- 講談社 (2024年12月13日発売)
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感想 : 85件
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784065376225
作品紹介・あらすじ
新たなアメコミ的ヒーローが出現? 超能力の代わりに使う武器とは? 乱歩賞・直木賞作家が挑む、書下ろしダークファンタジー小説!
バーナム・クロネッカーはアメリカ合衆国ユタ州のウィットロー高校に通う17歳の少年。彼は8歳のとき三葉虫に魅せられ、今ではその化石を熱心に集めつつ、静かな高校生活を送っている。そんなバーナムへのいやがらせが、ある日突然にはじまった。ロッカーの扉を接着され、頭にジャガイモをぶつけられる。体育会系の人気者コール・アボットのしわざだった。バーナムは、コールの行為を〈攻撃〉と呼ぶ謎めいた同級生、タキオ・グリーンと友人になる。そのときすでに、バーナムを驚愕の事件へといざなう運命の歯車は回りだしていた……。現代アメリカ社会の闇に光を当てながら、新しいヒーロー像を描きだす超絶エンターテインメント。
感想・レビュー・書評
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アングラテイストの世界観で定評のある佐藤究さんの新作。期待裏切らず今作もとても良かった。
文庫サイズで、300P弱につき、かなり分かりやすい構成ではあったが、エンタメ感も有り、良く言えば佐藤究作品を初めて読む方への入門書と言える。一方、それなりに深読みして読むと、物足りなさは残るかもしれない。(実際それっぽい要素もある)
それにしても、海外の設定を、これほど海外らしくかける才能には脱帽。
推しは、海外の高校にありがちなロッカー。 ★4.0詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なぜ、作者はここで三葉虫を選んだのだろうか。
カバーの白い部分は三葉虫の形状。
カフカ『変身』の先“あの虫”の形状を思い描いたとき、作者のイメージに近いものが三葉虫だったのではないか?そんな想像をしてしまう。
カフカ『変身』は、お好きなようで作中でも
語られています。
舞台は、アメリカのハイスクール。依然としてカースト制度が根強く残っているという。私はその種の物語をあまり読まないため詳しくはないが、本作ではカースト下位に置かれた生徒が、日々、上位の生徒からの嫌がらせに耐える姿が描かれる。
そしてある日、彼は自ら“三葉虫的な形状”を具現化し、いわばカフカ的な「変身」を遂げる。
だが興味深いのは、その後の物語が意外にもコミカルな方向へ転じていく。変身という重いテーマを扱いながら、どこかユーモラスに物語は進む。その軽やかさが、私には少し掴みかねる不思議さとして残った。
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2025/11/18
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8さん 読了お疲れ様でした
三島由紀夫って 若い時の作品が読みにくいと思ってます。読み手の力量を考えていない感じ。
その後は ご本人さん本が...8さん 読了お疲れ様でした
三島由紀夫って 若い時の作品が読みにくいと思ってます。読み手の力量を考えていない感じ。
その後は ご本人さん本が売れるのとか気にしてたみたいなんです。
で 初出媒体を調べるとちゃんとターゲットを考えて作品を書いてると思います。
って商業作家なら当たり前なんですけど
みんな難しく読んじゃうからさー。
婦人系雑誌の連載なんか、ちゃんと奥様喜びそうだもの。
2025/11/18 -
おびさん
そうなんだ〰
彼もそういうこと考えてたんですね!?
何だか人間味を感じます
解説を読んで、最後の四部作気になってます❢
おびさ...おびさん
そうなんだ〰
彼もそういうこと考えてたんですね!?
何だか人間味を感じます
解説を読んで、最後の四部作気になってます❢
おびさんの最後の〆でしたっけ!?
まぁ、当分先になるかもだけど、次なにしましょう?
三島に拘らなくても良いけどね(≧∇≦)♪2025/11/18
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Happy New Year
(人´∀`).☆.。.:*・゚
皆さま、本年もどうぞ宜しくお願い致します
新年一冊目は大好きな佐藤究さん
『トライロバレット』です
昨年は★1で締めくくちゃいまして、新年のスタートは好きな作家さんから読みたいなと思ってました
けど、正月に読むようなおめでたい作品ではないですねw
で、今までの佐藤作品と比べたらちょっと物足りない感じです…
年明けは★2からのスタートでイマイチですw
ま、いいんですよ
新年の幕開けを好きな作家さんから読めたということで良しです(≧∇≦)b
さぁ、2025年も読書をめっちゃ楽しむでよ!ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ
そして、レビューはテキトーに!w-
かなさん
新年のスタートはイマイチでしたが、また良い作品に巡り会えるのを楽しみにしたいと思います!
今年もよろしくお願い致しますm(_ _...かなさん
新年のスタートはイマイチでしたが、また良い作品に巡り会えるのを楽しみにしたいと思います!
今年もよろしくお願い致しますm(_ _)m2025/01/06 -
2025/01/12
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ゆーきさん
佐藤さんだから期待してたけどこれはちょっと……、でしたw
ゆーきさんはお星様いくつくれるかな?
((o(´∀`)o))ワクワクゆーきさん
佐藤さんだから期待してたけどこれはちょっと……、でしたw
ゆーきさんはお星様いくつくれるかな?
((o(´∀`)o))ワクワク2025/01/14
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かっこよ!!
三葉虫(トライロバレツ)をこよなく愛する高校生のバーナム・クロネッカー。内向的なバーナムは ある日突然に 祖父が上院議員でスクールカースト上位の生徒からいじめの標的にされる。
同じくいじめの標的にされている同級生タキオが話しかけてきたことから 二人は時おり言葉を交わす仲になる。
帰還米兵の金物店店主はPTSDによる悪夢に日々うなされている。
次第に夢と現実の境目が曖昧になるバーナムと金物店店主。
二人の見る夢が偶然に交差した時…
三葉虫(トライロバレツ)が 最悪な事件へと二人を導く
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純文学ってあまり読んでこなかったのですが こんな感じなんでしょうか?
セリフにカギカッコはなく 二人の見ている世界がただ淡々と語られているだけなんですが(だけってことはないか) なぜか闇に落ちていくんじゃないか?という不安感で 心が落ち着かない感じが付きまとい グングン読めます(グングン読めるてなんだろ?)
やっぱり究さんの文章はかっこよいんですが 語彙力の問題で上手く説明はできません。
お話はバーナムと帰還米兵男の日常が交互に書かれていきます。
バーナムは 三葉虫を愛でながら 六度目の地球上の大量絶滅の日を想像し、学校内での自分の位置や 両親の不和を引いた場所から冷静に見ている ちょっと思春期感満載の男子かな…と思ったりもしましたが、 スクールバスの中から 木漏れ日の中を楽しそうに歩く生徒を見る描写からバーナムのいる灰色の世界との違いを思うと悲しくなります。
帰還米兵の男は 初っ端から精神を病んでいるのは明らかになりますが、男が毎日のように見る悪夢は 戦争の悲惨さがありありと見えてきて…【銃を持っていない子供や女の影も見えるが、すでに標的を識別する余裕はない。】 【オライリー軍曹にはオハイオ州で待つ二十二歳の妻と一歳三カ月の息子がいる。
男の目の前に、オライリー軍曹のちぎれた頭が飛んでくる】 …そして生き残った自分。それは精神病みます。
とはいえ、これがどんな風に「驚愕の事件」に繋がるのか…
どこかで目にした「アメコミ的 ダークヒーロー誕生!」って誰のこと…??
エピソード1では 二人の精神が壊れていく様子が丁寧に描かれている感じ…これで終わるの??って思いました正直。
そして始まるエピソード2!!!
究さんの世界でした!!!
まさかのタキオが…!!
後半3分の1の急展開は アメリカの銃乱射事件の怖さと ダークヒーローが誕生して欲しいようなして欲しくないようなハラハラ感と ヒーローの行方が気になる終わり方と…
『わたしはきみにトライロバレットになってもらいたい』
『もっとがんばりなさい』
300ページ弱の本でしたが、究さんの創るエンタメを楽しめる一冊でした
ちなみに三葉虫を画像検索しましたが
脚がウジャウジャあるものが苦手なわたしは
こちらもゾワゾワできました(後悔)-
テトラポットでポカリスエット
アステカの神よ!
もうホント 何日かけて読んだことか、、、
私 頑張った!テトラポットでポカリスエット
アステカの神よ!
もうホント 何日かけて読んだことか、、、
私 頑張った!2025/04/25 -
2025/04/25
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2025/04/26
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アメリカの高校生の何とも切ない夏休み。
彼が決して決断しないように・・・決して実行しないように・・祈るばかり。
終盤の「くすっ」とする展開、明るいとは言えない友情、
佐藤究作品に改めて惚れ惚れしました。
最高・・・ -
アメリカンストーリーの一冊。
舞台設定はアメリカ、主人公は三葉虫の化石をこよなく愛する17歳の高校生、バーナム。
そんな彼の高校生活が淡々と綴られていく。
いじめ、スクールカーストという日常が。
度重なるいやがらせの中、家庭でも安らぎを得られないバーナムが三葉虫の化石に心を捧げるさまがせつない。
絶望の未来、夢か現か不思議なひとときの描き方が好き。
終盤はトラウマに囚われる苦しみといいアメリカという地ならではの感情爆発を思う。
あっという驚きと、やるじゃん!とも思えちゃうエンタメ感。
何よりこの最後の〆言葉がかっこいい。 -
アメリカの高校に通うバーナムは、三葉虫に魅了された少年で、静かな高校生活を送っていた。そんなあるとき、バーナムに対し、人気者から嫌がらせが始まる。一方、金物店で勤める退役軍人のフランクは、戦場での傷が癒えず、精神的に追い詰められていく。バーナムは、物語が進むにつれてとても辛い境遇に晒されていきますが、予知夢のような幻覚に導かれ、新ヒーローへと変貌していきます。
この新ヒーローが、なんだかちょっとダサい、けどリアルなヒーローといった感じで良かったです。アメリカでの社会的な問題を背景に、三葉虫とヒーローを合わせるといった変わった設定も、佐藤究さんが描くとカッコ良くなってしまう。
さすがでした。 -
小説は知らないけれど、すでに海外の映画では『ボウリング・フォー・コロンバイン』や『対峙』をはじめ、学校での銃乱射事件を題材にした作品は何本もある。
日本ではどうだっけ、と考えたけれど映画も小説も思いつかなかった。自分が知らないだけなのかもしれないけれど。
貴志祐介さんの『悪の教典』は銃を使っていてもちょっと違う気がするし。
これはけっこう新鮮な題材なのかも。 -
佐藤究は何冊か読んで、結構複雑な本が多い印象だが、これはサクッと読めるエンタメ。
主人公の三葉虫オタクはダサいけど応援したくなる。唯一の友達は実は凄腕ハッカー。これだけでもなんかワクワクする設定。
続きがありそうな終わり方だけど、佐藤究は続きものは書かなそうな気がする。
それにしてもこの小さな町で、三葉虫オタクと、アフガン帰りの金物屋が受けた啓示って何だったんでしょうか?
ここは深読みすべき点なのか?
考察した方がいればぜひ教えてください。 -
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佐藤さん3作目です。
『QJKJQ』は途中あまりにも人が死にすぎて
挫折してしまい、「もしかして今回も・・・」と思いながら読みましたが、佐藤さんの描くアメリカの学校内銃乱射事件のきっかけと事件発生までなのかなと。
『ダークファンタジー』?ファンタジーではなかったですがこんな感じで始まるのかも。飛んでる考えもまたあるよなー。
海外の作家さんが書いたフィクションな感じでした。 -
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少年は、変身した。
『QJKJQ』『Ank:』『テスカトリポカ』(直木賞)
圧倒的発想力で
世界を揺さぶった著者による
新ヒーロー小説!
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17歳のバーナム。
三葉虫の化石を大切にしているもの静かな青年。
普通に過ごしていた日々が終わる。
コール・アボットのいじめによって。
突然日常を奪われたバーナム。
同じようにいじめられているタキオと知り合う。
時を同じくして、とある男は精神を病んでいた。
それは、アフガニスタンからの帰還した元軍人。
彼を戦争によるトラウマが苦しめる。
二つの道が交差する時。
そして三葉虫。
『テスカリトリポカ』が積読にあるなか、
本当に読めるかな〜と思っていて、
それならまず少し薄めの本…と思い、
書店で購入しました。
結果、他の方がレビューで書いていた通り、
最初の1冊目として良かったです!!
日常を取り戻すために破壊する。
破壊された日常を取り戻すために。
コール・アボットが本当に嫌なやつでした。苦笑
バーナムやタキオは自分の好きなもの、
世界があれば静かに暮らしていけたのに。
アメリカの学校は、警備がついてるんですね。
不法侵入や銃があるから。
日本はガードが緩いかもと思いました。。
だんだんと幻覚と妄想と夢が混ざり合って、
最悪な現実とぶつかるとき。
クライマックスは続きが気になって
ページを捲る手が止まりませんでした。
普段読まないジャンルでしたが、
新鮮さも含めて楽しめました。 -
三葉虫マニアの高校生が主人公。スクールカーストで言えば底辺とも言える。そこに現れるスクールカーストの頂点の男。毎日ロッカーの扉を接着剤で固められる。
同じくいじめを受けていたもう1人の人物。いじめられっ子同士意気投合。放課後も遊ぶようになる。
主人公、現実に嫌気がさし、壮大な計画を準備。
新学期、主人公は自身が考えたヒーロー?『トライロバレット』に変身して、いじめていた奴を銃殺しようとするが、先に現れた近所の金物店のオヤジ。
オヤジとの対決、もう1人のいじめられっ子の計画、主人公の逃亡。
ヒーロー小説との触れ込みではあるが、よくあるヒーローものではなく、ややダークで、悪を退治するようなヒーローではない。三葉虫に変身する斬新さ。主人公からすれば三葉虫は人生であり彼のヒーローであることは間違いない。 -
毎回濃くて素晴らしい!AI.、麻薬カルテル、戦闘機、と先生の作品読むたびにコアな知識に圧倒されます。今回は三葉虫。これだけでもすごいのに、アフガニスタン戦闘時の描写がすごすぎ。それを乾いた筆致で淡々と描写していて、言葉を失います。高校で起きる事件もなんとも凄惨。バーナムとトキオの会話が癒しになるほど。先生の作品読むたびに翻訳小説読んでる気分になります。そんな感覚は先生の作品でしか得られません。
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終始漂う不穏な感じと、随所に登場する三葉虫の気味悪さ(人によるかも)が、これから起こる事態を予感させて、ハラハラさせてもらいました。終盤ページを捲る手が一気に加速。カフカの変身は高校の国語の教科書で一部目にしただけなので機会があれば
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ハイスクールが舞台で「ヒーロー降臨」「少年は、変身した」という紹介文から、アメコミ的なヒーロー誕生譚を想像したのだが、予想していたものとは違うものが出てきた。
300ページないくらいの短い物語だが、わかりやすく映画的な構成が意識して書かれている。それもあってイメージで映像が浮かぶし、このまま脚本として映画化できそう。
ただそこは弱点でもある気がして、逆を言えば物語に意外性や驚きはあまりない。
『キャリー』『クロニクル』などの虐げられる者が力を手にする物語と『ドニー・ダーコ』なんかのエッセンスが組み込まれてる気がする。
既視感はあるのだが、これくらいの振り切らない映画嫌いじゃない、みたいな笑
面白かったけど、年末にはもう覚えてないだろうな、みたいな作品。
いや、本当に悪くないよ。 -
三葉虫オタクのアメリカの男子高校生と銃乱射事件の話。
日常パートと事件パートに大きく分われており、とても読みやすく面白かった。 -
カッコいい。文体も台詞もカッコいいけれど、なぜかこれが文庫書き下ろしで発売されているのが妙にカッコいい。
どの作品を読んでも既視感がまったくない世界観を創造しつ続ける力量は素直にすごいし、このお話もどこへ連れていかれるのかまったくわからない展開が待っていた。まったくもって僕があまり使うことのない「クール」という言葉がこれほど似合う作家さんは初めてのように思う。これまたしびれた。
三葉虫、地獄のアフガニスタン、接着されたロッカーの扉、バーナムK、もっとがんばりなさい。
破滅をも凌駕する確固たる思いは「意志」よりも強く、端から見たら「自暴自棄」でしかないとしても、そこには明確な違いがきっとあるのだった。
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ミステリ?
かかった時間 3時間くらい
三葉虫のオタク少年と、ハイスクール銃撃事件のお話に、アメリカの社会問題やら家庭問題やらが絡んだ作品。
個人的に、佐藤究は、取材力というのか、「この世界を描きたい」的な情報の厚さや説得力を感じるため、明確に好きな作家であり、今回もそのバイアス込みで非常に楽しく読めた。自分には、イッちゃってる人のイッちゃってる思考がものすごく自然に描かれているように感じる。あと、いろいろ伏線があって良いし、モチーフへの信仰みたいなのもかっこいい。
今回の作品は、この作家にしてはライトなほうなのだろうと思う。あんまり量産したら中山七里みたいになりそうなので、遅筆でいいので濃いのを生み続けてほしいところ。-
2025/01/14
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2025/01/20
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著者プロフィール
佐藤究の作品
