17歳のサリーダ

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  • 講談社 (2024年12月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784065375556

作品紹介・あらすじ

元JK、一人ぼっちの出口(サリーダ)を目指す!

「はぐれものに居場所はない」
親友と自分のいじめを放置した先生はそう言ったけど、わたしは違う!
突然差し伸べられた赤の他人の手を取った彼女は、フラメンコに出会いーー。

今なら何でもない事に、傷つき、悩んだあの頃。
あなたの中の少女にやさしく語りかけたい。

「大丈夫。たとえまた暗い夜が来ても、わたしはそこから抜けだせる!」

小説現代長編新人賞作家、待望の最新作

〈あらすじ〉
新菜は親友と自分のいじめを放置した学校をやめた。暇を持て余す彼女はある日、プロのフラメンコダンサー玲子とカンタオール(歌い手)ジョージと出会う。二人の誘いでフラメンコを始めた新菜。玲子の優しさとジョージの歌に触れながら、止まっていた新菜の17歳は再び時を刻み始める……。

みんなの感想まとめ

いじめによって退学した高校生の新菜が、フラメンコを通じて自分を見つけ、再生していく物語が描かれています。彼女は、フラメンコダンサーの玲子と歌い手のジョージとの出会いを通じて、心の傷を癒しながら新たな居...

感想・レビュー・書評

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  •  サリーダは直訳すると「出口」という意味です。 音楽で使う場合は「曲の導入部」という意味で使うそうです。

     この小説の主人公 畑村 新菜(はたむら にいな)は、高校1年の冬に退学しました。いじめにあったのです。いじめられていた親友をかばい続けていた新菜は、いじめに耐えきれなくなって転校してしまった親友のあとに、いじめの標的になったのです。

     新菜は、4月のある日の午後、道の奥から流れてくるギターの音と歌を耳にしました。それがフラメンコでした。ギターを弾いて歌っていたのは、キッチンさいばらで料理を作っているジョージ(日本人28歳 スペインに6年住んでいた)でした。
     フラメンコ舞踊家の有田玲子先生の指導を受け、新菜はフラメンコに自分の居場所を見つけていきます。

     フラメンコの描写が熱っぽくて気持ち良いです。
     フラメンコのことがいろいろ分かります。
     ジョージの作るスペインの料理が美味しそうですw

     フラメンコは、アンダルシア地方に定住を強いられた流浪民のロマ族の嘆きや悲しみを表現したのが起源なのだそうです。玲子先生は「フラメンコは、はぐれ者の文化」と言います。新菜の悲しみや悔しさや不安がフラメンコに込められます。

     中高生に読んで欲しいです。辛くて苦しい状況にも出口はあるし、意外にそこが次のステージの導入部になっているんだよ♡と教えてくれます。
     だいじょうぶだよ♡必ず次があるから。どんどん次に、行ってみようよ♡
    それが脱皮するっていうことなのかな?

        ダッピー ニューイヤー♪
      ことしも よろしくおねがいします♡

  • ラジオにてずいぶんと我を出す人だなと興味が湧き読む
    ラジオからの知識で申し訳無いが著者の体験が大いに含まれている物語と思われる
    いじめテーマを受けた側のアプローチ、表現。特にブクログでの皆様の感想に見られる
    はぐれたんじゃないだろ、周りが群れただけ
    という表現に様々な感情を想起される方がいるのでは、と思う
    先日、テレビ番組、探偵ナイトスクープにて学生時代にいじめた奴に復讐したいという内容の依頼があった。依頼者が卒アルを見せ、この人に復讐したいとカメラに見せるが、記憶していた名前と卒アルに載っている名前が違い戸惑う様子
    そして番組からその相手に連絡をするが、幼少期とはいえ申し訳ないことをした、しかし私の記憶にはない、本当にすまない。という手紙で終わった様子が流れた
    それを見た記憶がある状態でこれを読んだ為、物語の枠組み以上に色々思う所はあった。
    僕には物語の外面しか理解出来てないと思う
    多分著者の意図と違う読み方をした気がする
    本当に、すまない。

  • スラスラ読めた。
    高校を退学、普通に考えればマイナスのことだけれど、温かな人たちに恵まれて過ごせた新菜は幸せだと思う。良い終わり方で、読み終えたら気持ちが前向きになれる本。

  • 25/03/30読了
    爽やかでフラメンコを観たくなる、素敵な読後感だった。
    はぐれものとなった新菜が居場所を見つける、自分を肯定しなおすまでの物語。周りの肯定も、新しいものと出会うことも、遠ざけたいものと向き合うことも、そのために必要な過程であって、大人がサポートできることなのがよかったな。
    自分以外のひとは自分との関わりのなかで見えるところしかわからない、全てはわからないのはそうなんよな。逆にいうならば、そのひととの関わりのなかでどうありたいかはこれから選んでもいける。
    一穂ミチの『恋とか愛とかやさしさなら』を読み終えたときを思い返していた。自分が関係者なら許し難い失敗をしていた過去を知っても、いま自分から見えている相手とどうつきあうかは自分が決めること。その失敗の登場人物の誰かに自分を重ねてもよいし、切り離してもよい、そのうえでどう相手と関わるかを決めるのは自分。そして自分が失敗した側になったときにどうするか、取り返せなくても積み上げられるものはあるんだと思って生きていくしかないんだろうな。

  • いじめが原因で高校をやめた主人公が出会ったのはフラメンコ。新たな世界の扉を自分で開いていく主人公に元気と勇気をもらえる。

  • 表紙のイメージ通りの軽快なストーリー。
    フラメンコの知識0だけど置いていかれることなく、かといって説明的すぎる表現もなく、楽しく読了。

    学生時代の世界が狭いが故の生きにくさを思い出した。その中で「はぐれ者の文化」としてフラメンコに出会えたことがどれだけ勇気付けられることか。
    高校を辞めたことを大事にされないで話をしてくれるフラメンコ仲間も素敵だ。「生きててサバイブしない人なんていないでしょ」って格好いいな。
    出会いに恵まれながらもラストは、どこにいてもいい人も悪い人もいることが描かれていたのも良かった。

    ジョージの高校時代の話もきっと綺麗なだけの話だったらカットされてた部分だと思う。それでも、それすらもどこかで何かに辿り着くはずだと、繋げていくのも、物語に深みが出て読了感が悪くなることはなかったな。もし過去に自分を守るために他者を貶めてしまった人が読んだら、きっと明るい方を向いていけるだろう。

  • 逃げるということは
    負けを認めたということです

  • いじめによって高校を辞めた17歳の新菜が、偶然知り合った人達によってフラメンコを始めることに。ギタリストのジョージやフラメンコ教室の先生でダンサーの玲子と関わるうちに「はぐれもの」だと言われた自分から脱却していく、少女の成長物語。
    いろいろとフラメンコの知識も得られる。
    あまりにもあっさりとフラメンコを体得するのがやや都合良すぎかな。
    もう少し深みがあるとよかったと思う。

  • 市立図書~いじめで高校を中退した主人公。はぐれ者扱いの彼女がフラメンコに出会い、新しい道を歩んでいく物語。フラメンコを通して出会う人達の、彼女に対する接し方が素敵。自身の過去を話した主人公に、長髪コックが言った言葉「おまえがはぐれたんじゃないだろ」「みんなが群れただけだろ」…泣けた。彼女のお話が中心だが、この長髪コックの話が気になって仕方ない。叙情的な旋律かつ情熱的な旋律と踊り、そして歌詞に込められた真意に目頭が熱くなった。良本

  • はぐれたんじゃなくて、向こうが群れただけって考え方めっちゃいいよね

  •  フォーマットは、割とスタンダード。でも、フラメンコを持って来たことに、心から拍手。

  • いじめに怒って高校を辞めた主人公。暇な日々にフラメンコと出会う。スペインにいたというジョージのギターで踊るフラメンコが新菜を成長させてくれる。また支えになる友情も素晴らしい。
    フラメンコの専門用語の解説もあり勉強になります。

  • 図書館の新刊紹介コーナーで目があって、なんとなくそのまま借りてしまいましたが、面白くてぐんぐん読んでしまいました。めっちゃ読みやすかったしね。

    人生、既定路線だけじゃないしね。人の数だけ正解がある。

    新菜ちゃんは素敵な出会いをつかみましたね!
    人生を豊かにするものと、かけがえのない仲間を見つけました。あと、自分の心から大事な友達も。

    最後はニコニコしながら読んでしまいました。
    ホッコリしたなぁー。楽しかったし可愛かったです。

  • 吉田伸子さんが「目黒さんなら絶対気に入る」というので、図書カードの残もあったので買って読んでみた。
    まぁ、確かに、とっても判りやすく目黒さん好みな話ではあるんだけど、「型にはまった」感がしなくもない。
    別に成瀬みたいな突き抜け方をする必要もないんだけど。

  • 部活動か習い事かの青春ものかと思いきや、
    主人公が高校辞めてたのでびっくり。
    でも、今時の話だと思った。
    高校辞めても、いろんな手段がある。
    進み続けようとする限り、道は続いていく。
    世界は思ったよりもずっと広い。

    大事なのはきっかけが転がってきたとき、
    ちゃんと掴めるかどうかってことだな。

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著者プロフィール

1996年生まれ。静岡県清水市(現・静岡市)出身。『別冊文藝春秋』新人発掘プロジェクト1期生(和足冴・名義)。『きみが忘れた世界のおわり』で第16回小説現代長編新人賞(奨励賞)を受賞してデビュー。

「2022年 『きみが忘れた世界のおわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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