多頭獣の話

  • 講談社 (2024年8月22日発売)
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  • 本 ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065365021

作品紹介・あらすじ

謎めいた「神話」が
IT企業を舞台によみがえる──
現代のカフカ的傑作!

そのYouTuberは「予言」する。
世界の危機を回避し、人類が進むべき方向を指し示すために。
かつて存在した「完璧な文章」を取り戻すために。

「この世界は、生きるに値するのだろうか?」

会社員からトップYouTuberに転身した元後輩の桜井君。またの名を、「YouTuberロボット」。
IT企業の幹部としてプロジェクトに忙殺される日々を送る「僕」の前に、再び彼が現れた──。

感想・レビュー・書評

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  • 自分には難しかった
    最初の方からつかみにくく
    何回か戻って読み返してる内に挫折して しまいました

  • [文芸月評]ユーチューバーの男性が人類の変革をもくろんだら…壮大なSF的作風の作家・上田岳弘さん、連載が完結 : 読売新聞(2024/01/30)
    https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/articles/20240129-OYT8T50163/

    ◆情報に覆われた社会の内実[評]重里徹也(聖徳大特任教授・文芸評論家)
    <書評>『多頭獣の話』上田岳弘(たかひろ)著:東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/361226?rct=book

    Interview:上田岳弘さん(作家) 「時代のあだ花」書き記す 新著で人気ユーチューバーの孤独と欲望 | 毎日新聞(2024/9/2有料記事)
    https://mainichi.jp/articles/20240902/dde/014/040/004000c

    上田岳弘 太宰治はYouTuberだったかもしれない | 日経BOOKプラス(2024.9.18)
    https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/041500053/091200331/

    Haruka Watakabe(@harukawatakabe) • Instagram写真と動画
    https://www.instagram.com/harukawatakabe/

    『多頭獣の話』(上田 岳弘)|講談社BOOK倶楽部
    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000395958

  • むむうー。
    私にはちょっと難しかった…

  • 「多頭獣の話」(上田岳弘)を読んだ。

    読み終わって最初に思ったのが、

    《新しい人類はもうすでに蠢き始めているんだな。こういうところで。》

    ということ。

    硬質で乾いていて少しひんやりして無機質な感じの文章と(私には)理解できそうにない深遠な主題。

    カフカもカミュもサリンジャーも村上春樹もみんな上田岳弘の手のひらにいるかのように新しい神話が紡がれるのであった。

  • 良い意味で、「キモチワルイ」作品。夢の中のような。よくわからない世界観だけど、現実世界もよくわからないからね。

  • ページ数も多いし文字数も多く上田岳弘がちゃんと書いているのは分かるのだが、面白さが伝わらない。
    家久来と桜井。
    YouTubeロボットの過去の事件と空白の時間。
    ん〜残念。

  • 何だかとても「いま風」な小説だな、という感想。

    会社の後輩の桜井が、退職後に超人気YouTuberになる。彼は退職後も、主人公の家久来(かくらい)の前に突然姿を現したり、または突然連絡が途絶えたり…そして出会うたびに口にするのは、「人間」や「運命」、「多頭獣」について。
    やがて家久来の前に、桜井と共にYouTubeで人気になったYouTuberたちが接触してくる。
    彼らの目的は何なのか?

    実在のYouTuberの名前やチャンネル名が表記されていたり、退職代行業者や仮想通貨の話など、令和の初めに話題になったワードがたくさん出てくる。また、最近流行りのラップを小説の中に書くという構成も然り。
    令和6年前後の「いま」を切り取ったお話だなと思った。

    桜井の考えることが一方的につらつらと語られるシーンは、なるほどという部分と、意味がわからない部分が半々で、ついていけないところもあった。自分の思想=唯一の真理と思う危うさを感じた。

    ストーリー自体は、謎が多く残る感じで、「全てが万事解決!」というスッキリ感はなかった。でも、「生きるに値しない世界」を、しんどい思いをしながら生きている人を救う物語なのかな。

  • ふむ

  • 3部作の最終章と聞いた。前作「ico」よりは、少しわかったような気がするが、難解…
    主人公 家久来さんの名前が普通じゃなく何回も出てくる。桜井さんに呼ばれる。
    ローマ字表記した時の感じが桜井さんのこだわりらしいが、なんか意味があったのかなと思う。
    今のところ、それくらいしか残ってない。

  • 不思議な世界観。
    半分くらいまではリアルなお話として読んでいたが、後半は面白さのベクトルが変わる。
    ラビット、双子、卍、長すぎる直線、奈落、血にまみれたランウェイーーー
    話の面白さというよりかは、イメージ・ビジュアルとしての印象が残る。
    映像作品として見れたら面白そうだなと思う。

    また、最後らへんのやや哲学的?な内容が興味深かった。

    行動の結果は相対的に罪となり悪となりうる。
    とすると、行動の不在が善となる。
    因数分解される人間。一つに統合されていく意識。

    そんな流れを打破するために、ロボットは影響力を持ち因数分解される人たちの外側にいつづけようとした。
    そんな中で大切な人を失い、生きるに値しない世界から出ようとするロボット。

    最終的には主人公がそれを引き止めるけど、本当に引き止めることがよかったのか?
    ロボットの視点から見て、みなこの視点から見て、それは罪・悪ではなかったか?

    100%理解しきれているわけではないけど、味わい深い小説だった。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

上田岳弘の作品

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