35年目のラブレター (講談社文庫)

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  • 講談社 (2024年12月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784065374610

作品紹介・あらすじ

2025年3月7日 全国劇場公開された感動の実話が、一冊のノンフィクションに――。
NHK、読売新聞、毎日新聞、共同通信……メディアがこぞって取り上げた「挑戦するのに遅すぎることはない」を体現する人生。ある夫婦の、あたたかな生き様を余すことなく伝えた勇気の書、ついに文庫化!

2024年に米寿を迎えた西畑保さんは、奈良県に住んでいます。
和歌山県の山間で生まれ育った西畑さんは、小学2年生の途中から学校に通っていません。山間で高値で売れる木の皮を集めて貯めたお金だったのに、小学校で落とした財布は自分のものだと名乗り出たら泥棒扱いされたのです。貧しい暮らしの西畑さんが、そんなお金を持っているはずがないと、クラスメートも教師も彼を責めました。その一件があってから、西畑さんは学校に行くのをやめました。
中学校に通う年齢になって働きに出た西畑さんですが、その人生につきまとったのは、「読み書きができないこと」でした。
つとめた飲食店では、電話で受けた注文の内容をメモに記すことができず、職場の先輩からは「字も読めないやつ」と差別的な扱いをされました。
劣等感を抱き、結婚なんて夢のまた夢とあきらめていた西畑さんのもとに、お見合いの話が舞い込みます。読み書きができないことを隠して結婚した西畑さんでしたが、町内の回覧板にサインができず、妻の皎子(きょうこ)さんの知るところとなります。その事実を知った皎子さんは、西畑さんにこう声をかけました。
「ずっと、つらい思いをしてきたんやろな」
子どもも生まれ、孫も生まれ、還暦を過ぎた西畑さんの日常に、ある変化が訪れます。64歳になって、夜間中学に通うことに決めたのです。それは、読み書きのできない自分に長年連れ添ってくれた妻に、感謝の気持ちを伝えるラブレターを書くためでした――。

西畑さんの人生からは、たくさんのメッセージが受け取れます。「明るく、前向きに生きる」、「自分の人生を他人や環境のせいにしない」、そして「学ぶのに遅すぎるということはない」――。そんな西畑さんに毎日新聞論説委員である小倉孝保氏が寄り添い、これまで西畑さんが見てきた風景、抱えてきた思いを一冊の書籍にまとめました。それが『35年目のラブレター』です。

【映画化情報】
「35年目のラブレター」
2025年3月7日(金) 全国劇場公開
出演:笑福亭鶴瓶、原田知世、重岡大毅、上白石萌音 他  監督・脚本:塚本連平

みんなの感想まとめ

人生の挑戦と愛の物語が描かれています。西畑保さんは、幼少期からの過酷な環境と読み書きの困難に直面しながらも、明るく前向きに生きてきました。結婚後、妻に隠していた自分の能力の欠如が明らかになるものの、彼...

感想・レビュー・書評

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  • とっても素敵なお話+.⁠。⁠*⁠♡
    和歌山県の山間部に生まれた西畑保さんの実話です


    先に映画を鑑賞しました(配信で)
    なので思いっきり鶴瓶さんで読み進めたけど、どちらも本当に良かった。
    映画ではあまり描かれなかった西畑さんの幼少期が、この原作では丁寧に記されており、それがあまりにも過酷で苦しい。
    その暮らしはとても貧しく、小学校もほとんど通わず、読み書きの出来ないまま大人になった。


    〝日本料理の板前として働き、35歳で結婚し二人の女の子に恵まれた〟

    この文章を見るだけなら、ごく普通の幸せな人生のように思えるが、読み書きの出来ない西畑さんにとってはとても大変な毎日だった。
    〝書く〟場面からは逃げ回り、仕事では電話を取るのが恐怖(出前の注文などメモ出来ない)だったり、住所が読めないから出前が難しいなど…

    他にも色々あるが、こんなに苦労するとは想像以上だ。

    妻の皎子(きょうこ)さんとは、読み書きが出来ない事を隠したまま結婚した。
    バレたら離婚されると思っていた西畑さんは、バレないように嘘を重ねる毎日。
    きっと苦しかっただろうな…

    しかしある日、自筆で署名しなければならない場面が訪れ、ついに皎子さんに白状する。

    西畑さんはこの世の終わりのように思っただろうが、妻の皎子さんはとても心の広い女性で、温かく西畑さんを包み込む。


    この先の西畑さんは夜間中学に通い、字を覚え、皎子さん宛にラブレターを書くことが目標になる。
    夜間中学に入学したのは64歳の時だ。
    その年齢で新しい事に挑戦するのには、きっと勇気が必要だったろう。
    私もまだまだこれからだなと、元気が湧いてくる。

    お二人は互いを思いやり尊敬し合う素敵な関係で、私まで優しい気持ちになってくる。
    笑ったり泣いたりしながらの、心温まる読書時間だった。

    • aoi-soraさん
      (´✪ω✪`)♡
      (´✪ω✪`)♡
      2025/12/19
    • こっとんさん
      aoi-soraさん、こんにちは♪
      映画も原作もとーーーーーっても良かったですよね。
      私は原作→映画だったけれど、映画館で変な声出して泣いち...
      aoi-soraさん、こんにちは♪
      映画も原作もとーーーーーっても良かったですよね。
      私は原作→映画だったけれど、映画館で変な声出して泣いちゃいましたー( ; ; )
      2025/12/21
    • aoi-soraさん
      こっとんさん
      本当に、と〜っても良かったです!
      原作は、幼少期の過酷さが読んでいて辛かったなぁ

      ん?へんな声?꒰´ᆺ`๑꒱
      大丈夫です
      き...
      こっとんさん
      本当に、と〜っても良かったです!
      原作は、幼少期の過酷さが読んでいて辛かったなぁ

      ん?へんな声?꒰´ᆺ`๑꒱
      大丈夫です
      きっと皆も泣いていたでしょうから!
      2025/12/21
  • 西畑保さんの半生を描いた実話に基づくお話。

    冒頭の『はじめに』で、いろいろと思いを巡らしちゃうとこの段階で既に涙腺が崩壊しそう…はやっ!
    …歳とったなぁ。。

    西畑さんは、とある事情で小学校を卒業することが出来ず、読み書き能力が欠如してしまう。このことに長年コンプレックスを抱えていて、人生の様々な局面で辛い思いをされてきた。
    読み書きが出来る前提で世の中が成り立っていて、それが出来ないと、もはや人として社会に認めてもらえないような、そんな現実に疎外感を感じてきたという。

    奥さんと巡り合い家庭を築くも、ついに読み書き出来ないことが奥さんにバレてしまう。
    その時の奥さんの対応…優しさ、思いやり、懐の深さにとても胸を打たれた。いい奥さんだなぁ。
    その後、還暦を過ぎた西畑さんは夜間中学に入学する。頑張って勉強し、奥さんへ想いを込めたラブレターをしたためるために。

    何かを挑戦するのに年齢なんて関係ないこと
    大切な相手にきちんと想いを伝えること
    西畑さんから教えてもらいました。

    夫婦間の関係性が素敵過ぎて、ホント眩しい。
    目標にしたい理想的な夫婦像です。

  • 映画を観たかったけれど、機会を逃してしまい…( ..)՞それなら原作を読んでみよう!と手に取った。

    義務教育を受けられず、読み書きができないまま社会に出た西畑保さん。還暦を過ぎ「夜間中学」の存在を知り、入学を決意する。傍で支え続けてくれた妻・皎子さんにラブレターを書くために。感動のノンフィクション。

    西畑さんのお人柄なのか、文体のおかげなのか…そこまで重さを感じることなく読み進めたけれど、幼い頃からかなり過酷な経験をされている西畑さん。
    辛い出来事が多い中、温かい人たちとの交流があったからこそ、真っ当な人生を歩まれたのだろうな。

    読み書きができないまま、社会に出て働く。
    本書を読むまで、そういう方がいることを知らなかった。
    今は当たり前のように受けさせてもらえる教育が、昔は当たり前ではなかった。
    義務教育が定められていても、いろんな事情から義務教育を受けられない方も少なくなかった。
    勉強できるって実はすごく幸せなことなんだなぁ。

    読み書きができないことが生活に与える影響が想像以上だった。
    どれだけしんどかっただろう。
    そんな中で出会った妻・皎子さん。
    彼女が西畑さんの事情を知った時、西畑さんにかけた言葉がすごく印象に残った。
    私は夫が困難に直面した時、同じ言葉が言えるだろうか…?
    皎子さんは妻としても母としても、すごく魅力的で、素敵な方で、彼女のようになりたいと思った。

    夜間中学に通い始めた西畑さんの描写は、とっても生き生きしていて、少しずつステップアップしていく様子は読んでいるこちらも嬉しくなった。
    文章の合間に時折挟まれる、西畑さんが書かれた作文・手紙などには胸を打たれた。
    終盤は涙が止まらなかった。

    夜間中学の歴史を知ることができ勉強になったし、ラストは思わずクスッと笑ってしまった。

    新しいことを始めるのに年齢は関係ない。
    人間は何歳になっても成長できるし、失ったものもきっと取り戻せる。
    これから新しい何かを始める人たちにとって、勇気と希望を与えてくれ、勉強することの意義を感じさせてくれる作品だな、と思った。
    あと、西畑さんの処世術は是非多くの人に届いてほしい。私も実践していきたい。

    ✎︎____________

    文字を知らない者は一人前の人間として扱ってもらえないのだ。(p.97)

    街では生活の隅々に文字が使われている。文字が読めるのを前提に社会は動いている。読み書きできない者は排除されてしまう。(p.102)

    日本では、読み書きができない者は少数派で、社会はいつも多数派を中心に動いていく。(p.134)

    字が書けない者は、誰かを頼りにせざるを得ない。車椅子で移動する人は電車に乗る時、駅員の助けを借りる。それと同じように、読み書きできない者も人の助けが必要なのだ。現代社会で人が自由を手に入れるには、読み書きの能力は絶対必要な条件なのだ。
    ただ、車椅子の場合と違い、字の読み書きは努力次第で身につくと思われている。それができないのは怠けているからだと思われる。子どものころに身につけるべき能力を、大人になってから習得するのは想像以上に大変だ。日本社会は読み書きできない人は存在しないことを前提に動いている。(p.158)

    苦しい時に助け合うのが夫婦やんか(p.164)

    何とかなるかもしれないと思えた時、それは目標になる。(p.187)

    お父ちゃん、横棒を一つ引くだけで『幸せ』にできるんやで。辛い人生もちょっとしたことで幸福になるんやわ(p.263)

    そりゃ嫌いになりそうな人もいます。そんな時は長所を三つ探すんです。どんな人間にもええとこと、悪いとこがあります。ええとこを見るようにしたら嫌いにはなりません(p.298)

    • Super8さん
      mariさん

      おはよう\(^o^)/

      mariさんのレビュー読んだだけで、ウルッときちゃった(;O;)

      映画で観てみようかな〰️
      鶴瓶...
      mariさん

      おはよう\(^o^)/

      mariさんのレビュー読んだだけで、ウルッときちゃった(;O;)

      映画で観てみようかな〰️
      鶴瓶の演技って、結構好きなんですよね・ω・
      2025/05/15
    • mariさん
      こんにちは( *ˊᵕˋ)ノ

      これはすごくグッときました!

      分かります!
      私は予告観ただけで泣きそうになりました( ・ ・̥ )
      近くの映...
      こんにちは( *ˊᵕˋ)ノ

      これはすごくグッときました!

      分かります!
      私は予告観ただけで泣きそうになりました( ・ ・̥ )
      近くの映画館ではもう上映していないんですけれど、映画館によってはまだ上映されているのかな?
      機会があったら観てみてください( *˙˙*)
      もし観れたら感想聞かせてくださいね♪

      私はサブスクでの配信を待ちます…!
      2025/05/15
  • 私の感想として強く残ったのは、保さんがとても明るく、おっちょこちょいな性格でありながら、心の奥では常に貧しさや劣等感を抱えて生きてきた男性だったという点だ。
    保さんの人生には不幸がつきまとっていたように見えるが、その一方で、周囲には確かに人の優しさがあった。人びとの思いやり、妻の深い愛情、そして保さん自身の前向きさが、幾度となく困難を乗り越えさせてきたのだと思う。

    人生の大半を読み書きができないまま歩んできたにもかかわらず、人として実に立派に生き抜いてこられたその姿は、静かに、しかし確かに心を打つ。
    「35年目のラブレター」とは、単なる一通の手紙ではなく、妻の優しさに支えられ、娘たちの成長に安堵しながら、苦しみの多かった人生の扉を、周囲の人びとと共に少しずつ開いてきた、その歳月そのものなのだと感じた。

  • とても感動しました。
    西畑保さん、字が読めない、
    書けない、それはそれは苦労
    ばかりの絶望感しかない人生
    だったでしょうに、前向きに
    明るくて性格の良さもあり
    理解のある優しい奥様にも
    巡り合い娘さん二人にも
    恵まれた。
    生きる事は何かしらの使命を
    持つ事ではないかと思いました。
    彼は辛い人生を乗り越えた事を
    世の中に伝えるために、奥様は
    彼を助けるために、そんな事を
    思わずにはいられなかった。
    今はSNSもあり便利な世の中
    だけど、昭和の昔の人は
    忍耐力が強かった気がします。

  • 西畑保さん、本当に良く頑張りましたね〜同じ人間に生まれてもみんなそれぞれ違う人生を歩む…
    私の母や祖母に聞いた話を思い出しながら何度も涙しながら読みました

    うちの母も7人兄弟の長女、長男だけは大事にされ、高校まで行かせてもらえたけど、母は中学もあまり行かせてもらえず奉公に出されたと!だから難しい漢字は書けないんだと言っていたのを思い出しました。

    保さんは小学2年から学校に行けなくなって、苦労に苦労を重ねて、そのまま結婚し、素敵な奥様に出会えた事で人生が変わりましたね
    還暦を過ぎてから学校に通って文章を書く事を学べた
    本当に素晴らしい出会いだったと思います
    最愛の奥さまにラブレターを書けて本当に良かったですね
    愛の賜物ですね
    天国で奥様もニコニコ見守っていらっしゃると思います

    映画も是非観てみたいです←観ました
    小説の方が何倍も心に刺さりました

    追記
    あとがきの西畑さんの言葉が心に残りました
    嫌いになりそうな人は、その人の長所を3つ探す
    どんな人間にも良いとこ悪いとこありますと…
    そうすれば悪口言ったり非難しないで済むんですって!
    心に刻みました

  • この本に出逢えたことを本当に感謝します。思った以上にグッとくる 保さん皎子さんの人柄が滲み出る真実の物語だと思います。タイトルも良いし、初めて会う皎子さんの笑顔がラストで見れる写真が証明してくれた、辛せの文字のふんわりした会話から突然の別れの後に写真って素敵だったなぁ、夜間中学の会話のやり取りももっと見たかったし西田敏行の学校みたいなのかなぁと思う。これだけ辛い経験してきて他人を恨まずにって凄い事でしょうが、自分にはいまだ出来ない事だらけで首を垂れる気持ちです。映画館が楽しみだし保さんのサイン欲しいし。

    • こっとんさん
      なんてひださん、今年もよろしくお願いします♪
      “これだけ辛い経験してきて他人を恨まずに”
      本当ですよね。
      映画、もう少しですね。楽しみー(*...
      なんてひださん、今年もよろしくお願いします♪
      “これだけ辛い経験してきて他人を恨まずに”
      本当ですよね。
      映画、もう少しですね。楽しみー(*´∇`*)
      2025/01/15
    • なんてひださん
      遅れたことお詫び申す。拙者コメットさんにこの本に出会えたこと心より感謝申し上げ候、すきあり〜袈裟懸け〜 。ということで今年もよろしくおねがい...
      遅れたことお詫び申す。拙者コメットさんにこの本に出会えたこと心より感謝申し上げ候、すきあり〜袈裟懸け〜 。ということで今年もよろしくおねがい候。⇨江戸時代小説好きなので侍的にまとめてみた。 でござる〜もうええですかっ
      2025/01/15
    • なんてひださん
      映画のチケット当たりますように でござんす
      映画のチケット当たりますように でござんす
      2025/01/15
  • 映画化されると聞いて買った。
    フィクションかと思っていたらノンフィクションだった
    優しい奥さまに出会うまでの辛い道のり、奥さまに出会ってから本当のことを話すまでの休まらない毎日。
    奥さまの「辛かったね」で救われる 
    その後の夜間中学の話が微笑ましい。

    3ついいこと探して生きていこう
    辛いに一本足すと幸せ

  •  とても感動した。奥様も夫の苦労をわかってあげられてとても素敵です。字が書けないのに、それを明るさと家族を守るために乗り越えてこられたんですね。そして奥様への感謝を伝えたくて書いたラブレター。もう涙流しながら読みました。小学校でどれだけ理不尽な思いをしたか、守られなかったのに、それを覆うように乗り越えられてさらに他人の良いところ3つ探すなんて素敵すぎです。
     もっと学び直しの機会を手軽にできるシステムは絶対必要です。

  • 貧困のため、小学校にほぼ行かず65歳まで読み書きができずにいた「西畑保」さんの実話。

    貧困なゆえに学校でいじめられ、さらに片道で3時間。冬は日が昇るのが遅いので行けず…小学校は2年も行かずに不登校になってしまった子どもの頃。

    仕事にも支障をきたし文字から怯えながら生きていた…ずっとこのまま結婚もできずに孤独に生きてくのだと思っていた矢先にお見合いをすることに。
    そこで出会った運命の人。「皎子」さん。
    皎子にも打ち明けることができず怯えて過ごす日々…
    子どもの出生届けも自分で書けない…
    選挙も行くけど白紙…

    2000年に夜間中学に入学して文字を覚え、奥さんにラブレターを書く。

    2000年なんて、最近といえば最近。その時代に読み書きができない人が日本にいたのは衝撃的。
    本当、よく生きてきたよな…

    でもお姉ちゃんもいたんだし学校に行かなくても教えてもらうことはできなかったのか…悔しい思いから自発的に学習することはなかったのか…ちょっとモヤってしまった。

  • 小学校にほどんど通うことなく、読み書きができないまま大人になった西畑保さんの実話。
    料理人として社会には出れたけれど、読み書きができないことをずっと引け目に感じていた西畑さん。優しい皎子さんと結婚して、その後夜間中学で読み書きを習得する。
    前半の人生はしんど過ぎて、本当につらかっただろうな。と思う反面、遅れてもいいからなぜ自分で読み書きを勉強しなかったんだろう?という疑問も持ってしまって。読み進めていくうちに、それがどんなに大変なのかがわかった。鉛筆を持つことも字を書くという行為も私たちが考える以上にハードルが高いのだね。読み書きができないことへの世間の冷たさは容易に想像できます。
    西畑さんにとって皎子さんは人生を照らしてくれて天使のような存在だね。西畑さんの気持ちに寄り添い、常に尊重と尊敬の念を持っていて、本当にできた人。そして西畑さんも素直でまっすぐなお人柄。夜間中学で楽しそうに学びどんどん吸収していく姿に、人はいくつになっても挑戦できるものなのだなぁと励まされました。

  • 映画館で広告され、原作を読んでみた!
    フィクションだと思ったが、まさかの実話。
    読み書きが出来ない保さんの苦悩と妻との出会い。

    定年後に夜間学校で学び直し妻に宛てたラブレター
    自分も家族を大切にしようと学んだ。
    本作、最後に保さんからのアドバイス「嫌いや苦手な人も良いところを3つ見つけるようにする」私も実践してみます。

  • 小説かと思って購入したらノンフィクションだった…

    個人的にはノンフィクションで涙を誘おうとしているのがわかる系は苦手(好きな人を否定はしないです)

    わたしがこのお話で一番好きな人は奥様。
    頑固でプライドの高いくせに臆病な夫を優しく包み込んで受け入れている。
    この奥様だったからこの男性はラブレターを書きたいと思い、字を学びたいと思えたのだろうなと感じた。

  • 当たり前ににできる読み書きが、自分の世界をどれだけ豊かにしてくれているか改めて感じられる本。
    読み書きができない苦しいコンプレックスを抱えながらも、主人公はまっすぐな心を持ち続けて人と接して、差別を受けたり虐められたりしてきた人に対して、自分よりも辛い経験をしてきたんだろうと想像し、自然と相手の心に寄り添っていたことが印象的だった。
    わたしも主人公の奥さんのように、相手のコンプレックスを受け入れて理解して包み込めるような人間になりたいな。

  • 読み書きができないことによる、途方もない苦労。怖さ。
    妻との出会い。家族との生活。
    文字を書くことが、「怖さ」から「やりたい」に変わっていき、そして書き上げた妻へのラブレター。

    文字を書けることの、読めることの尊さを思いました。

  • 人には言えない「できないこと」に対して、何歳であっても向き合おうとする姿勢に心を打たれました。時代の背景もあり、いろんな事情を抱えていた西畑さんですが、ラブレターを奥さんに届けたいという一心で今まで避けてきた自分自身に向き合おうとするところに目には涙が浮かんでいました。

  • ノンフィクションだから、事実の流れに入りやすくてスムーズに読み終えることができた。
    親より少し上の世代の人のことで、特に世界観が掴めないこともなくて、そういう時代だよねと、理解しながら読むことができた。
    識字率が上がると、こんなにも世界が広がるんだなと、当たり前のように享受できていることに、改めて有り難みを感じた。

  • 映画を見終わってから、書店で購入しました。映画と原作、いろいろな考えはありますが、読まずにいると、家内が見つけ、手に取りました。その後、映画を見たようで、原作との違いが夫婦の会話の話題になりましたが、結局、積読のままです。

  • 映画化を機に読んでみた。
    小学校に満足に通えず字をかけないままの生活。妻にもなかなか言えず過ごす。妻にラブレターを書くために還暦を過ぎて夜間中学に通った。
    夜間中学が主題であるが、そこに至るまでの波乱の人生が何とも切ない。
    心温まる感動の実話。

  • 奥様へのラブレターはもちろん感動だったが、西畑さんの周りにはいつも小さな温かさがあった。
    辛く悲しい経験をしたのは事実だろうが、字の書けない彼を手伝い、助けてくれた人が必ず居たのも事実。私はそれに一番心を動かされた。

    西畑さんのお人柄もあったのだろうが、コンプレックスをバネにどれだけの努力をなさったのだろうか。貧しくても、懸命に育ててくれた育ての親であるお父様や、早くに亡くなられたお母様。
    西畑さんの本質はそこで育てられたのかな…

    私も手紙を書いてみたいと思います。

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著者プロフィール

1964年滋賀県生まれ。88年毎日新聞社入社。カイロ、ニューヨーク両支局長、欧州総局(ロンドン)長、外信部長、編集編成局次長を経て論説委員。2014年、日本人として初めて英国外国特派員協会賞受賞。『柔の恩人 「女子柔道の母」ラスティ・カノコギが夢見た世界』(小学館)で第18回小学館ノンフィクション大賞、第23回ミズノスポーツライター賞最優秀賞をダブル受賞。著書に『十六歳のモーツァルト 天才作曲家・加藤旭が遺したもの』(KADOKAWA)『踊る菩薩 ストリッパー・一条さゆりとその時代』(講談社)など。

「2023年 『中世ラテン語の辞書を編む 100年かけてやる仕事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小倉孝保の作品

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