ほのぼのとした内容かと思うが、その実かなり「生きづらさ」にフォーカスを当てた作品だと思う。
     夫・妻に対する理解の難しさや、第三者から家庭に向けられる一言、周りはできるのにどうして自分はできないのか、鬱・発達障害等。
     誰にでもある生きづらさを優しく描いた作品。

  • このまま夫婦が永遠に少しずつ少しずつ噛み合わない歯車のようにすれ違い続けてしまうんじゃないかっていう、うっすらと膜張る灰色の絶望感がコツコツと、夫婦という連帯をつついて壊そうとしている気がして、そこに差した接着剤のようなピピちゃんのような愛情の「形」を見せてくれるかけがえのない存在…あくまでも今後は子供は作らないし、ピピちゃんがいなくなった時からまた溝が広がったような気もする。それでもお互い不器用だと33ー37歳になってようやく見えてきて、2人ならできる、2人しかできない、っていう儚くも勇気づけられる2人の距離感が好きだった。小説家デビュー、精神病、発達障害の描写などかなりリアルで感心しながら読んだ。読んでよかった。

  • 精神疾患や発達障害、人間関係の悩み、そういった生きづらさを抱えながら共に生きている夫婦のお話。

    私自身うつ病を患っているのですが、精神疾患を抱えている人の生きづらさがとってもリアルに描かれていて、自分と重ねて何度も涙しました。

    お互いに相手のことを大切に思っているのに、どこかすれ違って喧嘩になってしまう。それが見ていてとってももどかしかったです。

    「いいんだって!あなたは、いてくれるだけで!」
    そう言った雄大の懐の深さに感動しましたし、私もそう思い続けたいし、伝え続けたいと思いました。

  • なんか読んでてしんどくなる閉塞感を感じる内容だった。結局、この夫婦はどうなるのか、幸せに暮らしていけるのかよくわからないエンディングだった。

  • 美景の「あなたがいるから離婚できない」と母親から言われてきた積み重ねも色々考えちゃう性格も、雄大の時計の秒針が気になって眠れない神経質なところやココナッツサブレに執着するところも、真面目であるがゆえの生きにくい感覚はすごく共感できた。鬱も適応障害も医療に頼る気持ちも。
    さらに、世の中には“いらんこと言ってくる奴”は一定数存在して、その心無い言葉に揺さぶられる。
    それでも自分なりに生きるしかない。お互いに神経質がゆえに気を遣い合うけど、結局のところ、根っこで繋がっている夫婦に救われた。

  • この本のタイトルに惹かれて手を取った人の背中を優しく支えてくれる作品。

    雄大の性格が今後も美景の心を揺さぶるかもしれないけど、美景は彼の懐の深さを忘れずにいてほしい。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00658122

    できないことを、数えないで。

    どうやって生きていいのか分からない。
    自分を責め続ける、小説家志望の私。
    夢を抱いた仕事に躓く、会社員の夫。
    そして、インコのピピ。

    心理サスペンス『誰かが見ている』でメフィスト賞を受賞した著者が挑む新境地。
    小さな家族の幸せをめぐる物語。
    (出版社HPより)

  • ‣ たくさんの人の中にいると、どうしてもその人たちが考えていることを推測してしまう。不機嫌な人がいると、それをどうにかしなければいけないと思って、疲れ切った

    ‣ 普通の女性が当たり前にできたり、寧ろ、楽しいと思うことに美景(みかげ)は向いていない。でも、それをやらないと、変わった人として浮いてしまう。メイクやファッション、言葉遣い、雑談……。どうしてみんな、軽々とこなしてしまうのだろう

    ‣ 元気がないから元気がないって言って、何が悪い! 仕事はちゃんとしてるんだろうが! なんで定時後にお前とつまらない飲み会に行かなきゃいけねえんだよ!

    ‣ こんなどうでもいいことで、言い争いたくない。どうしてスルーしてくれないんだろう。どうしてこんなに、不機嫌を露骨に外に出せるのだろう

    ‣ いつまで続けるんだろう、と考えている自分が、もう辞めたいと心底願っていると気づき、またか、と失望する。どうして、続けられないんだろう

    ‣ 外に出れば、いくらだって腹が立つことはある。が、一番恐ろしいのは自分自身だった。怒りがいつ爆発して、なにをするか分からない。でも、人を傷つけたくなんてない

    ‣ もうずっと、お金が怖かった。それはきっと、子供の頃から。
    原因はいろいろあるけれど、今、こんなにも恐ろしいのは、自分には生きていけるほどのお金を稼ぐ能力がないと、自信を失っているからだろう

    ‣ 子供を産んで、作家になれなくて、『子供がいなかったら作家になれたのにな』なんて言うような大人にはなりたくないの

    ‣ あなたは、あなただから。あなたには、あなたの選んだ道が。他の人には、他の人の選んだ道があるの。もうそれはしょうがないの。比べる必要はない

    ‣ なにもできなかった訳じゃない。——不得意なことができなかっただけだ

    ┈┈┈┈┈┈ ••✼ ✼ ✼•• ┈┈┈┈┈┈┈

    ✼ 小説家の妻と会社員の夫、生きづらさを抱える夫婦の物語
    ✼ 家族?仕事?二人にとっての幸せとは何かを考える
    ✼ もがき苦しむ心の声に胸が締めつけられる

全15件中 1 - 15件を表示

著者プロフィール

1984年山口県生まれ。2017年、『誰かが見ている』が精緻に組み立てられた心理サスペンスとして高く評価され、第52回メフィスト賞を受賞しデビュー。他の著書に、全寮制女子高で不審な事件が次々と起こる『友達未遂』、介護に悩む女性とDVに苦しむ男性を描いた『首の鎖』がある。

「2022年 『彼女の背中を押したのは』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮西真冬の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×