とび出せ!ドクター (研修医純情物語 (旅立ち篇))

著者 :
  • 主婦の友社
3.19
  • (2)
  • (7)
  • (12)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 46
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784072488300

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大学病院にはびこる旧態依然の”諸悪”に立ち向かう二人の中年医師、佑太と瀬戸。
    不安と挫折の日々に、恋と友情が絡み、やがて新しい出発に
    明るく、楽しく、爽やかに、そしてどこか懐かしい気持ちにさせてくれる。

  • 著者の自伝的小説なのかな?
    社会人経験を経て、30歳をすぎて医大を卒業し医師になった主人公が、研修医として勤務した大学病院の内部のアレコレを描いたお話。
    病院に限らず、どこの組織にも権威にしがみつく人はいるし、陰ではそれに文句を言いながら媚びを売って着いていく人もいる。たまに反発心を剥き出しにして対立する人がいたり、失望して去っていく人もいる。なんとかうまくやっていくために、時には「自分が組織の中でどんな人になっているか?」を客観的に見なければいけないなぁと思った。

  • 草薙剛さん主演でドラマ化された作品…と思っていましたが、これが第一作目じゃない⁉︎と気づきました…

    でもとても面白い作品でした。
    あまり劇的な出来事は起きないものの、患者としっかり向き合いコミュニケーションを行う紺野先生の姿は良かったです。佐伯教授などの教授陣は、よくTVに出てくるような悪役ですね。

    医療の世界に関しては、全くの無知ですが、患者として通院している身としては、紺野先生のような先生が理想ですね。
    昔に比べたら、はるかに医療の世界は発展して、機械で検査しただけで、病気の原因がどこにあるのかわかってしまい、それは早期発見の大切なことだと思いますが、かわりに医師とのコミュニケーションが減ってしまうのが問題の一つだと思います。また、カルテも機械になり、医師とのコミュニケーションが減っていく中で、紺野先生のようにしっかり向き合ってくれる先生は、患者としては、すごくいい先生だなぁと思いました。
    ただ紺野先生が病院を辞めて本を書く段階には少しイライラしてしまいました…。はやく勤務医として働けばいいのに…と思いましたが、それはそれで良かったのかもしれないと、読了してから思いました。
    川渕圭一さんの作品は、他にも沢山あるので、しっかり調べて、順番通りに読んでいきたいと思います。

  • 前作「先生と呼ばないで」の続編のようですが、前作のノンフィクションの体を崩し若干の脚色が入っているようです。

    ドラマ化の際の軸になった悪の権威佐伯教授の登場でお話は面白くなりかけるのですがなりかけただけであんまり面白くは無かったですw
    読めば読むほど、本なんか書くのもう辞めて勤務医になって欲しいなぁ、と何度も思ってしまいます。
    合間に趣味の執筆業をこなせるほど検診医って儲かるのか、とか下衆なことばかり考えてしまいました。

    大学病院の教授が医療ミスを犯しても分院の院長にすらなれるんだ!程度の不正も事実も「そりゃソレくらいしてるでしょ、だから?」としか思えません。
    ドラマの紺野先生のように戦うこともなく、遺族を支えることもなく。
    ただ傍観者としてしか関わっていない。
    唯一佐伯教授が脳梗塞で倒れた、という夢を見たシーンがリアルで面白かったですがほんと見所はそこだけです。
    隅から隅まで残念な感じでした。

  • テレビドラマの原作本とは違ってたように思われた一冊でした。
    途中で、思惑とは別にヤックンとユータンの話に傾いたが、「患者を一人の人間として身体全体を観なければならない。」そんなお二人のお医者様の強い情熱を感じられて素敵なだなーと応援したくなった。

  • 途中少しグダグダになりそうな感じもしたけど、最後の終わり方はとてもよかった。常に変わっていこうとする大切さを感じた。

  • 2人の医師の人生の選択が主になっているためか、前作よりも、細かい臨床のエピソードが少なく、ちょっと残念だった。
    (そして、時間の流れが唐突で、早い!)
    大学病院のシステムのおかしさ・非常識さは、佐伯教授を登場させた事で、明確になり、読者の感情に強く訴えることができたと思われる。

    私は外野の立場ですが、つくづくお医者さんの世界って特殊ですよね……。

  •  大学病院に勤務した著者の自伝的小説、第2弾。病院の裏を
     垣間見る内容。お医者でも上司の人間的資質は大事らしい。

  • 異色の経歴を持つ作者の体験をもとに描かれたと思われる青春小説。登場するのは中年医師二人。でも青春〜
    医療ものはちょっと・・・と身構えてしまう人も、普通に読めると思います。読後感は爽やか。

全9件中 1 - 9件を表示

川渕圭一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×