雫峠

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  • 講談社 (2025年1月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784065378540

作品紹介・あらすじ

神山藩が舞台の『高瀬庄左衛門御留書』『黛家の兄弟』『霜月記』に連なる最新作。

国を棄てるかもしれぬ。
だが俺が知らぬ顔したら、義妹は死ぬ。

武士の理にあらがった二人の逃避行を描く表題作を含む、
四季薫る神山の原風景と、そこに生きる人々の気品が漂う作品集。

山本周五郎賞作家が織りなす、色とりどりの神山のすがた。
「半夏生」
国の堤を支える父と弟。彼らの背中は清く大きかった。
「江戸紫」
藩主の病が招く騒擾を防ぐ妙案はいかに。
「華の面」
能を通じて思い知る、同い年の藩主の覚悟。
「白い檻」
神山の厳冬。流刑先での斬り合いに漂う哀愁。
「柳しぐれ」
町を駆ける盗人の、一世一代の大仕事。
「雫峠」
神山を出ると決めた、二人の間に芽生えた思い。

~「神山藩シリーズ」とは~
架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された世界観で物語が紡がれる。

感想・レビュー・書評

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  • 神山藩シリーズの短編集
    シリーズとはいえ年代、人物も様々
    この短編集も覚えのある場所や店なんかがちょっと出てくるくらいです
    「半夏生」「江戸紫」が良かったかな?

    でもやっぱり砂原さんは長編の方が良いなぁ
    ただ作品全てに流れる静謐で凛とした空気感は
    やっぱり神山藩シリーズの良いところ

    またまたこの美しい装丁をみてください♡
    スピンも白でなんともいえず惚れ惚れ:.゚٩(๑˘ω˘๑)۶:.。♡︎


    • yukimisakeさん
      安すぎますよ!5000円はとれます!版権問題さえクリア出来れば!
      安すぎますよ!5000円はとれます!版権問題さえクリア出来れば!
      2025/07/29
    • おびのりさん
      アイドール 出展しちゃうか?
      すごかったですよ
      文学フリマより なんかみんな熱かった
      ドレス系10,000円するよ
      普通のワンピで5,000...
      アイドール 出展しちゃうか?
      すごかったですよ
      文学フリマより なんかみんな熱かった
      ドレス系10,000円するよ
      普通のワンピで5,000円
      冬場 お人形のセーター売ろう!
      2025/07/29
    • みんみんさん
      老後の収入にするか(๑°﹃°๑)
      老後の収入にするか(๑°﹃°๑)
      2025/07/29
  • 神山藩シリーズの本編ではなく(元々連作でもないけど)、その世界観をさまざまな角度、人、場面で描き出してくれる六編からなる短編集。読むと神山藩の世界観をさらに豊かにしてくれるのと、物語のバリエーションがそれぞれ違うので、それぞれ六通りの楽しみがある。なかでも「江戸紫」は最後ちょいと甘すぎかなーっと思いつつも、特によかった。

  • 架空である神山藩のシリーズもの。間違って3作目を飛ばして読んじゃった。まあ続きものではないからいいか。
    田舎藩である神山藩を舞台とした短編集。しかし自分としてはこの方の作品は長編でじっくりと読めるもの方が好きだな。
    特に最後の表題作の雫峠は長編として欲しかった。
    ちょっと展開が駆け足過ぎたかな。

    雫峠
    この十年誰も幸せでなかった。
    身分と金と恋心、どれも噛み合っていなかった。相手の事もよく分からずに連れ添うとこうなるか。
    でもようやく求められる相手に気付いたのも束の間、友人にも裏切られた栄次郎、ゆうとの逃避行の見通しは良くないだろう。しかし二人の気持ちは晴れやかに感じた。
    二人の間に通じる感情はなんなんだろう。恋情とは違うと思うが、確かなものなんだろう。

  • ほほう…そうきましたか。
    6編とも素敵な人間関係が描かれている。特に「華の面」の若き藩主と能のシテ方を修行する若者、そして「白い檻」の僻村に流された武士と百姓の関係がよかった。そこへ最後の「雫峠」。読む順番も最高だった。

  • 砂原浩太朗氏の神山藩シリーズ。
    本作は、これまでの長編作品とは異なり短編〜中編集。いずれ、ここで書かれたプロットが長編に取り込まれるのだろうか。
    物語の舞台をより鮮明にしたいファンには、魅力がある作品だろう。
    これまでの作品は、私には清々しい文体と世界観が魅力に思われただが、本作は普通の小説であるように思われた。
    長編にあったような多層的で推理小説的なストーリーの展開、難しさもなく、あっさりと読める作品群。

  • 神山藩を舞台にしたシリーズの短編集。
    自分の思いがままならない時代に生きる人々。作品全体に流れる雰囲気が好きです。表題の雫峠が一番印象に残りました。

  • 神山藩シリーズの第4段だそうで
    登場人物(ちょい役の人とかね)とか背景とか地名とか前作と関係あるんだろうなあ ワシ細かいとこ全然覚えてないからわかんないや と思いながら読み進める

    他の方の感想読むと特に関連は無いみたいでちょいと肩透かし

    まあ他愛もない話の連続で特筆すべきことはないのだけれどどれも心地良く読めてこの人のこのシリーズ好きだなあ

    最終話が一番好き
    二人もころしちゃうかぁ なんまんだぶなんまんだぶ

  • 登場人物それぞれが違う形の「どうにも仕方のないこと」を心の奥底に抱えている。

    ある者は理不尽な命でも従い、またある者は変わり様のない身分や家格の違いを飲み込んだり、そしてある者は心通わぬ伴侶との日常をやり過ごしたりと、時代は異なれど皆が思い通りにならない鉛のような塊を胸に秘め、日常をやり過ごす。

    短編6篇からなる砂原さんの直近作。
    いずれも朧気で強くなったり弱くなったりと掴みようのない人の心の有り様に言葉で輪郭を与え浮かび上がらせる。

    季節の花や湿度、気温、匂い、色、鳥のさえずり等々もその情景を映し出すのに大きな役割を担っている。
    日本語がこれほど美しい言葉だったのか、日本人が大事にしてきた奥ゆかしさ、慎ましさとはこれほど奥深いものだったのかと、時代の異なる架空の登場人物たちの一挙手一投足にぐっと引き込まれる。

    事の是非や白黒などつけない。人の狡さや弱さ、脆さも断じない。
    ある時は誰かを憎み、自分を責め尽くす時もある。またある時は想ってはいけない人に心惹かれる。
    表題でもある『雫峠』は切なくて切なくて。

    いい作品に出逢い、いい時を過ごすことが出来ました。
    砂原さんの次作も楽しみです。

  • 【収録作品】半夏生/江戸紫/華の面/白い檻/柳しぐれ/雫峠

    神山藩を舞台に、そこに生きる人々を描いた短編集。
    静かな語り口が好もしい。

    「半夏生」誠実に地味な役目を全うする人々の姿を描く。
    「江戸紫」軽快な話。
    「華の面」お飾りのように戴かれた藩主の覚悟を能役者の目から描く。
    「白い檻」刺客にも三分の理くらいはあるのだろうが、勝手さばかりが見えて情けない。
    「柳しぐれ」トリッキーな語り口が面白い。喜三次が憎めない。
    「雫峠」うかうかといろいろなものを見過ごし、やり過ごしてきたことのツケがきた感じ。最初にボタンを掛け違えてしまったわけだが、そうなると止めようはないのだろうか。最後に大きな決断をせざるを得なくなったが、せめてこのあとは静かに過ごせたらいい。

    どれも余韻が残るので、それぞれの連作なり長編なりを読みたくなった。

  • 砂原さんが好んで使う架空の神山藩を舞台にした時代短編集。同じ藩を舞台にしていますが、相互の関連は有りません。
    ◇半夏生:泥まみれの仕事を厭わぬ父と河川氾濫の根本対策を提案をした息子。神山藩の普請方の一家を描いた物語。
    ◇江戸紫:江戸家老vs国本の側用人の政争。そこに「あくび大尽」と称される筆頭家老の息子が絡んで。
    ◇華の面:養子として神山藩に入った少年藩主と同い年の藩のお抱え能楽者の交流。
    ◇白い檻:政変のとばっちりで僻村に追いやられた武士は深雪の中で刺客に襲われ。
    ◇しぐれ:商家に押入り腕に傷を負った泥棒が・・・二転三転する物語
    ◇雫峠:DVに耐えかねて高禄の夫を殺害した義理の妹との逃避行
    ちょっと周五郎の滑稽物を思わせる「江戸紫」。藤沢周平の昏さを感じさせる「雫峠」。
    爽やかな少年の覚悟が心地良い「華の面」など良いですね。一方「柳しぐれ」はちょっとひねり過ぎて無理がある気がします。
    全般にやや「軽め」な雰囲気ですが、それが砂原さんの持ち味と言う気がします。
    神山藩ものはこれで4作。お酒に関しては「天の河」「海山」と言う銘柄、「壮」と言う酒場や歓楽街の「柳町」などが様々な作品に共通して出てくるのだけど、地理的な記述は少なく、藤沢周平の海坂藩のように地図化して遊ぶのは難しそうです。

  • 半夏生、たまたま読んでいた日とラジオで言っていた花言葉と重なり忘れられない花の名前となる。やはりこの作家の文章の雰囲気は好きだなぁ。前回の震災の話はあんまりよくなかったけど時代小説はしんみりと心に響く、

  • 神山藩シリーズ。江戸時代の四季折々を色濃く感じる6篇を収録。人間描写も豊かで、一人ひとりの心の機微を見事に捉えていた。短篇故に、物語全体の印象が薄く感じられたのが残念。

  • 2025.04.13
    砂原浩太朗らしい一冊。
    どんなときも人間の持つ「心根の美しさ」に焦点を当てて人間を描こうと努めているのではないかと感じる。だから、どの作品も読後がさわやかである。
    これをワンパターンと皮肉に評価する読者もいるとは思うが私はそのワンパターンを極めていこうとする著者を描写したい。

  • 「神山藩」シリーズの短編集。

    これは神山藩の連作だととわかるのは、
    銘酒、「海山」や「天之河」が出てくるから。

    どの編も、地味で静かではあるが、
    気づかないうちに、心の底に染み入ってくる。

    人と人のかかわり方や、向き合う姿が、
    みんな、どうしようもなく愛おしい。

    表題作の「雫峠」が、余韻を残す…。

  • 短編集それぞれ面白かった。

  • 「神山藩シリーズ」第4弾は6つの短編集。

    前作「霜月記」の少し後の年代と思われる6つの物語は、お家の問題や城内の政を描いた前作までとは趣を異にする。
    武家の娘、家老の嫡男、政から遠ざけられた若き藩主、流罪にされた武士、身分違いの家に婿養子として入った次男など、物語の中心たり得ない人々の心情を描いていく。

    表題作「雫峠」の切なさはさることながら、一番好きなのは若き神山藩主の清々しいほどの覚悟を描いた「華の面」。
    本家の三男から分家の藩主になった正寧を政から遠ざけようとした老獪な家臣の思惑を知りながら、自らのやり方で務めを果たそうとする姿に心打たれた。

    一杯飯屋“壮”や、神山藩の銘酒“天の河”は健在。そして新たな銘酒“海山”も登場。ますますシリーズの楽しみが増えました。
    ただ、やはりこのシリーズは長編の方が断然にいいので、次作は長編を期待します。

  • 「高瀬庄左衛門御留書」「黛家の兄弟」「霜月記」に続く待望の神山藩シリーズ第4弾。神山藩が舞台の短中編6編構成だが、「江戸紫」と表題作「雫峠」以外はそれほどの出来でもなく、「江戸紫」の素晴らしさで評価4にした感じ。砂原作品はじっくりとした味わい深い長編が持ち味だと思うので、この「江戸紫」のストーリをこのようなかたちで終わらせるのは非常に勿体ない感じがする。長編で読みたかったなあ。

  • 神山藩を舞台にした短編集。
    標題作の「雫峠」などは、もう少し膨らませて長編にした方が良かったのではないか。全体に、あっさりし過ぎの印象。

  • 凛とした品格のある静謐な文章と表現力。
    登場する人物もおなじだ。
    きっと作者、砂原さんも同じ雰囲気を纏った人なんだろうと想像される。

  • 半夏生、江戸紫、華の面、白い檻、柳しぐれ、雫峠の6篇。
    雫峠が良いかな。
    物足らないのがいくつか。
    砂原さんは長編が好きなので、時間かけて書いてほしいな。

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著者プロフィール

1969年生まれ、兵庫県神戸市出身。早稲田大学第一文学部卒業。出版社勤務を経て、フリーのライター・編集・校正者に。2016年「いのちがけ」で第2回「決戦!小説大賞」を受賞。2021年『高瀬庄左衛門御留書』で第34回山本周五郎賞・第165回直木賞候補。また同作にて第9回野村胡堂文学賞・第15回舟橋聖一文学賞・第11回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞、「本の雑誌」2021年上半期ベスト10第1位に選出。他の著書に『いのちがけ 加賀百万石の礎』、共著に『決戦!桶狭間』『決戦!設楽原』『Story for you』(いずれも講談社)、また歴史コラム集『逆転の戦国史』(小学館)がある。

砂原浩太朗の作品

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