- 講談社 (2024年12月13日発売)
本棚登録 : 43人
感想 : 9件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784065378885
作品紹介・あらすじ
月見の日に起きた怪事件。別式女筆頭の巴は前筆頭と二人で、凶刃をふるう浪人者に立ち向かう──早くも話題の人気書下ろし時代小説!
8月15日の月見の宴の日、巴は前任の別式女筆頭・世津のもとを訪れた。品川の海に近い高輪の邸、老舗菓子屋・大和屋の別邸に。世津は2年前にその大和屋の主人に嫁ぎ、後任の筆頭に巴を推挙してくれたのだった。宴の料理を食べたあと二人で邸の外に出ると、強い殺気を帯びた胡乱な男に出くわす。三十歳半ばの浪人者のようだ。元別式女筆頭と現筆頭は、自然と男のあとを尾けることになった……。
みんなの感想まとめ
女性が社会で活躍する姿を描いたこの物語は、剣術を通じて家族や仲間との絆を深める様子が魅力です。主人公の巴は、家計を支えるために剣を振るいながら、周囲の人々との温かい関係を築いていきます。家庭内では、料...
感想・レビュー・書評
-
三國 青葉(みくに あおば)さんの「母上は別式女」の第2弾
[別式女(べっしきめ)=大名家の奥を守る女武芸者]
母・巴(ともえ)は剣術で家計を支え 父・音次郎は賄い方の料理人で とんでもなく食いしん坊
息子・誠之助は素直で父の料理が大好きな食いしん坊
おじじ様・源蔵は いつも入婿の音次郎と皮肉の応酬をしているけれど音次郎の料理が大好き
おじじ様と音次郎さんの皮肉の応酬は笑えます
音次郎さんの料理は おいしそうだし 誠之助くんのキャラがカワイイです
家庭内の お話だけでもホームドラマのようで楽しいのだけど女性が(剣術で)働くということの大変さ「母上は別式女」なので命がけの剣術シーンも あります
三國青葉さんファンとしては「福猫屋」がチラリと出てきて うれしい
「福猫屋」シリーズは今でいう保護猫&猫カフェの お江戸版
こちらは全3巻となっているけれど…ぜひ続きが読みたい作品です詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
202412/1・2巻まとめて。子供と女性陣のキャラ、別式女関連のエピはよかった。同作者の福猫屋シリーズとのリンクも読者には楽しい。子供も実はちゃっかりしてるし根は悪じゃないにしても、やっぱり父親が家にお金いれないとか子供のお金くすねるというのは相当なクズっぷりだと思うので、ちょっとした欠点的コミカル要素みたいな扱いなのが、なんかそういう倫理観とかが自分とはあわなかった。
-
あぁ、働く女性の悩みはいつの世も、、、
でも、巴の周囲には、それを助け合える仲間がいる。
なんて素晴らしいことだろう。
部下の縁談を機に色んなことが起こって、仲間も同じ悩みを抱えることを知ることができて本当によかった。
そして、彼女たちの相手が、また、なんてできぶつなんだろう。この時代で、職業婦人、中でも別式女を好きになるっていうのは、そういうことも受け入れる度量がある、ということかな。たぶん、ものすごく少数派なんだろうな。
由利姫も大好き。わがまま放題でない、ひたむきで健気な姿が素敵。
なのに、あの、数馬ってのは、本当にどうしようもない男だ。もっとひどい目に合えばいいのに、なんて思っちゃったけど、巴って大きな心を持っている。
巴の家族もあいかわらずのお騒がせで楽しかった。
そうそう、別シリーズの方々の話が出たのも嬉しかった。あちらの続編も読めるといいな。欲を言えば、もう1つ、待ってるシリーズがあるのよねー。実現するといいな。 -
藩の奥向きを 守護する 女武芸者。
男性の剣豪に無い 心遣いもあり、そして、現在の女性が、社会で 活躍すべき元に なっているように 思える。
それに、登場人物の キャラクターが、面白い。
料理の出来ないが、外では、バリバリに 仕事をしてしまう妻。
料理の腕は 一流だが、グルメのオタクで、食べる事を 楽しみにしていて、給金も、子供の小遣いも使ってしまうちょっと駄目な夫。
そして、二人の間に 出来た子供は、やはり 父親似の食べる事が大好き、そして、祖父からの小遣いを2つの財布に分散している 母親似の賢さを持つ息子!
何かというと、義理の息子と 言い争うが、孫に優しい父親。
そんな背景が、今の世代にも、ありそうな感じがする。
そして、巴達の別式女が 結婚するに当たって、結婚は 喜ばしい事であるが、仕事を 退職しないと いけないのか?と悩む女性達。
別式女の女性達の 結束と決断が、結婚後も 仕事を 永続出来る可能性へと導いている点は、現在の話に通じる。
仕事をしていると、嫌な人物も登場するが、それを理解してくれる上司もいて、心強い!
緊張感が無く、争い事や危険事が、ふんわりと描写されていて読みやすい。
次の三巻も 読みたいと思う。 -
雨城藩の奥向きを守る女武芸者『別式女』筆頭を務める万理村巴の奮闘とその家族との日々を描くシリーズ2作目。
前の筆頭で今は菓子屋の主人に嫁いだ世津に招待され、月見の宴で菓子屋に出向いた巴。
遅い結婚で周囲から様々な声があった世津と語り合い、自分の愚痴も話して少しスッキリした巴。だがそんな二人の前に不穏な殺気を帯びた浪人が現れ…「月見」
別式女たちとの女子会を万理村家で行うことになった。覗くなといってもあの手この手でやって来る万理村家の男たち。
だが今年は結婚を機に別式女を止める初音の送別会も兼ねていて…「後の雛」
この二話に関しては働く女性の取り巻く環境というのが現代に通じるものとして描かれている。
特にこの時代、また別式女という役目は独身を通して一生をお役目に捧げるか、あるいは結婚を機に辞めるかのどちらかという究極の選択が多い。
そんな中で筆頭を巴に譲って40歳で結婚した世津の半生や、職場に子連れ出勤して誠之助を同僚の別式女たちの手を借りながら育てた巴の経験などが語られる。
巴の後輩たちもこれに続こうとするが、それ以上に障害となるのが男たちや嫁ぎ先の意識改革だった。
万理村家の場合は、夫の音次郎がお役目にかこつけたグルメ三昧のために生活費のやりくりが厳しく、巴の別式女筆頭の給金に頼らざるを得ないという情けない事情があるのだが、一般的には武士は貧しくともまず体裁という意識があるから女性を(内職ならともかく)表立って働かせるなんてという抵抗もあっただろう。
ただこういう小説の中くらい、別式女たちの力業で乗り切ってほしいなと願う。
第三話の「紅葉狩り」では別式女たちの真骨頂、武芸で闘うシーンが描かれる。
それもちょっとした不審人物の乱入ではなく、明らかに命のを狙うプロの集団との闘いだ。
天真爛漫な姫の思い付きが大変な展開になるのだが、由利姫が単なるわがまま姫ではなく、きちんと別式女たちお付きの者たちの命を惜しむ姫で良かった。
彼女の決死の機転も巴を手助けしてくれた。
逆に馬廻役の正木数馬の落ち度が酷い。今回のことで退場となるのかどうか。
今回も巴の父・源蔵と巴の夫・音次郎との皮肉の応酬はあちこちで繰り広げられる。だが結局のところそれだけ二人とも似たり寄ったりの性格だということなのだろう。誠之助が可愛らしくて健気なようで、実は一番ちゃっかりしているというのもご愛敬。
結構ハードな武芸ものの作品のようにレビューを感じたかも知れないが、ゆるい雰囲気なのでのんびり読める。ご安心を。 -
登場人物が皆かなりの駄目っ子。結構イラッとするくらいの駄目っぷりなのでちょっとなと思う。それでも何とかなってしまうくらいのゆるりとした世界なので、力を入れずに読むのに丁度良い。
著者プロフィール
三國青葉の作品
