夫には 殺し屋なのは内緒です 3 (講談社文庫)

  • 講談社 (2025年3月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784065359853

作品紹介・あらすじ

江戸の町に人斬りが出たらしい。「正義党」と名乗る輩が高利貸しを狙っているのだという。月は金貸しのおかみさんたちに相談を受け、善良な高利貸しも殺されているのを知って、放っておけなくなる。行商人の仕入れのための金を貸す良い金貸しだっているのだ。月は早速、そのおかみさんたちを一軒の長屋に集めることを要に提案する。さらに、事件のことを瓦版に書いてもらい、犯人をおびき出そうという作戦だった……。

みんなの感想まとめ

物語は、江戸の町で悪人を排除するために奮闘する主人公の姿を描いています。シリーズ第三弾では、月が高利貸しの女性たちを守るために立ち上がり、事件を解決しようとする様子が描かれています。彼女は夫である隠密...

感想・レビュー・書評

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  • 殺し屋シリーズ第三弾
    読み終わりました。
    かなりの悪人を殺しましたよ。

  • 『夫には殺し屋なのは内緒です』シリーズ第3弾!
    あまり読まない時代小説の中で唯一楽しみにしているシリーズ物であり、重厚な内容ではなく、読んでいて楽しいエンターテインメントに徹している作品と言えるでしょう。

    第3弾も本シリーズ最大の魅力である主人公「月」の(殺し屋としての)活躍と、あまり上達していない家事(とりわけ「料理」)に奮闘する姿、また、その夫「要」への愛情の深さからくる悋気(嫉妬)が空回りする場面・文章に楽しませてもらいました。

    さて、本作も今までと同じように第一話と第二話で構成されていますが、完全に続き物であり、長編として読むことができます。

    第一話『浴衣と矢場』で最も面白かった場面は、いつものように月が殺し屋としての腕を発揮するのですが、その手段が毒殺であり、月が毒を盛った料理を作って、それを食べさせるというものです。
    真相を知らない要と月の会話が笑わせてくれますね!

    「うむ、ハシリドコロを誤って食べたらしいのだがな。問題は作った相手のほうだ。逃げてしまって正体はわからないようだが」
    それから要は声をひそめた。
    「とてつもなく料理が下手だったらしい。毒で死んだのか料理がまずくて死んだのかわからないそうだぞ」
    「そうですか」
    思わず声が震える。
    それはあまりにもひどいのではないだろうか。
    「月が多少料理が苦手といっても、人が死ぬほどでもないからな」
    そう言って要があらためて笑う。
    「俺は幸せ者だ」
    誰が調べたのか知らないが。
    月は心の中で思った。
    殺してやりたい。

    第二話『金貸しと浪人』では、現在の大きな社会問題の一つである「財務省と税金」を意識した?内容が盛り込まれている点にもワクワクさせられました。

    事件の黒幕が、どうやら勘定奉行の配下であるらしいと分かったところで、
    月と要の会話
    「勘定所にも不正を働いている人がいるのですね」
    「不正ならよいのだが」
    要が渋い表情になる。
    「不正でなければなんなのですか?」
    「正義よ。正義こそがもっとも悪辣なことをやるからな」

    月と黒幕に操られていた浪人二人の会話
    「勘定奉行というのは庶民から金を搾り取りたいものなんだ。しかし幕府はそこまでは思っていない。農民から年貢はとるが、職人からとることはない。しかし勘定方は日の本の人間全員からとりたいんだ。それが夢なんだよ」
    「いやな夢ですね」
    「正義と夢のためならなんでもする。俺たちもまんまとひっかかった」

    冒頭で述べたように、本シリーズはエンターテインメントに徹した娯楽作品ですが、江戸時代の文化なども自然と学ぶことができるところも私が好きな理由の一つとなっています。

    第4弾の刊行が待ちきれません!

    *************************
    Funyaさんへ(読んでくださっていれば良いのですが)
    Funyaさんの予言どおり、第3弾が刊行されましたね。
    ブクログの「あなたへの新刊情報」で、第3弾が刊行されると分かったときは、とても嬉しいと同時に、Funyaさんの予言の的中率は100%(n=2ですが)だなと感服しました。
    これからも、読み応えのあるレビューと嬉しい予言をよろしくお願いします!

    • best2625さん
      Funyaさんの予言どおり、刊行されました。
      第3弾も面白いので是非読んで下さいね‼️

      また、予言的中率100%のFunyaさんにお願いが...
      Funyaさんの予言どおり、刊行されました。
      第3弾も面白いので是非読んで下さいね‼️

      また、予言的中率100%のFunyaさんにお願いがあります。
      「『宙ごはん』の続編が刊行される」という予言をしてください。
      文庫版に新しく収録された掌編を読むと、少し期待出来そうな内容でしたので、更にFunyaさんの予言が加われば、来年あたりに刊行されると思います。
      よろしくお願いします(笑)
      2025/04/28
    • Funyaさん
      Best2625さん

       返信遅れてごめんなさい。

       『宙ごはん』文庫版、素敵でした。Best2625さんがおっしゃってた、初回限定の掌編...
      Best2625さん

       返信遅れてごめんなさい。

       『宙ごはん』文庫版、素敵でした。Best2625さんがおっしゃってた、初回限定の掌編とエピローグにあたるようなビストロサエキの宙シェフへの手紙。確かにぐっときますね。

       さて、予言できるような能力も見識も私にはないのですが、掌編とエピローグを読んで感じることをお話しますね。
       『宙ごはん』は『コンビニ兄弟』のような連作短編とは趣を異にするので、シリーズものにはならないだろうとは思います。でもスピンオフとして、「若き日の花野と恭弘の物語」や「成長した三井るりから見た宙シェフの姿」などを短編仕立てにして描いてくれそうな気はします。( 読みたいですよね!) 短いけれど、それぐらい力のある内容でした。
       Best2625さんや私のような希望の声が多く上がることを期待しましょう!

       ところで、『宙ごはん』文庫版で感動したのが、解説を寺地はるなさんが書いていらっしゃったことです。
       初めての子どもに対する気持ち。共感せずにはいられない。やはりうまいなあと感じ入りました。 ( ただ、寺地さんがどんな育てられ方をしたのか、とても気になる部分もありました。 )

       『宙ごはん』文庫版を買って正解でした。巻末数ページがとてもステキな読書体験になりました。Best2625さんのおかげです。本当にありがとうございました。
      2025/04/30
    • best2625さん
      Funyaさん

      私の自分勝手なお願いに返信していただき、本当にありがとうございます。
      また、客観的な分析に基づく説得力のある内容にも...
      Funyaさん

      私の自分勝手なお願いに返信していただき、本当にありがとうございます。
      また、客観的な分析に基づく説得力のある内容にも、流石Funyaさんだと改めて感服しました。
      とりわけ、「スピンオフとして短編仕立ての作品ならば可能性あり」というご見解には、舌を巻きました。
      そのように感じた理由の一つとして、町田さんのデビュー作である『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』という『宙ごはん』の次に好きな町田さんの作品がありますが、その主要メンバーが登場するスピンオフ作品があったことを思い出したからです。
      『あなたとなら食べてもいい』という7名の作家さんによるアンソロジー集に収録されている『フレッシュガム』という僅か8ページの作品ですが、町田さんの才能に圧倒されました。(詳細は、わたしの本棚をご確認いただけると幸いです)
      両作品、もし未読でしたら是非読んでいただけると嬉しいですね。
      また、寺地はるなさんの解説に関するコメントにも共感いたしました。
      確認したところ、7ページの解説に付箋を5枚も貼り付けておりました。
      そのどれもが素晴らしいのですが、一つだけ挙げるとすれば、

      母と娘の物語であるというより、戸惑いながら生きている、ふたりの娘の物語のように感じたのだった。p456

      でしょうか。
      自分が読んでいる最中には、そのような感想はあまり持たなかったのですが、言われてみると「確かにそうだね」と思いました。
      本の感想は読者の数だけある(正解は無い)にしても、素晴らしいものは素直に感受したいですね。

      最後に、私のお願いから『夫には、殺し屋なのは内緒です』の内容から逸脱してしまったことと、お時間を取らせたことをお許しください。
      今後とも、よろしくお願いいたします。
      2025/05/01
  • とても変わったヒロインのキャラクターが魅力

     なんとなくだらあらと読み切ってしまったけれど、時代ものが苦手な私でも楽しめた作品。美人でかあいい殺し屋という設定がなかなか新鮮で、ついつい読んでしまう。短編ではなく、一冊丸ごとのストーリーなんだけれど、暑さ和らぐ午後の読書に良かった。

  • 歴史に詳しくなくても楽しめる。気軽に手に取れる内容。主人公が殺し屋なので、そちらがメインだともっと面白いと思う。今回は夫の手伝いが多いので。高利貸しの奥様たちは必要だったかな?

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著者プロフィール

1966年広島県生まれ。作家であり漫画原作者。多くの文献に当たって時代考証を重ね、豊富な情報を盛り込んだ作風を持ち味にしている。小説には『大正野球娘。』『三国志』『金四郎の妻ですが』『捕り物に姉が口を出してきます』『うちの宿六が十手持ちですみません』『帰蝶さまがヤバい』『ありんす国の料理人』『あやかし長屋 嫁は猫又』『恋文屋さんのごほうび酒』『七代目銭形平次の嫁なんです』などがある。

「2023年 『うちの旦那が甘ちゃんで 飴どろぼう編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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