おみやげと鉄道 「名物」が語る日本近代史 (講談社学術文庫)

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  • 講談社 (2025年2月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784065383230

作品紹介・あらすじ

◇各地に無数に存在する「おみやげ」は、外国にも近代以前にも存在しない、独特の文化だった!◇

日本各地の駅には、饅頭や羊羹などや弁当などの食品が、その土地の名物として売られている。
私たちにとって当たり前のこの光景は、実は他の国ではほとんど見られない(ロンドンのターミナルで「ビッグベン当」などの類は見あたらない)。
この類い稀なる「おみやげ」という存在は、鉄道を筆頭とする「近代の装置」が、日本の歴史、文化と相互作用して生まれたものだった!

「きびだんご」が岡山名物になったのは、日清戦争と鉄道敷設の歴史的事情が背景にあった。
静岡駅の安倍川餅は餅ではなく「求肥」なのも、赤福が伊勢名物として有名になったのも、なぜか北海道にバナナ饅頭があるのも、鉄道という「近代の装置」抜きにしては語れない。
交通網の発展と各地の歴史が結びついて「名物」を生み出してきたさまを、膨大な史料を徹底的に読み込んで、鮮やかに描き出す、唯一無二の研究の集大成!

鉄道を独特の角度から捉えながら日本近代史の探求を続けてきた著者の代表作。

【本書の内容】
序章 おみやげの起源とおみやげ文化
日本の特異なおみやげ文化/日本独特の「名物駅弁」/「おみやげ」と“スーベニア”/「名物」と「みやげ」 など
第1章 鉄道と近代おみやげの登場
清河八郎の「おみやげ配送」/日清戦争と鉄道輸送/五色豆と政岡豆/「異人くさい」鳩サブレーが名物となるまで など
第2章 近代伊勢参宮と赤福
明治天皇に届けられた赤福/赤福を凌駕していた生姜糖/近鉄電車と構内販売 など
第3章 博覧会と名物
博覧会・共進会・商品陳列会/江の島貝細工の盛衰/鉄道院の名物評価/全国菓子大博覧会/大垣の柿羊羹 など
第4章 帝国日本の拡大と名物の展開
「軍都」に生まれる「軍人土産」/創出の物語―もみじ饅頭と伊藤博文伝説/新領土台湾とおみやげ など
第5章 温泉観光とおみやげ
温泉饅頭の誕生/道後煎餅と温泉煎餅/熱海の干物―由緒づけなき名物/有馬温泉から別府への技術移入 など
第6章 現代社会の変容とおみやげ
変化の中で生き残ったおぎのやの釜飯/ひよ子創業伝説/長く不在だった東京みやげの代表 など
終章 近代の国民経験とおみやげ
注 
あとがき
名物索引

*本書の原本は2013年に講談社より刊行されました

みんなの感想まとめ

日本のおみやげ文化を近代化の視点から探求する本書は、鉄道や戦争、博覧会などの「近代の装置」が、どのようにして各地の名物を形成してきたのかを鮮やかに描き出しています。著者は、岡山のきびだんごや厳島のもみ...

感想・レビュー・書評

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  • 日本のおみやげ文化を、近代化の視点から捉えた異色の学術本。地理好きにも、歴史好きにも、旅行好きにも、鉄道ファンにもオススメの1冊である。

    日本のおみやげ文化が近代化の装置(鉄道・戦争・博覧会・皇族・日本軍・モータリゼーション)によって発展した経緯を理解出来た。

    また、諸地域と何かしらの“物語”によって由緒付けられた食品が名物化し、上記の近代化装置を活用して、おみやげとして地位を築くという、共通のパターンがあることを知り、大変興味深かった。

    個人的には、岡山の吉備団子と、厳島のもみじ饅頭、東京の東京ばな奈の話が面白かった。今度旅行した際には、本書を思い出しながら旅を楽しみたいものである。

  • お土産文化についての本
    旅行に行きたくなった

  • 日本の独自のお土産文化が、明治以来の殖産興業に沿って発展していった事、特に軍事と土産の相性の良さは着眼点の面白さがあった。

  • 東2法経図・6F開架:B1/1/2858/K

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著者プロフィール

1972年、和歌山県生まれ。青山学院130年史編纂室員。専攻は日本近代史。著書に『近代日本の大都市形成』(岩田書院)、共著に『「大東京」空間の政治史』『都市と娯楽』(ともに日本経済評論社)など。

「2006年 『「開発」の変容と地域文化』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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