- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784072631713
作品紹介・あらすじ
「こうでなくちゃああでなくちゃじょうずにできなくちゃ」そんな枷がなくなったら、世界はもっと楽しくなる。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
「っぽい」ってそれだけですごい事だと思うんだよね。
それっぽいなにかが人の心を震わせる。
本物だけじゃない。
そんな事に気付けるような絵本。 -
図画工作や美術でいい点をもらえる「じょうず」な絵は確かに素晴らしい。でも、絵を描く楽しみは、上手でなくても、ラモンの妹マリソルが好きな「きもちが する」「なにかが つたわってくる」絵を思いのままに描きまくることなのですね。「好きこそものの上手なれ」という諺に言う「ものの上手」とは、「世界を丸ごと味わって、いい気持ちで生きられるよ!」ということではないでしょうか。
-
「じょうず」にできるって、そんなに大切?
ちゃんとやる、本物に近づける、上手にやる
全て完璧でなくても大丈夫。心を込めて、それっぽい感じでいい。
ギューッと固まってたものが、ふわっと放たれた感じ。気持ちが楽になる。
おにいちゃんのような、心ないひと言もあれば、マリソルのような、世界がパッと開ける言葉もある。
出来るだけいい気持ちで、世界を味わえたらいいなぁ。 -
『てん』同様、こちらもすごくいい本!
完璧を求める必要はないし、正解なんてない。
絵や文章だけでなく、色んなことに当てはまりそうです。
気持ちが楽になり、発想を豊かにしてくれるピーター・レイノルズの本が大好きです。 -
原題が英語で「ish」だそうですが「っぽい」という日本語の題は素晴らしい。題に納得の内容でした。
-
「こうでなければならない」以外のもの。レイノルズは、そんなことのすばらしさを表したかったんじゃないかな。自分が自分らしく生きるってすばらしい。「っぽい」に込められたなかがわちひろさんの思いも心に響きます。
-
本物とは何だ、と考えさせられる絵本。
子どもに対して無意識に自分の価値観を押し付けてはいないだろうか。
自分のために表現することは、自分の声に耳を傾けることだ。
それが、他者の尺度では価値あるものと評価されなかったとして、それがどうしたというのだ。 -
"ish"
ラモンは絵を描くのが大好きだったのに、
兄にその絵を笑われてから、思うように描けなくなる。
「正しい」とか、「本物」だとか、
1つの指標ではあるけれど、
それが全てではない、ということ。 -
カナダの絵本作家ピーターさんの"ish”という作品の翻訳版です。国が違っても、他人からの評価に価値を置いてしまうものなのですね。私も日常的に苦しくなることがあります。作品の中で、自分が主人公の少年と一緒に、出来事を通じ、悲しいこと・嬉しいことを追体験した気持ちになれました。