- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784074108213
作品紹介・あらすじ
後宮女官を解雇させられた猫猫(マオマオ)は、花街に戻ってきた。しかし、戻るや否や、今度は超美形の宦官壬氏(ジンシ)のお付として、外廷に出仕することになる。壬氏への嫉妬から他の官女たちにからまれ、倉庫の小火、官僚の食中毒、腕利き職人が残した不変な遺言の調査など奇妙な事故や事件が多発する。いろいろな事件が重なりあう中、それらはある一つのことに収束することを猫猫は知る。そこにはある人物の思惑があった。そしてそんな中、壬氏に付きまとう武官羅漢(ラカン)が現れる。変人として有名なこの男は、何かにつけて壬氏に問題を持ってくるようになる。それは、羅漢が古い緑青館の馴染みで猫猫をよく知っていたためであった。猫猫に対してただならぬ執着を持つ羅漢に対して、猫猫の態度は普段と少し違っていた。いつもの飄々とした雰囲気と違う猫猫を気づかい、羅漢から守ろうとする壬氏であるが――。羅漢の本当の狙いとは一体?型破りな薬屋の娘と超美形だがどこか残念な宦官、それに巻き込まれる人々。薬と毒、宮廷と花街、官と妓女、そして過去と現在が交わる中で、物語は紡がれていく。
感想・レビュー・書評
-
ひとつひとつの話が完結したようで完結していなく絡んでいく。伏線回収の後半は怒涛の勢いだった。
祭事の柱落下事件から父・羅漢の恋路の結末まで、一気読みで読了。猫猫の個性がいやに可愛く見えてくる。
まだまだ期待できるシリーズだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
後宮を解雇させられた猫猫が、壬氏のお付きとして外廷に出仕するところから話が始まります。
一気に縮まる2人の関係が遠慮ない感じで楽しいです。そして、壬氏が思いの外可愛らしいです。
猫猫出生の秘密だったり、壬氏と高順が何か隠してそうだったり色々と人間関係が見え隠れします。
謎解きは多いですが、毒や薬を使っている場面は少ない感じでした。
小さな出来事が最後に繋がっていく様子はとてもよかったです。
今回起きた事件はまだ謎が持ち越されている部分もあるので次作も楽しみです。 -
シリーズ2作目。
かなり昔の中国を思わせる、架空の国の宮殿が舞台。
花街で育った少女・猫猫(マオマオ)は、痩せこけて目立たない外見だが、実は薬師として優秀。
1巻の終わりに、後宮から解雇されたが、猫猫の本意ではなかったと知った宦官の壬氏が、自分の部屋付きの宮女に雇ったのだ。
壬氏は後宮の仕事をしているだけではなく、外廷に仕事場を持っていた。
そこで働くのは、壬氏の超絶美貌と無駄なほどの色香に動じない人間のみ(笑)
壬氏の執務室へは羅漢という中年の武官が時折訪れていた。片眼鏡をした変わり者で、名門の出、軍師という役職にあるが実は今のところ暇にしている。
いくつかの事件を追うごとに、この人物との因縁が次第に明らかになっていきます。
壬氏の存在も次第に大きくなっていきますが。
猫猫の壮絶な生い立ちが切ない…
花街の妓女たちを姉とも母とも思って育った猫猫は、本人に色気が全くない割には耳年増で、妙に色ごとの知識だけはあったりする。
後宮のお妃にその知識を授けたり?ユーモラスに色っぽいほのめかしを混ぜたりもしつつ。
中国の歴史劇ドラマにはまっているのと、日本の江戸時代の医療なども小説を読んでの知識はあるので、要素には馴染があります。
妓女には妓女それぞれの誇りも好みも意気地もあったり、高官にも思わぬ苦しみがあったり、またそれぞれの理解者も。
花街から身請けされて嫁いでいったのは誰なのか…
見送る行列の踊りを一人、後宮の塔で舞う猫猫。
変わっていないようだけど、少しは娘らしく成長していくのかしら…いや、まだしない?(笑) -
面白かった。
猫猫は前巻で後宮解雇→花街→すぐに宦官壬氏にヘッドハンティングされて、お付として外廷に出仕。
事件を解決していく。多くの事件が絡まり合って、収束するのは気持ち良い。
倉庫の粉塵火災、グルメ官僚の海藻中毒事件、彫金細工職人の3人の息子への謎の遺言、
それで祭礼で起こることを予測した猫猫が大活躍。
蘇りの薬と謎な女官翠苓がどうなってるのかも気になって仕方がない。多分またええところででてくるんではと思ったりする。
猫猫のDNA父羅漢とDNA母の話、育ての薬師父羅門のシリアスなストーリーも読み応えあり。
濃くて楽しい読了感。 -
読了。漫画は原作を忠実に描かれてるなぁと、内容知っているのでサクサク読んでました。猫猫と壬氏の関係が、そこから進展しないのかとドキドキしちゃいます。
-
#読書記録
#薬屋のひとりごと #2
#日向夏
羅漢編が終了。すごく綺麗にオチがついたね。
人気シリーズになることを決定づけた第2巻だった
アニメやコミックでは見逃してて(多分)原作を読んで気づいたこともあったりして、違った感慨深さがあるよ。
#読書好きな人と繋がりたい
#読了
-
再読。
クール、流されない、情はある。
そんな猫猫は魅力的。
取り巻く世界との関わり方、距離の取り方が本当にいいなと思えるヒロイン。
こういった小説にありがちな全て書いて説明してしまうところなく、読み手に少し考えたり立ち止まったりさせるところが良い。 -
読んだのが2回目だからか1回目ほどの面白みが無かった。
猫猫の出生について掘り下げがあり面白くなってきたなーと感じた。