薬屋のひとりごと 2 (ヒーロー文庫)

著者 :
  • 主婦の友社
4.21
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本棚登録 : 2444
感想 : 132
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784074108213

作品紹介・あらすじ

後宮女官を解雇させられた猫猫(マオマオ)は、花街に戻ってきた。しかし、戻るや否や、今度は超美形の宦官壬氏(ジンシ)のお付として、外廷に出仕することになる。壬氏への嫉妬から他の官女たちにからまれ、倉庫の小火、官僚の食中毒、腕利き職人が残した不変な遺言の調査など奇妙な事故や事件が多発する。いろいろな事件が重なりあう中、それらはある一つのことに収束することを猫猫は知る。そこにはある人物の思惑があった。そしてそんな中、壬氏に付きまとう武官羅漢(ラカン)が現れる。変人として有名なこの男は、何かにつけて壬氏に問題を持ってくるようになる。それは、羅漢が古い緑青館の馴染みで猫猫をよく知っていたためであった。猫猫に対してただならぬ執着を持つ羅漢に対して、猫猫の態度は普段と少し違っていた。いつもの飄々とした雰囲気と違う猫猫を気づかい、羅漢から守ろうとする壬氏であるが――。羅漢の本当の狙いとは一体?型破りな薬屋の娘と超美形だがどこか残念な宦官、それに巻き込まれる人々。薬と毒、宮廷と花街、官と妓女、そして過去と現在が交わる中で、物語は紡がれていく。

感想・レビュー・書評

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  • ひとつひとつの話が完結したようで完結していなく絡んでいく。伏線回収の後半は怒涛の勢いだった。
    祭事の柱落下事件から父・羅漢の恋路の結末まで、一気読みで読了。猫猫の個性がいやに可愛く見えてくる。
    まだまだ期待できるシリーズだ。

  • シリーズ第2弾。
    今回の猫猫の職場は後宮から外廷へ移ることに。しかも壬氏のお付きに。猫猫と壬氏の仲も近くなるし周りで起こる事件の幅も広がるし、でますます目が話せなくなる。
    あと、第1弾は人さらいにいきなり連れてこられた形での勤務だったけれど、今回からはきちんと契約を交わしての勤務なので、これ以後、猫猫の仕事の内容も専門的になりそうで楽しみになってきた。

    今回はなんと言っても、猫猫の出生の秘密、父と母との長年に渡るすれ違いなどが早くも分かって濃い内容の一冊になった。猫猫の出自についてはもう少し焦らされると思っていたので、こんなに早く種明かしされてちょっと驚いたけれど。

    「世の中、知らないだけで、不思議なことはほとんどない。不思議と言うなら、それは自分の知識がまだ足りないだけ」
    またもや猫猫から一撃受けた。私の知識もまだまだ足りないと反省させられる。

    丁度アニメと同じ内容のパートなので、これからアニメがこのパートをどんな風に表現していくのか、ラストの猫猫の舞う姿や、猫猫が欲しがっている"牛黄"がどんなものなのか、とても楽しみだ。

  • 後宮を解雇させられた猫猫が、壬氏のお付きとして外廷に出仕するところから話が始まります。

    一気に縮まる2人の関係が遠慮ない感じで楽しいです。そして、壬氏が思いの外可愛らしいです。

    猫猫出生の秘密だったり、壬氏と高順が何か隠してそうだったり色々と人間関係が見え隠れします。

    謎解きは多いですが、毒や薬を使っている場面は少ない感じでした。
    小さな出来事が最後に繋がっていく様子はとてもよかったです。
    今回起きた事件はまだ謎が持ち越されている部分もあるので次作も楽しみです。

  • シリーズ2作目。
    かなり昔の中国を思わせる、架空の国の宮殿が舞台。

    花街で育った少女・猫猫(マオマオ)は、痩せこけて目立たない外見だが、実は薬師として優秀。
    1巻の終わりに、後宮から解雇されたが、猫猫の本意ではなかったと知った宦官の壬氏が、自分の部屋付きの宮女に雇ったのだ。
    壬氏は後宮の仕事をしているだけではなく、外廷に仕事場を持っていた。
    そこで働くのは、壬氏の超絶美貌と無駄なほどの色香に動じない人間のみ(笑)

    壬氏の執務室へは羅漢という中年の武官が時折訪れていた。片眼鏡をした変わり者で、名門の出、軍師という役職にあるが実は今のところ暇にしている。
    いくつかの事件を追うごとに、この人物との因縁が次第に明らかになっていきます。
    壬氏の存在も次第に大きくなっていきますが。
    猫猫の壮絶な生い立ちが切ない…

    花街の妓女たちを姉とも母とも思って育った猫猫は、本人に色気が全くない割には耳年増で、妙に色ごとの知識だけはあったりする。
    後宮のお妃にその知識を授けたり?ユーモラスに色っぽいほのめかしを混ぜたりもしつつ。

    中国の歴史劇ドラマにはまっているのと、日本の江戸時代の医療なども小説を読んでの知識はあるので、要素には馴染があります。
    妓女には妓女それぞれの誇りも好みも意気地もあったり、高官にも思わぬ苦しみがあったり、またそれぞれの理解者も。
    花街から身請けされて嫁いでいったのは誰なのか…
    見送る行列の踊りを一人、後宮の塔で舞う猫猫。
    変わっていないようだけど、少しは娘らしく成長していくのかしら…いや、まだしない?(笑)

  • 面白かった。
    猫猫は前巻で後宮解雇→花街→すぐに宦官壬氏にヘッドハンティングされて、お付として外廷に出仕。
    事件を解決していく。多くの事件が絡まり合って、収束するのは気持ち良い。
    倉庫の粉塵火災、グルメ官僚の海藻中毒事件、彫金細工職人の3人の息子への謎の遺言、
    それで祭礼で起こることを予測した猫猫が大活躍。
    蘇りの薬と謎な女官翠苓がどうなってるのかも気になって仕方がない。多分またええところででてくるんではと思ったりする。
    猫猫のDNA父羅漢とDNA母の話、育ての薬師父羅門のシリアスなストーリーも読み応えあり。
    濃くて楽しい読了感。

  • 読了。漫画は原作を忠実に描かれてるなぁと、内容知っているのでサクサク読んでました。猫猫と壬氏の関係が、そこから進展しないのかとドキドキしちゃいます。

  • 978-4-07-410821-3
    C0193¥600(0)

    薬屋のひとりごと 2

    平成27年2月28日 第1刷発行 (2015年)
    平成30年9月10日 第11刷発行 (2018年)

    同じヒーロー文庫で1巻は西暦表示なのに、どうしたことでしょう?

    著者:日向夏(ひゅうが なつ)
    イラスト:しのとうこ(しの とうこ)
    発行所:株式会社 主婦の友社 (ヒーロー文庫)
    --------------
    現行11巻まで発売中 22年夏に12巻が出るかも?
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    目次はメモへ
    裏表紙より---
    後宮女官を解雇された猫猫は花街に戻ってきた。しかし、すぐに超美形の宦官・壬氏のお付きとして、外廷に出仕することになる。壬氏への嫉妬から他の官女立ちに絡まれ、倉庫の小火、官僚の食中毒、腕利き職人が残した不思議な遺言の調査など奇妙な事故や事件が多発する。いろいろな事件が重なり合う中、それらはある一つのことに収束することを猫猫は知る。そこにはある人物の思惑があった。そしてそんな中壬氏に付きまとう武官羅漢が現れる。変人として有名なこの男は、何かにつけて壬氏に問題を持ってくるようになる。羅漢の本当の狙いとはいったい?------------

    扉より
    名探偵誕生
    中世の宮中の下女が難事件を解決していく「薬屋のひとりごと」大好評につき、早くも第二弾のリリースです。
    前作で後宮を解雇されたこの物語の主人公・猫猫ですが、今作では新たな居場所を得て、再び難事件に挑みます。
    痛快さ、キャラクターのツンデレ度は300%にkパワーアップ‼
    美形の宦官・壬氏との何とも言えない関係も気になって更にページをめくる手が早まるの画は無いでしょうか。待望の第二弾の幕開けです‼

    猫猫の両親が明かされる。
    事件も散発しそれがつながり、謎は残るも、ダメージは抑えられた。
    あれこれ布石をまき散らしながら、展開して楽しめた。残念だったのは一番最後の画。無い方が余韻が楽しめただろうに。

  • 読んだのが2回目だからか1回目ほどの面白みが無かった。
    猫猫の出生について掘り下げがあり面白くなってきたなーと感じた。

  • 後宮の解雇?と思いきや壬氏の下に猫猫が戻ります。
    というか、戻された(笑)
    でも、猫猫が戻るのを本当に喜んだのは、玉葉と梨花なのかも(笑)

    倉庫の火事から始まる第2巻♪一見、無関係に見える数々の事件が一点に修練する。
    猫猫の犯人を見つけることよりも、事実と真実を知りたいという旺盛なる知識欲と探求心が真実を解き解してゆく。ある意味オタク、マニアともいうか(笑)

    ストーリーには、猫猫の出自に関わる話も、あれはちょっと切ないかな。
    いわゆる女子会♪後宮教室は笑った(笑)約二名張り切ってるようで(笑)
    壬氏の頭突きには♪まー関係が近くなった証拠かな?
    レビューにしたいストーリーばかりで困る!
    あ、牛黄は頂けたのでしょうか?(笑)
    さて、コミカライズに行くぞ❗

    #薬屋のひとりごと
    #薬屋のひとりごと2
    #ラノベの杜
    #小説
    #小説好きな人と繋がりたい
    #ラノベ
    #ラノベ好きな人と繋がりたい

  • 一度は花街に戻るも、美貌の宦官・壬氏直属の下女として、再び出仕することになった猫猫。
    下女の身分ではあるけれど、毒や薬に関する知識、そして観察力や推理力に一目置かれている猫猫は、今作でも外廷や後宮で起こる事件や騒動を解決していきます。
    壬氏をたじたじにさせる、なんだか癖の強いおじさまも登場しますが、どうやら猫猫と縁のある人物らしく、一体どうなることやら…。

    小さな事件が次々に起こるのでテンポよく読んでいたのですが、関連性のなさそうなこれらの出来事が、実は大事件のために仕掛けられていたことが明らかになってくるあたりで目が離せなくなっていました。

    天才同士の恋は、狂気を伴うなぁ。
    想いが純粋であるがゆえ、より一層凄まじさがあり、そしてドラマティックでもあるのですね。

    そして、壬氏様の恋路もなかなか険しそうよのう…とにやにやしながら読了。
    この先の展開が気になるので、続けて3巻へ。

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著者プロフィール

福岡県出身。小説家、ライトノベル作家。2012年に「小説家になろう」に投稿していた『薬屋のひとりごと』が書籍化され、デビュー。同作は2種類のコミカライズされ、ねこクラゲ作画の作品は「次にくるマンガ大賞2019」でコミックス部門の1位、倉田三ノ路作画の作品は「Google Play Best of 2019」のユーザー投票部門にノミネート。23年にアニメ化された。

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