「家族の俳句」歳時記

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  • 主婦の友社
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784072374306

作品紹介・あらすじ

家族は、家庭は、「俳句」でどのように詠まれたのか。なつかしき「母、父、子、兄弟姉妹、夫婦、嫁」がいる。声に出して読みたくなる秀句100。

感想・レビュー・書評

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  • 『初孫はいとしき獣山笑ふ 増田耿子』
    とか
    『入園児父が与へし名を胸に 船津りん一』
    とか
    『熱燗うまい父は学費にこれを削りき 宇都宮和良』
    はた
    『子ら寝しかば妻へのみやげ枇杷を出す 篠原梵』
    とか。
    掲句にいいものがたくさんありますが、観賞に笑ったのが
    『冷奴酒系正しく享け継げり 穴井太』
    です。
    要は酒を飲む理由をさがしあぐねて結局血筋のせいにしたという句です。著者は
    「結局は何だっていいのだ。そんなことは当人も百も承知であるが、一応理屈をつけておかないとはなはだ飲み心地がよろしくない。世間に対して(たいていの場合、世間とは連れ合いのことである)後ろめたい。」
    とおっしゃる。この『飲み心地』を意識するところに、俳句と人生の機微があるわけですね(笑)

  • 980

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著者プロフィール

1954年京都市生まれ。同志社大学文学部哲学及び倫理学科専攻卒業。
卒業後、国内はもとより世界各地を放浪。1980年頃より執筆活動をはじめる。
常に野に在り、市井の人々の暮らし、労働の現場に入って日常をともにすることで得た実体験を頼りに思考し、書き続けている。2000年頃より表現の手法として写真撮影をはじめる。2014年より鹿児島、大阪、京都で写真展を開催する。1997年より鹿児島市在住。

『少年ジェットたちの路地』(1994年、風媒社)、『種子島へ』(2000年、再海社)、『死亡退院』(2004年、南日本新聞社)、『月がとっても青いから』(2012年、中央アート出版)など著書多数。

「2020年 『揺れて歩く ある夫婦の一六六日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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