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Amazon.co.jp ・本 (144ページ) / ISBN・EAN: 9784065378267
作品紹介・あらすじ
第171回芥川賞受賞「バリ山行」に先行する著者デビュー作。第64回群像新人文学賞・優秀作が待望の単行本刊行。
本社からの命令で何としても期日までに倉庫を建てなければならないのに、犬を連れた隣地の男・カメオがたちはだかる。不条理な可笑しみに彩られたデビュー作。
感想・レビュー・書評
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『第171回芥川賞受賞「バリ山行」に先行する著者デビュー作。第64回群像新人文学賞・優秀作が待望の単行本刊行。』
かかりつけの整形外科医院で
「あっ、バリ山行の人や」
とお借りしてくる。
何しに行ってるのか?私
『不条理な可笑しみに彩られた』とあるが
うーん、
なんかグルグル回ってて
犬カメオが切なくって
人って勝手だなあ
カメオに共感してしまって……
前作は山登り、今回はロード
タフだなあ
≪ ペーソスに 満ちすぎてるよ 犬文学 ≫詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
テンポが良くて、凄く面白かった!
第171回芥川賞受賞「バリ山行」に先行する著者デビュ一作。第64回群像新人文学賞・優秀作
「バリ山行」と同じように自然、心理描写が細やか。展開にハラハラして引き込まれた。
個人的には最後、主人公の決断には⁇驚いたけれど、、、
終始面白くて読めて良かった! -
犬との距離感を楽しめる本
兵庫を舞台にしている小説で地名などスッとイメージできました。
また、工事現場の近隣方々との距離感など、普段では想像できない業界の雰囲気を味わえる感じがリアルでよかった。
ただし、メインは主人公と犬との少しずつ縮まる距離感がほっこりして楽しめます。
そして、最後の主人公と犬との出来後がどうなるのか・・・
気になってページを捲る手が止まりません。
本書はページ数が多くないのでさらっと読めるのも魅力でした。
犬好きにはこの距離感が面白くていいと思います。 -
<雑>
作者は第171回(2024年12月現在 直近の)塵芥賞受賞者。現在44歳。塵芥受賞作品は本書ではなく『バリ山行』。その授賞作を読もうかしらと画策していた時に突然この本が現れた。パラパラめくる。おくづけを視る。なんと塵芥賞作品は著者の第二作で,本作『カメオ』がデビュー作だという事らしい。で天邪鬼りょうけん君はこっちを先に読んでみる事にする。 追加理由。めちゃ薄くてすぐ読み終わりそうだったから。140ページくらいだ。それでも1500円するが…笑う。結論を先に書くと,結構面白い。読んで良かった!
今作は2021年に『群像新人文学新人賞優秀賞』というなにやら長い名の賞を獲ってデビューに至ったらしい。群像って何?講談社の雑誌か? まあ多分そうだろう。で本書の第一刷発行は2024年12月10日 とおくづけには書いてある。とうことは2021年の群像賞の時には上梓されなかったのか。うーむ良く分からんが,塵芥のおかげで今回上梓されたのだろう。(真相は?)
なんだか僕は ここのところ自分で苦手 と言っている ジュンブン作品に手を出すことが多い。何でだろう。いや自分では分かっている。存外面白いからだ。今作「カメオ」が何の事だかは書かない。(浮彫装飾品などでは絶対にありません!w) 別に書いてもネタバレとかにはならないと思うけど。まあ皆さん本書を読んでください。おそらく2時間かからずに読み終えるでしょう。
流石にジュンブン作品だけあって 僕程度では読めない漢字が少しあったけど 「そんなの読めて当たり前だよ きみー」という作者三蔵くんの声が 聞こえてきそうなくらいに フリガナは振っていない。くやしいので読めないまま最後まで読了してやった。なぁに特に何もモンダイは無かった。読めない漢字なんてまあ記号みたいなそういう待遇でいいのだ。
さて,いつもと比べて感想書く紙面がかなり余った(笑う)ので ちょっと書き足す。 まずは僕の趣味のお話。 僕の趣味の メインはもちろん「読書」だけど 更に加えて3つの「お」で始まる趣味もやっている。それは お酒 と お○○ と 音楽 である。 10年ほど前に佐久間順平さん というシンガーソングライター/ギター弾き語りミュージシャンのライブを岐阜県北方町に観に行った際に 『明日の想い出』 という永六輔さんが詞を書いた曲にやられてしまった僕は,しばらくその曲を懸命に練習して自分でも弾き語っていた。
色々あってここ最近はその曲を演奏しなくなっていたのだけれどまた演奏したくなって先日自宅で弾いてみた。ところが全然うまく弾けなかった。『明日の想い出』はかなりギター演奏難易度の高い曲なんだけど 譜面は簡単なコード譜しか無く自分のギターを弾く 指 の記憶だけが頼りだった。だけどその記憶がよみがえって来ない。さてどうするか。そうだ佐久間さんの演奏動画はYouTubeに沢山あるはずだ,と思って検索した。
すると 見つけた佐久間さんの演奏の次になんと自分りょうけん 演奏の『明日の想い出』もあった。8年ほど前の演奏だった。やあこれで練習できるぞ!先生は8年前の自分だ!やれやれなんと不思議で便利な世の中になったもんだ。嬉しいけど(^^)/
次は 最近使い始めた卓上ハンディ クリーナー(掃除機)のバッテリー件。 二年ほど前に新品で手に入れて そのまま使わずに納屋にしまっていたハンディクリーナー(ニトリ製)を使い始めた。割と力強い吸引力で存外使い手がある。溜まったゴミの捨て方もシンプルで好感が持てる。ところがビックリしたのはバッテリーがニッカド電池だったこと。なんだか昔の充電池は全部ニッカド電池だったような気はするけどなぁ。
でニッカドってどんな電池だっかかなぁ と調べた。わぁ思い出した「メモリー効果」というのが有る電池だった(効果じゃなくて劣化だろう,と昔から僕はずっと思っていたけどw)。 継ぎ足し充電するとどんどん充電できる=使える電池容量が減ってきてしまう劣化現象だ。それが起きると一旦全放電させてカラッポにしてから再充電しなきゃなんない。(この充電が10時間くらい掛かる!)けれど「過放電は寿命を縮める」などとも言う。じゃあ一体どうしろと云うんだよ。笑ったわ。 あ,本の話題ではなくて誠にすまぬ。 -
人のイイお人好しの男と………………
飼い主に雑に扱われてきた犬………………
可笑しくも切なくもあり………………
感想は 『行け!行け!カメオ!!』 だな(^^) -
バリ山行きが面白かったので。工事に立ちはだかるカメオと犬。妨害に辟易していたがカメオは突然死。残された犬の処遇にてんてこ舞いする高見。ペット禁止の部屋で息を潜める2人暮らしをするが、、ドタバタぶりがなんとも面白い。選択肢はなかったのか、最後のやり方には納得が行かないし、エゴ過ぎる高見にも残念。
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読みながら、高齢者(飼い主)が犬より先に亡くなった場合、ほんとどうなるんだろうって悲しくなった。
主人公は、突然に科された「犬」をどうするか真摯に真面目に不器用ながら自己解決しようと努める姿に共感を覚えた。 -
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行け、行け、カメオー!思わず叫びたくなる。グラベルバイクが欲しい。
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めっちゃいい。バリ山行もよかったし、カメオも最高。鬱々とした生活から肉体、精神の限界まで力を出して解き放たれる感じ!
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松永K三蔵氏の本、2冊目
テンポよく読めた一冊。
物語は、ひょんなことから数日だけということで、犬を預かることになった主人公、高見さん。
そこからの高見さんと、犬のお話。
高見さん、ババばっかり引いてるお人よしさんに思えて仕方ない。
本を読みながら、カメオ(犬)に愛着を感じ始めたり、高見さんの葛藤が伝わってきて、「自分だったらどうするかなぁ?」って考えたり。体験したことのないロードバイクのきつさとか爽快さとか感じられ(ロードバイクは主人公の趣味)楽しい読書だった。 -
予約本が1冊も届かず、図書館の平台にあった本から適当に選んだ1冊。著者は第171回芥川賞受賞作家である。(受賞作はこれだったかな?)とうろ覚えで借りたら違っていて、第64回群像新人文学賞優秀作を受賞したデビュー作だった。
趣味でロードバイクに乗るサラリーマンが、新倉庫建築現場の隣地に住む住人にいちゃもんをつけられて苦労する話から一転、ペット禁止のマンションで犬を飼う苦労話となる(←違うか)。
タイトルの『カメオ』は装飾品の意味ではなくて、「これかい!」(笑)とツッコミを入れたくなる。
おもしろかった。芥川賞受賞作も読まねば。 -
法律とか、社会規範とか、社内規定とか、明文化されたルールから取り溢れた問題への対応を間違えて、どんどん出口が塞がれていく話。
設定されているルール無視で怒鳴り込んでくるクレーマーや言葉の通じない奴がノルマの障壁になっているときに、ルール通りに進めていると締め切りに間に合わないので、ルールからは少し逸脱するがその方がコストがかからずに解決できる、っていう方法があると、現場としてはそれを選ばざるを得ないときがある。
とても小さな嘘を吐いてしまうようなものだ。
でもその嘘と現実の整合性を保つために立ち回っていると、さらに厄介ごとがまとわりついてきて、仕事のためについた嘘に気がついたら自分の私生活が蝕まれていく。
そして主人公は厄介ごとのひとつである犬を厄介に感じながらどうしても愛着を持ってしまう。
最後に仲間内でアダ名のなかった主人公が呼ばれたアダ名はちょっとしたホラーだった。 -
非常に読みやすい!
愛犬家ですが、主人公の気持ちに共感します。
カメオは色んなことを学ばせてくれる。-
初めまして。バリ山行の余韻が残りますが、こちらの小説が読みたくなりました。図書館にあるようなので早速読んでみます!初めまして。バリ山行の余韻が残りますが、こちらの小説が読みたくなりました。図書館にあるようなので早速読んでみます!2025/04/25
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著者の作品は「バリ山行」に続き2作目。著者らしく感情がユリ動く様が生き生きと描かれていた。
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「バリ山行」で芥川賞を取った著者のデビュー作。
こちらはバイク、自転車。山が好きなのかな。
そこに、工事現場の隣地のクレーマー「亀夫」さんとその犬が登場、
バイクが趣味の現場監督に絡む。
そしていろいろあって現場監督と犬「カメオ」の生活が始まる、、、
きわめて日常。どこにも空想の世界はない。
でもどこか非日常感が漂う。ドキドキする。引き込まれる。
うまいなあ、この人。これからが楽しみだ。
山以外の作品もでるのだろうか? -
「カメオ」は読む前と24頁あたりで頭の中で発音が変換した・・・。
これは狙いか?
前作もそうだったけど、今作も「何でこんなに面白いんだろう?」と思いながらも一気読みしてしまった。
作者との相性ってあるのかな。
主人公と私は何1つ共通点はないけど、共感できてしまう。特に劇的な盛り上がりがある訳でもないが、ずっとハラハラドキドキだ。
リアルな人生ってハッピーエンドもバッドエンドもない。平凡だけど面白い。それを体感させてくれる作品だと思う。
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