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Amazon.co.jp ・本 (168ページ) / ISBN・EAN: 9784065372494
作品紹介・あらすじ
その〈空洞〉から、すべては始まった。
天下の奇書か、物語の起源か?日本最古の大長篇「うつほ物語」の謎を、光源氏が解きあかす。
「平家物語」を全訳した著者が、一千年の日本文学史を超絶マッシュアップ。歴史を現代につなぐ驚異の新作!
京の都の政治抗争を逃れ、みずから須磨の海辺へと流寓した光源氏。侘び住まいに携えたのは父帝ゆかりの七絃の琴と、
七絃の琴の一族を描く大長篇「うつほ物語」の第一巻だった。満月の宵、徒然なるままに「うつほ」の最終場面を墨絵に描いた光源氏は、その巨大な物語の迷宮を遡り、九枚の物語絵によって読み解いていく――。日本物語文学史の豊饒なる起源を、現代に再生させる冒険の書。
感想・レビュー・書評
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物語を作り出す主体(と言っていいのかは微妙だが)を、空洞として捉えているのがおもしろい。この間読んだ高橋源一郎『DJヒロヒト』で、エピソードが収斂する「点」で、DJ=リミックスという作品自体の取り組みを象徴するような人物であるヒロヒトが、強く自我を感じさせるわけではない、ある種の器として描かれていたことを連想した。
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綻びがあることは物語のキズではあるけれど、そのキズは、必ずしも物語の価値を貶めることにはつながらない。そういう「あわい」を描きだしつつ、東洋の物語らしさとはどういうものかを語り切る形で終わらないところに、物語の神秘性があらわれていると思った。
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光源氏はうつほ物語が気に入らない。あちこち矛盾や破綻があるから。ならば自分で書いてみよう。
なぜそんな暇があるか?須磨に蟄居しているから。
著者プロフィール
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