だんドーン(4) (モーニング KC)

  • 講談社 (2024年7月23日発売)
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本 ・マンガ (192ページ) / ISBN・EAN: 9784065362419

作品紹介・あらすじ

龍馬が薩長同盟を仲介し、新撰組が御用改め、薩摩が英国に喧嘩を売った時代、幕末。その激動の歴史のド真ん中にひっそりと隠れて、しっかりと「仕事」をした男がいた。彼は「愛国者」か「裏切り者」か。『ハコヅメ』の作者が「日本警察の父」を描く、超本格幕末史コメディ!

感想・レビュー・書評

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  • 桜田門外の変、勃発。銃声とともに雪原が桜色へと染まる。大獄に怨みを募らせた浪士たちが、大老・井伊直弼を襲撃。その首を討ち取ることに成功したが、流された血はあまりに多く──。これは地獄の終わりか、それとも始まりか。

    桜田門外の変は教科書的な知識はあったけれど、こうして時系列や関係者を追って読むと感情移入度が全然違うね。「たけり丸」と「超! たけり丸 爆発四散仕様」くらい違う。特に有村次左衛門とマツの関係性が切なすぎる。史実をベースにしながら、ドラマを紡いでいく泰三子先生の筆致はさすが。彼の最期もそうだし、薩摩藩を救うために切腹の道を選んだ雄助の覚悟も凄まじい。今から自分が死ななければならないという状況で、藩内を分裂させないように言葉を尽くし、母に笑顔で感謝と別れを告げる──。そういう時代だったとはいえ、覚悟に圧倒された。粋とは生き様であり、それはいかに死ぬかのことでもある。

    川路とタカの情報戦! まさかここで再会して会話するとは思わなかった。犬丸がタカへ最期に語った計画の全貌。それがミスリードだったとは。意味がわかるとこれはやられたってなるね。世話になった多賀者を裏切れない。だが、彼が出した結論は「おまえら全員地獄に行け」だった。
    「責任者の独裁ぶり 畏怖が原因による上下間の報告連絡相談の不徹底 仲間との情だけを頼りに十分な報酬を与えない経営体制 頭であるその女の組織づくり能力は糞以下だ 労働者側に裏切られて当然だから犬丸は悪くない…」
    川路の宣言通り、タカは組織としても頭としても敗北した。というか、こういう組織って現実でも往々にしてまかり通っているから怖い怖い。

    銃声と襲撃! 井伊直弼の駕籠を持っていた日雇いバイトが逃亡! 駕籠が地面にドーン! これは誰も予想できない。特に武士の時代だからこそ、この行動は読めなかったんだろうね。二刀流 VS 薬丸自顕流の戦いも見応えあった。
    犬丸の息子・太郎少年の行きついた先も驚いた! 史実とこうやって結びつけるんだなと。明らかになっていない部分を破綻なく埋めてマンガにする構成力もすごかった。

  • 涙ちょちょぎれた。桜田門外の変の辺りの物語だから、読む前からわかっていたけど。

  • 相変わらずの字の多さにちょっと萎えるんだけど、今回は、幕末のハイライトたる桜田門外前夜から事件発生までが描かれており、興味が尽きない。ここにきてのタイトルコールもあったし、著者的にも一番描きたかったところなのかも。しかし、ここから激動の幕末に向けて、今後の展開もとても気になる。

  • 桜田門外をここまで描いてくれるとは。
    そして久坂や薩摩の有名な人斬りが顔だけ登場。
    続きが待ち遠しすぎるので、モーニング買うしかないか、という気分。

  • タイトル回収そこw

    幕末モノではほぼ必ず触れられる「桜田門外の変」をここまで当事者目線で書いた作品に触れたのは自分は初めてで読み応えがあった。
    その後の世論の反応もコメディ風でありながら勉強にもなり。

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著者プロフィール

某県警に10年勤務。2017年、担当編集者の制止も聞かず、公務員の安定を捨て専業漫画家に転身する。短編『交番女子』が掲載され話題になっていた「モーニング」誌上で、2017年11月より『ハコヅメ ~交番女子の逆襲~』の週刊連載がスタート!

「2023年 『ハコヅメ~交番女子の逆襲~(23)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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