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Amazon.co.jp ・本 (144ページ) / ISBN・EAN: 9784065378403
作品紹介・あらすじ
「もし自分に飽きたなら、いくらでも取り替えてしまえばいいのよ」。美容整形をくり返すばあちゃんは言うけれど、私は、なりたい自分がわからない。見られることの痛みを描く、紗倉まなの最新小説!
周囲に馴染めずバイト先をクビになり、グラビアアイドルの仕事を始めた辰子。
売れっ子の仕事仲間はSNSの評価に神経をとがらせ、79歳のばあちゃんは傷跡を重ねながら整形をくり返す。
ゴールの見えない「美しさ」に追われ、ままならない体と生きづらさを抱える彼女たちは……。
野間文芸新人賞候補となった『春、死なん』に続く、新境地注目作。
感想・レビュー・書評
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ー 綺麗になりたいって、なんで思うんだろうね
第47回野間文芸新人賞の候補作品。
紗倉さんの小説で前に読んだ「春、死なん」も確か同賞の候補だった。
後期高齢者にもなっても美容整形を繰り返す祖母。
そんな年齢になると、もう美醜なんて突き抜けているのかと思われるのだが、そんなに割り切れるものではない、らしい。
冒頭の言葉はグラビアアイドルの孫が発した問い。
それに対して、祖母は「神の、お告げみたいなものかね」と返す。
なるほど。
だから、どんなに痛くて辛くても美容整形を繰り返すのか。
痛みを我慢して、誰のためでもなく、ただ自分のために。
美とは即ち、生きるための機能であり、美を得るために生き、美があるからこそ生きるのだ。
知らんけど笑
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“美容整形をくり返すばあちゃん”というワードに惹かれて購入。
「もし自分に飽きたなら、いくらでも取り替えてしまえばいいのよ」という言葉は美容整形を連想するものではあるけど、
それだけではなくて、綺麗になりたいなら整形もメイクもある、そのままでいいならもちろんそれもいいし、頭がよくなりたいなら何歳からでも勉強していいんだよ、と可能性を示してくれてるのかなと思った。
自分がどうなりたいのか、なりたくないのかもわからない辰子をもどかしくも可愛がっているばあちゃんの気持ちが伝わってきた。 -
美容整形を繰り返す祖母とグラビアアイドルの孫娘の感じる生きづらさが描かれる。「美しさ」にとらわれてしまった2人から私が感じるのは空虚さだった。
養子として育ち、自らの出自を知らない祖母が、自分が一体何者なのかということに向き合おうとしていた気持ちだけはなんとなく理解できる気がした。でも息苦しくなるような生き様には共感できず、読みながらこんな日々を過ごしている人もいるのかと遠くから眺めているような気分になった。
この小説、題名が絶妙だと思う。 -
美容整形を繰り返す祖母とグラビアアイドルをしている孫の辰子。
美しさとは何なのか、世間で評価される美しさは本当に正しいのか、その中で美しさを追い求め続ける祖母の姿が辰子目線で描かれる、その情景の豊かさと辰子自身の空っぽさの対比に引き込まれて一気読みだった。 -
あまり期待しないで読んでみたが、これがなかなか読ませる一冊だった。老いてなお美容整形に嵌る祖母と、なんとなく売れないグラビアタレントを続ける孫娘。空気感がいい。
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淡々と。
その仕事というか、そのゆるいスタンスで働くの、お金もらえるの、いいなぁーと思ちゃった。 -
美容整形を繰り返すおばあちゃんと、社会に馴染めず売れないグラドルとして人の目に晒される辰子
「美しくなりたい」のは「美しくなくてはいけない」から
著者だから描けた物語観でした -
2025.9.12 読了
人と繋がっても結局は一人に戻る感じが切なくて、読んでいて胸がきゅっとした。文章も派手じゃないんだけど、だからこそ胸に刺さった。
読んだ後にタイトル、装丁を見直すとさらに良いなぁと思う。
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人間一人ひとりが個性があった
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うつせみ/紗倉まな
#読了
美容整形を繰り返す祖母と、職場でうまく立ち回れない孫の辰子。
紗倉まなさんが、見られるお仕事をしているから書けた小説だなと、しみじみ感じる。
「勿体無い」の深さだ。
現在は安く、丈夫な商品がありふれているが、若く、美しい年齢で個性を活かせなくなるのは残念だ
著者プロフィール
紗倉まなの作品
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