15歳の昆虫図鑑

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  • 講談社 (2024年11月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784065374139

作品紹介・あらすじ

虫オタ×悩みアリな中学生たち!?

虫オタな転校生が、悩める4人のクラスメイトの魅力を「昆虫」にたとえはじめると、
クラスメイトたちが次々と「新しい自分」を発見する!

●第64回講談社児童文学新人賞佳作入選!
●令和7年度 長野県 課題図書・指定図書に選出!
●令和7年度 岡山県 課題図書・指定図書に選出!
●第1回 未来屋アオハル文学賞大賞受賞!
「主役の5人の子供たちがとにかく魅力的です」(未来屋書店浜松市野店 稲田さん)

【こんな人におすすめです!】
・まわりに気遣いすぎて自分をだせない
・同性の友人に恋心を抱いているかもしれない自分にとまどっている
・田舎の閉塞感に不満を募らせている
・親や友だちにもっと大事にされたい

・・・みんな虫オタの蛍子が、あなたの魅力を教えてくれます!

「推しの作品です!」──児童文学作家 村上しいこさん推薦!

●著者紹介
五十嵐美怜
福島県出身。日本児童文芸家協会正会員。図書館司書の仕事をしながら、児童書の執筆をしている。主な作品に、「恋する図書室」シリーズ、「花とつぼみと、きみのこと。」シリーズ(いずれも集英社みらい文庫)、『きみがキセキをくれたから』(青い鳥文庫)などがある。本作の『15歳の昆虫図鑑』は第64回講談社児童文学新人賞佳作入選作。

みんなの感想まとめ

中学生たちの青春と成長を描いた物語は、悩みを抱える5人のクラスメイトと虫オタクの転校生の交流を通じて展開します。虫の生態を例えに使いながら、彼らの心の葛藤や成長を優しく掘り下げていく様子が魅力的です。...

感想・レビュー・書評

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  •  タイトルで拒絶しないで! 本書は昆虫図鑑ではなく、中学3年生たちの青春物語なんです。虫が苦手な人も大丈夫、いじめや暴力のドロドロもなく、平易な文章で気持ちよくスルスルと読めます。

     コセアカアメンボ、カブトムシ、アブラゼミ、ジャコウアゲハ、ゲンジボタル。これは各章のタイトルです。虫嫌いの方はまぁ(虫だけに)無視して!
     田舎の中学校に転校してきた女子は、空気が読めない(実は不器用な)虫オタクなのでした。悩める級友たちにさりげなく寄り添い、虫の例え話から彼ら彼女らの胸の内を掘り下げていく展開です。

     5人それぞれの視点で物語が進みます。それぞれの中学生ならではの苦悩を打ち明ける級友と、不器用で伝わりにくい優しさを示す虫オタ女子の対話が読みどころです。それぞれの個性の書き分けが上手く、それぞれの意識変化と成長ぶりに胸熱です。

     虫オタ女子も、悩みを抱えて転校してきたのでした。つまりは「救いの神」のような扱いではないのがいいです。それに、悩める級友たちに直接的な助言を与えるのではなく、昆虫の生態の例えから解決の糸口となる気付きを与えるに留めている点が好印象です。

     中学生たちの不安定さや多様な葛藤が、霧が晴れるように少しずつ解消され、最後は美しい情景とともに輝きます。押し付けのない安心と勇気をもらえる物語です。さらには、昆虫の未知な生態を含め、理科の興味・関心につながるかもしれません。

    ・講談社児童文学新人賞佳作
    ・未来屋アオハル文学賞大賞

  • こちらも未来屋アオハル文学賞、大賞作品とのことで知った。昆虫好きで変わり者扱いされている女子・吉岡とそのクラスメイトが主人公の作品。

    人間関係の悩みや、ジェンダーの問題、SNSの使い方などにも触れられていて、中高生に読んでもらいたい作品というのも頷ける。文体も読みやすいので、読書初心者でも大丈夫。そして読後感がとてもいい!
    虫が苦手だと、途中に描かれる虫のイラストにドキッとするかもしれないけど、読んで良かったと思わせてくれる作品だった。

  • 15歳、高校受験前の夏、進学、将来、恋愛、自分について悩む時期。それぞれ違った生きづらさを抱えた5人が、お互いの関係を通して、自分と向き合っていく話。子ども達に読んでもらいたい。

  • リアルな中学生の会話で悩みや思いや心配事が感じられる。大人にはソレくらいの事と思われがちなことなど。
    ひとりひとりを主人公とした項立てにそれぞれの問題提起を入れ、昆虫の生態とも合わせ興味深く読むことができた。
    ぜひ、中学生におすすめしたい。

  • ブクログ仲間の方が高く評価していて気になり読んでみました!

    期待以上にとても良い本でした^_^
    15歳って確かに社会と他者と自分についてすごく悩むと思うので、それが綺麗に言語化されていてすっきりします。ティーンのコーナーにありましたが、全然大人の方にも響く素晴らしい本でした…。

    まだまだ学びは終わらないなと思わせてくれた本でした!

  • いろんな個性や悩みがある中学生たち5人を虫に例えるのが斬新。でもよく特徴を捕らえていて面白い。
    よくある群像劇ではあるけど、こういう話好き。特に好きなのは小野くんと吉岡さんかな。小野くんのような一見ナチュラルに勝ち組な子の悩みの話は興味ある。虫が好きな吉岡さんは、周囲に何て言われようと気にせず突っ走ってほしいと思う。

  • 昆虫を媒介に、複雑でありながら純粋な10代の心の動きが描かれています。自分の心が中学時代にタイムスリップしたようでした。昆虫の生態と人間がこんなにもリンクしてというか、近しいものに感じられたことはありませんでした。本作が、講談社児童文学新人賞佳作入選ということに納得いきます。

    色々様々に揺れ動いていたあの時代は、友達関係でちょっと悩んだこともあったけれど、とても懐かしく、キラキラしていたように思い出されます。

    昆虫の挿画も素敵でした。一つの体の中にオスとメスの特徴が交ざり合ってることを『雌雄モザイク』といい、カブトムシ、クワガタ、チョウ、セミ、ハチも発見されていること、驚きでした。

    悩み多き思春期のみなさんにとって勇気をもらえる一冊であり、その時代を一生懸命生きてきた大人にとっは、心洗われる一冊です。


  • 泣きました、
    何箇所も泣いちゃうシーンあった!!!

    5人とも、ほんとうに愛おしい子たちだった

    子どもから大人になっていくこういう年代の子たち、悩んでも悩んでも、悩むことが山ほどあるよね、それはまぁ、そうでもないよって子もいるかもしれないけどさ、

    虫の世界と人間の世界とを照らし合わせながら、お話が進んだりするわけなんだけど、
    その中で虫オタ吉岡さんがたっくさんの昆虫オタトークをかましてくれるのもとても面白い

    青春時代の大切な1ページ
    人生において、大事な瞬間なんだよな、としみじみ感じさせてもらえたお話でした

    おもしろかったー!!!


  • 「夏休みのホタルのボランティアをやってくれる人」
    先生の声かけに真優は少し興味を持ちつつも、目立つことなんてできるわけがないと思い手を挙げなかった。誰もが固唾を呑んでシンとしている中、手を挙げたのは虫好きで変わり者の転校生、吉岡さんだ。真優は吉岡さんと目が合った。吉岡さんがやるなら、尚更自分はできないと真優は思う。なぜなら、真優の友達グループにいる咲は吉岡さんを目の敵にしているから。案の定、お昼にグループでお弁当を食べていると、吉岡さんの話題になった。

    第64回講談社児童文学新人賞佳作



    第64回は豊作だという別作品の感想を読んだので、立て続けに受賞作、佳作を読みましたが、本当にそうだなと思いました。
    オムニバス形式で毎話主人公が変わるけれど、同じクラスメイトの関わりがある人が主人公となるので話は全て繋がっています。
    それぞれの話の中で主人公達は悩みがあり、それを乗り越えていきます。主軸になるのは虫好きの吉岡さんで、それぞれの話の主人公達は虫に見立てられます。
    最後の主人公が吉岡さんです。それまで彼女以外の人目線で見る吉岡さん像とは異なり、吉岡さんにも困難や悩みがあるという、当たり前のことに改めて気付かされました。
    表面上ではクラスや対人関係に問題がなさそうな人も、吉岡さんのように孤高の人、ゴーイングマイウェイに見えるような人も、その内側では悩み傷つき、人を求めている。大人の自分からすればそれらが形式美に見えてしまうところもありますが、今その時を生きている子ども達にとっては、こんなに丁寧に分かりやすく、かつ読みやすく書かれていて、きっとどれかの話には胸を打つものがあるのではないかなと思えました。

    中学生のお話ですが、高学年にも薦めたい本です。

  • タイプの違う5人の中学三年生が主人公。それぞれに悩みやコンプレックスを抱えているが、ある活動をきっかけに自分の心に向き合う。虫オタク少女・吉岡さんの虫に関するウンチクも楽しい。

    第1回未来屋書店アオハル文学賞の大賞受賞作ということで読んでみたけど、良かった。

  • ホタルのボランティアに参加することになる5人の交互語りで物語がすすんでいくのだが、語り手が変わっても前章の続きから始まるので、とても読みやすい。
    あらすじや登場人物については想定内の内容ではあったが、展開や構成がうまいせいか、最後まで一気に楽しく読んだ。吉岡さんが例えた昆虫の名前が各章のタイトルになっていて、各章の最後に簡単な解説があるのも楽しい。男女問わず、普段読書をしない中学生にもオススメしたい。
    また、坂川朱音さんによる装丁が素晴らしい。タイトルや目次のフォント、見返しの紙質、装画や挿画の配置、黄色いスピンに黒い帯。裏表紙の隅に「すべて、虫オタの吉岡蛍子さんの解釈です。」とある注釈も笑った。たとえ中を読まなくても、大切に作られた作品だと伝わってくる。

  • コセアカアメンボ
    今、わたしがいるのは、暗くて濁っていて泳ぎづらい水の中。そんな「合わない」場所でもわたしは泳げる。吉岡さんが言ってくれたとおり、それはすごいことなのかも。
    でも、無理して泳ぐことはない。わたしがいる場所は、ここだけじゃない。
    別の場所でも、うまくやっていけるかもしれない……。
    そう思ったら、だんだんと気持ちが軽くなっていく。

    この章は、自分の気持ちを正直に言えない女の子が主人公のお話です。

    私も、この言葉を言った主人公と同じように相手に合わせるために自分の気持ちを押し殺して過ごしてしまうことがある気がします…
    そして、そういう自分がずっと嫌いだったのですが、この「コセアカアメンボ」を読んで少し心が軽くなりました。




    カブトムシ
    「たまたまなんだ。たまたま、ボクも彼も男だったってだけ。それだけのことさ。まぁ、たまに祝福されないこともあるけど……」
    うつむいたニックの頬に長いまつ毛が影を落とす。もしかしたら、これまでに傷つくようなことを言われた経験があるのかもしれない。
    それでもニックは自分の気持ちに正直に向き合っている。

    この章は、男の子に恋をしてしまった男の子と男性同士で付き合っているALTのニック先生のお話です。

    私はニックと違って自分の気持ちを正直に出すことが出来ないと思うので、ニックは本当に凄いなと思います…!

    私も少しずつでもいいから、自分の気持ちを正直に伝えられるようになりたいです…!




    アブラゼミ
    目標も将来の夢もなにもない俺だけど、セミでいったらまだ土の中にいるようなもんだよな。成虫になるそのときまで、俺の中身をじっくり埋めていこう。

    この章は自分が空っぽだと思う男の子が主人公のお話です。

    私も自分には何にも無いのではないかと不安になることがあるのですが、
    このお話を読んで、何もないならじっくり埋めていけばいいじゃないか!と気持ちが明るくなりました!

  • 15歳、高校受験前の少年少女たちの青春ストーリーです。
    夏休みのホタルボランティアが募集されたことをきっかけに今まで繋がらなかった子たちの気持ちが交差していきます。
    それぞれの子供たちのストーリーがあり、気持ちの変化が上手に表現されています。
    どの子もまだ自分探しの真っただ中であり模索中でこれからの未来が見えていて読んでいてこちらもキュンとしたり、泣きたくなったりする物語です。

  • 人にあわせるばかりで思ったことが言えず八方美人と思われている鈴木真優
      ──「コセアカアメンボ」

    クラスの男子リーダーにある思いを抱いている小柄でかわいい長谷部健都
      ──「カブトムシ」

    町が嫌で高校で東京に出たいクラス一の人気者で石材店の跡取り小野航平
      ──「アブラゼミ」

    リーダーシップがありグループの中心だったはずがハブられてしまった遠藤咲
      ──「ジャコウアゲハ」

    思ったことがすぐに口に出てしまう空気が読めない虫オタクの吉岡蛍子
      ──「ゲンジボタル」

    夏休みのホタルのボランティア参加をめぐる岩手の田舎の中学3年生たち

    虫オタの転校生が悩めるクラスメイトとつながって自分たちの魅力を見つけていく友情と成長の物語

    「推しの作品です!」──児童文学作家 村上しいこさん推薦!

    第64回(2023年)「講談社児童文学新人賞」佳作入選作、2024年11月刊

    児童文庫にすでにシリーズ作品をもつ作家が新人賞の公募に挑戦する姿勢に感銘

    ちなみにこの年の新人賞はまひる『王様のキャリー』で、もうひとつの佳作が福木はる『ピーチとチョコレート』という当たり年

    〈壁にぶち当たって、悩んでいる子どもたちに「無理に頑張らなくても、立派になろうとしなくても、生きていればなんとかなるよ」と伝えたい。そんな想いから『15歳の昆虫図鑑』を書きました。〉──出版社サイト「コクリコ」に掲載された福木はるとの特別対談より

    三作、甲乙つけがたし

    ちなみに「ある登場人物のその後の物語を描きたいと思い、企画書を作っている」とのこと(著者Twitterより)

    だれだろう、楽しみ

  • 最高、面白かった。
    生き物と関連づけたそれぞれのストーリー。短編で読みやすい。

  • 虫オタクな転校生が、後に友達となる同級生の魅力を虫に例えて引き出してくれる。一見、マイナスに捉えがちな部分も見方を変えると長所に変わるんだと感じ、心が温かくなりました。

  • 中学3年生たちの1学期の間の物語
    とても爽やかな感動を覚えました

  • 2024 第64回講談社児童文学新人賞佳作入選に加筆・修正

    これが佳作なら新人賞受賞した作品はどんな作品なのだろうか?
    と思うほど、完成された作品

    5つの昆虫の名前がテーマとなり、5人の男女中学3年生のエピソードが綴られている

    そもそもは、「夏休みのホタルのボランティア」五人一組が募集された

    初めに手を挙げたのは東京から転校してきた昆虫好きで有名な吉岡さん
    彼女はみんなの中の「話しかけちゃダメな人」のカテゴリーの人だった

    読み終えた後で帯を見ると、ほんとうにうまい言葉がちりばめられていた!!
    「虫オタな転校生が4人の中学生の魅力をそっと引き出す」

    村上しいこさん
    「人間も動物も虫も、持って生れた能力を生かしながら、精一杯生きている!」

    「こんな中学生(中学生だった人にも)におすすめです!あなたの知らない魅力を昆虫図鑑で伝えてくれますよ」

    「わたしって八方美人のいい子ちゃん?
    P4<アメンボ>は環境にうまく適応する!

    「「自分の性的指向がわからない」
    P49<カブトムシ>の個性を知ってほしい

    「自分の夢がみつからない」
    P104<アブラゼミ>は持っている!

    「孤独な自分を愛してくれる人を探してる」
    P151<ジャコウアゲハ>は愛を捧げる

    「人の気持ちが理解できないわたしって変?
    p186<ゲンジボタル>の光に人は集まる

  • 友だち関係、恋愛、家族、将来のこと…悩み多き中学生5人の視点で描かれた連作短編集。虫オタの蛍子がクラスメイトを虫にたとえるときの会話がよかった。すとんと胸に落ちていく感じ。
    じんわりと暖かさが広がる優しい話だった。

  • めっっちゃ良かったなあ〜中学生が人間関係、性、将来などに悩みながら少しずつ成長していく様がまさに青春!これぞ児童文学!って感じで。まだ主人公たちは若い、未来はどうなるか分からない。今だけにとらわれないで自由に羽ばたいて光ってほしいな。ぜひ児童に読んでもらいたい一冊です。

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