薬屋のひとりごと (ヒーロー文庫)

著者 :
  • 主婦の友社
4.12
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  • (4)
本棚登録 : 2043
感想 : 141
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784072981986

感想・レビュー・書評

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  • 二人が魅力的、の一冊。

    東洋の煌びやかな宮廷に下女として下働きをすることになった主人公、猫猫が薬の知識を駆使して、後宮で起こる事件を解決へと導く宮廷ミステリ。

    猫猫の小気味良いキャラが何と言っても魅力的。
    そんな猫猫を取り巻く後宮特有の陰湿な争い、思惑が華やかな描写の影で渦巻くのはありがちながらも面白い。
    そして何と言っても煌めく宦官、壬氏。
    彼の色気に何回やられたことか…。

    猫猫と壬氏、二人のトークが楽しさとほのかなキュンを刺激する、これが妙にハマるし心地良い。

    この二人の魅力がまさに物語の魅力そのもの。

  • 大陸のとある大国が舞台の、中華風ファンタジーというか、後宮ミステリーというか。
    薬師の少女が謎を解決していく、人気のキャラクター小説。

    花街で育ち、育ての父と共に薬師をやっていた猫猫(マオマオ)は、拐かされて後宮に売られてしまう。
    下女となり、年季が明けるまで目立たず大人しく働こうと考えていました。
    口がへの字になりがちなことを除けば、これといって特徴のない顔立ちにそばかすがいっぱい、間違っても皇帝の妃に取り立てられることはないと本人が思う。
    ただ、薬や毒の知識となると、俄然やる気満々になる性格。

    皇帝の妃たちの御子が相次いで病となり、呪いと噂される。
    そんなことがあるはずがないと冷静に考える猫猫は、その理由をそれとなく伝えようとしたところから、目立ってしまい、妃の侍女の一人に取り立てられる。
    毒見役なので、気の毒そうな視線を向けられるが、実は毒に詳しく、自ら実験のため身体を慣らしてきたので、ほぼ危険はないという。

    宦官の壬氏は、後宮の女性たちが皆見惚れ、男性でも落ち着かなくなるほどの超絶美形。
    猫猫に注目して何かと仕事を回してくるが、壬氏の美貌にもいっこうに動じない猫猫といると、天然なところが出たりする。
    少々変わり者のクールな女の子と、超絶美形の宦官の絡みが面白おかしく、楽しい。

    後宮物にしては妃たちの争いは大して出てこず、皇帝もまだ猫猫には遠い存在。
    上級妃は4名までと決まっているという設定で、最年長の淑妃が降格になる成り行きなども出てきます。
    まだ猫猫は知らない壬氏の事情がうっすら出てきたり、猫猫の育ての父がかっては宮廷にいたり、猫猫自身の出生にも謎が…?
    一つ一つの事件とは別に、そういった展開も進んでいきます。
    それがまた、どう絡むのかな…
    日本の大奥や吉原を思わせる要素もあったりして、面白いです。

    小説投稿サイト「小説家になろう」に連載された作品に加筆修正を加えたもの。
    漫画化もされています。

  • 今年の目標の一気読みにようやく手が出せました。

    後宮に来た背景はなかなか壮絶な猫猫でしたが、全く卑屈にならず前向きで、薬や毒についてのみ興味を示し豹変する様子が可愛らしかったです。

    なんだかんだでお人好しな猫猫の人柄に周囲が巻き込まれていく様子はほのぼのしていますし、これからの展開が楽しみです。

  • 漫画の試し読みで続きが気になっていたシリーズ。
    原作で続きを読んでみることにしました。

    主人公は薬師の少女・猫猫(マオマオ)。
    人攫いに売られて後宮の下女となった彼女は、当らず触らずに年季を全うしたいと目立たぬように日々の仕事をこなしています。
    …が、ひょんなことから猫猫は帝の御子たちが短命で亡くなる原因に気付いてしまいます。
    こっそり原因を知らせようと試みた猫猫ですが、それがきっかけで美貌の宦官・壬氏(ジンシ)に目を付けられることに…。

    自分の身体で毒の効果を試してしまうくらいの探究心と知識。
    帝や上級妃など、立場が上の人たちの前でも物怖じしない度胸。
    普段はちょっと冷めた感じなのに、毒や薬となると目の色が変わるところ。
    花街育ちで男女のあれこれにも詳しいくせに、自分の色恋には鈍そうなところ。
    猫猫のキャラクター、とても好きです。

    漫画を読んでいるような感覚で、あっという間に1巻読了。
    シリーズは11巻まで既刊。続きが気になるので、読んでみようと思います。

  • 薬屋のひとりごと

    2014年9月30日 第1刷発行
    2019年6月20日 第18刷発行
    発行所:株式会社 主婦の友インフォス (ヒーロー文庫)

    イラスト:しのとうこ
    著者:日向夏(ひゅうが なつ)
    -------------------------
    目次は31話まであり、最後は終話で32章立て
    目次はメモへ
    -----------------
    読みやすい作品でした。
    中華物の知識がないのですが、それなりに楽しめました。
    (登場人物の名前に馴染みが無いのでメモしながらでしたけどw)
    マンガ版もあるようですが、ストーリーを楽しみたいので、文字で読めて良かったです。(ラノベなので挿画はそれなりですが、気が削がれはしません。)
    続きも読みたいと思いました。
    --------------裏表紙より
    大陸の中央に位置するとある大国。その皇帝のおひざ元にその娘は居た。猫猫(マオマオ)、花街で薬師をやっていたが、現在後宮で下働き中である。決して美人とは言えぬその娘は、分相応に何事もなく年期が開けるのを待っていた。まかり間違っても帝が自分を「お手付き」にしない自信があった。そんな中、帝の御子たちが皆短命であることを知る。存命の2人の御子も重い病と聞いた猫猫は、その原因を調べ始める--。
    大絶賛されたあの痛快ミステリーが待望の文庫化。中世の登用を舞台に「毒見役」の少女が宮中で起こる難事件を次々に解決する。

    -----名探偵登場------
    中世の宮中を舞台に毒見役の少女が難事件の謎を次々に解いていく。
    其の痛快な展開、ツンデレな主人公のキャラクターが好評を博しました。単行本の発売から2年。多くのリクエストの声に押され、ついに文庫化が実現。
    単行本より大幅改稿し、よりワクワク度が増したと思います。
    ライトノベル界に新たな名探偵が誕生したのではないでしょうか。
    主人公、猫猫の推理と啖呵に胸のすく読後感を得られるでしょう。
    -----------------------

  • 花街で薬師をやっていた少女・猫猫(マオマオ)。薬草を探しに森へ入ったところを、人さらいによって後宮へ売り飛ばされてしまう。目立たないように下働きをしていた猫猫だったが、薬と毒について飽くなき探求心を持つ彼女は事件の匂いをかぎつけて──。中世の中華風な世界観を舞台にした後宮ミステリ。

    「薬屋をやってきて思う、女の笑みほど恐ろしい毒はないと。
    それは殿上人の住まう御殿も城下の花街も変わらないことである。」

    後宮という女の園で繰り広げられる日々の事件や争いを、薬師の好奇心から解毒していく。中華風ファンタジーは漢字の名前や世界観が難しいという先入観があったけど、粥を食むかのようにするすると読めて驚いた。章が短く区切られ、テンポよく進む物語。キャラも個性的で自然と覚えられるし、かけ合いも面白い。いつの間にか愛着を抱いてしまう。大ヒット作なだけあると感じた。

    猫猫を気にかけ、事件に巻き込む美しき宦官・壬氏。周りの女性を骨抜きにする美貌も通用せず、権力にも媚びない猫猫を気にかけていく壬氏の葛藤が好き。あくまで薬と毒!あとはドライ!って感じの猫猫もいい。事の重大さに気づかない侍女に怒りをぶつけるさまは痛快でスッキリ。権力に近づきたくない猫猫が自然と気に入られていくのも楽しい。

    大きな事件はいくつかあるものの、どっぷりミステリというわけではなくサクッと読める粒ぞろいな事件簿という印象。キャラ重視で世界観を愉しみつつ、謎解きもついてくるエンタメ作品。毒など入っていませんので、興味があれば気軽にどうぞと薦められる一冊。

    最後に好きな文章を引用して終わります。

    p.102
    「勝てる勝てないの問題ではないと思います。それに、間違いは学習すればいいのです」
    猫猫は壁に飾られた一輪挿しを取る。星形の花を咲かせた桔梗が飾ってあった。
    「世には百、千の花がありますが、牡丹と菖蒲のどちらが美しいかは、決めつけるものではないと思います」

    p.281
    仕方ないという言葉で、医療は片付けるものではない。おやじの言葉だ。

  • 2021.10.10読了

    常に冷静沈着な薬師の猫猫。
    毒が大好きという性癖はあるが、なかなかにカッコいい。
    彼女の生まれ育ちや養父にもまだまだ秘密がありそう。

  • ネットから、コミカライズを経て、
    やっぱりじっくり読みたいので紙媒体を購入しました。
    中華ファンタジー。そして後宮ミステリー。


    花街で薬屋として暮らしていた猫猫(マオマオ)が人さらいに遭い、後宮へ売り飛ばされて3ヶ月経ったところから物語は始まります。
    年齢の割に達観しているのは、やはり、花街育ちということも大きいだろうし、育ての親であるおやじどのの影響もかなりある模様。おやじどのの口グセ「憶測で物を言ってはいけないよ」は、わたしも見習うべきだろうな。
    目立たず年季をやり過ごそうとする猫猫は、国の行く末を担う帝の御子たちの連続不審死が呪いだとまことしやかに流れる噂に「そんなものないだろう」と超現実主義者らしく異を唱えます、脳内で。
    できるだけ目立たず年季をやり過ごそうとする部分と、理系女子ならではのロジカルシンキング&正義感とがせめぎあい、バレないように呪いのからくりを解き明かします。
    なのに、天女の笑みをみせる傾国の美人(宦官)にそのことがバレちゃったことから、目立たず静かに後宮の年季を勤めあげる夢はあっさりと潰えるのでした。
    美人だからって、頬を染めるどころか死んだ魚のような目で壬氏を見る猫猫に好感を持ちました。
    ラブに発展しそうもないところが安っぽくなくていいです。

    ネットと紙では、わたしは紙のほうが断然頭に入ります。読み慣れた縦書きという部分も大きいかも。
    続きも読みますよ〜

  • 2021/9/24
    マンガだと進みが遅いのでもう小説読んでやろうと。
    これまたなろうなんだけどこのコミカライズがおもしろかったからなろう見てみたんだよね、私。
    これが私にとっての元祖。新しい気軽な娯楽を教えてくれてありがとう。
    壬氏がかわいらしい。
    猫猫もかわいいけど、名前が最高にかわいいよな。
    続きが楽しみ。マンガも楽しみ。

  • 中国の王宮が舞台。
    占い、気と言ったもので物事が成り立っている世界でカガクを基に謎解きをしていく主人公が際立った作品。
    それぞれの登場人物のキャラ設定がしっかりしてるから脇役、ちょい役でも覚えられるのも良いところ。

    とにかく次作が楽しみです!

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著者プロフィール

小説家。福岡県生まれ。2012年に「小説家になろう」で投稿していた『薬屋のひとりごと』が書籍化されデビュー。ヒーロー文庫から同シリーズが刊行されているほか、著作に『なぞとき遺跡発掘部』(小学館文庫)、『神さま学校の落ちこぼれ』(星海社FICTIONS)など。

「2022年 『円居挽のミステリ塾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

日向夏の作品

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