薬屋のひとりごと 5 (ヒーロー文庫)

著者 :
  • 主婦の友社
4.18
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本棚登録 : 2032
感想 : 113
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784074169474

作品紹介・あらすじ

子の一族の反乱がおさまり、宮廷では皇子が生まれたことで玉葉妃が正室になった。壬氏もまた、宦官ではなく皇弟として政を行うこととなる。一見、何事もなく平和におさまったかに見えたが、都にはすでに不穏な空気が漂っていた。猫猫はといえば、謎の毒菓子事件、蝗害への不安、紙の村の所有権問題……いつものごとく巻き込まれ、首を突っ込むことになる。また、壬氏からの命令で、玉葉后の故郷、西都へと向かうことになった。色とりどりの花たちが咲く舞踏会で何者かの陰謀が渦巻いていく。猫猫はその思惑を暴くことができるだろうか!?

感想・レビュー・書評

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  • 今巻から人物紹介が追記された。
    猫猫は羅門と入れ替わるように実家の薬屋に舞い戻る。
    西へと旅が始まり、壬氏、阿多、里樹たちとの関係に変化が。なかなか面白いシリーズだが、歯の数のくだりはいささか強引だったが…

  • シリーズ第五弾。
    壬氏が皇弟として政を行うことに。どんなに忙しくても暇を見つけては猫猫のいる花街に立ち寄ることは忘れない。
    壬氏の猫猫に対する行動や想いが前よりストレートになってきた。なんと言うか、これは愛情というより執着?
    ラストの壬氏は怖かった。まぁ猫猫も負けてないけど。

    白鈴の「そろそろ観念したらどーなの?」と猫猫を煽るセリフよりも、女華の「男なんてもの、いつ気が変わるかわかりゃしない。それが力も持つ男ならなおさらだ」の方に共感。
    仮に壬氏と結ばれて妻をとして後宮に入ったとして、いつか壬氏の心が猫猫から離れてしまっても猫猫は後宮から出ることは出来ないし、前のように薬師として働くことは出来ない。そう思うと猫猫も二の足を踏むよね。ズルいようだけどこのままのハッキリしない関係がいいような気がする。

    蝗害については上橋菜穂子さんの『香君』で読んだのでその怖さは知っている。呑気に構えないで早く手を打たないと大変なことになるよ、と猫猫たちに伝えたい。

    猫猫の従兄弟・羅半。クセがあって面白い。さすが猫猫の血筋。

    そして阿多の秘密。これは墓場まで持っていってほしい。阿多の性格なら大丈夫だとは思うけれど。

  • 面白かった。なんや、子の一族(楼蘭妃のところ)のゴタゴタの間に、さくっと皇子が生まれていて、玉葉妃が正室におさまっていた。しかも、そのゴタゴタで壬氏も皇弟で全面的に政治に参加していくことに。しかも、かなり猫猫に執着(どうも恋愛というよりも執着)している。ラストで微妙に色っぽいとも言えないようなシチュエーションになるが、結局なんもなし。猫猫wayに大変リスペクトできる。
    子の反乱砦の残党を2人猫猫のところで厄介になる。貧民街の毒菓子の話、アルビノの手品師、蝗害対策、やぶの実家の問題などをこなして、つぎ、壬氏のお供で西方への旅、阿多と里樹妃も参加。なんか、まだよくわからんことが多いので、ちょいモヤるが、馬閃も壬氏もおもしろい。
    あと、羅半もおもしろい。いったいどういうふうに収束するのか楽しみである。

  • 人気の「薬屋のひとりごと」シリーズ5作目。
    中華風ファンタジーです。

    もともと花街で養父・羅門に育てられた薬師だった猫猫(マオマオ)。
    後宮の壬氏のもとで薬師をしていたが、いったん花街に戻る。
    壬氏が宦官という仮の姿を捨て、皇弟の身分で動くことになったためだった。

    宮廷では、玉葉妃が皇子を生んで正室となった。
    猫猫は、玉葉后の故郷である西都へ、壬氏の率いる一行についていくこととなります。
    猫猫の実父・羅漢は身分ある将軍で才能はあるのだが、すごい変人。ずっと離れたままで猫猫の方は拒否しているが、じつは娘を盲愛し、それが裏目に出ている(笑)
    壬氏は皇弟という貴い身分なので、自分は薬師として学び生活するまでと考えたい若い猫猫だが、色々な意味で~そうは問屋が卸さない?

    子一族の謀反の余波、蝗害の心配、身近なもめ事など、次々に巻き込まれながら、西都では慣れない土地での不穏な事件に巻き込まれ、解決に一役買うことに。
    スケール感のある事件の動きは、この巻だけでは全貌が見えませんが‥
    先も楽しく読めます☆

  • 猫猫は花町に戻り、壬氏は宦官をやめて王弟としての執務へと移った後の物語。
    今までの関係性がガラッと変わり、新しい章が始まったかのよう。
    …というか猫猫は後宮を出て花町に戻っても政治的なあれこれに付き合わされるものなのですね笑
    新しい出来事が始まったばかりの種蒔きということもあり、可でもなく不可でもない感じだったのでひとまずこんな評価で。

  • 壬氏様には毎度同情を覚える(苦笑

    不穏で企み事を目論むやつがとにかくたくさん出てきます。多分複数名はこれから先に繋がって伏線回収になるんでしょうね。

    阿多姫(元)が一番業も企み事の深さもありそうなので味方でよかったよ

    2024.3.2
    36

  • 無事に皇子を出産し、正室となった玉葉后。
    本来の皇弟としての姿で公の場に出るようになった壬氏。
    そして花街の薬屋に戻った猫猫。
    前作から登場人物たちの立場はさまざまに変わりましたが、猫猫はあいかわらず、各方面から頼りにされています。

    大規模な蝗害の予兆。
    巷を騒がす、真っ白い髪に赤い目をした仙女。
    お忍びの壬氏を連れた紙の村への視察。
    そして、何か裏がありそうな西都への旅。
    猫猫が解決したいくつかの小さな事件の後ろで、大きな何かが進行している気配…続きが気になってしまいます。

    のらりくらりとはぐらかしてきた猫猫ですが、ついに壬氏さまが一歩踏み込んできました。
    2人の関係がどうなるのか、こちらも目が離せません。

  • 蝗害、阿片、毒菓子、謎の白娘々とフラグ満載♪濃い中身で読了まで時間かかったわあ!

    猫猫、壬氏と西都に旅にでる!(笑)
    初めは、やぶの実家で土地の利権をかけたコンゲーム(ここで猫猫の聡明さが際立ちます)そして、旅は、やんごとなき方の嫁選び旅に?と変化(笑)

    猫猫の「羅」の銘は、本人の意思とは関係なく物事を進める。が、猫猫は「私は花街の生まれの卑しい身分です」と言いますが?

    宴席で、虎に襲われる里樹妃!何やら殺伐とした家族の思惑と陰謀の匂い。
    恋を知らぬまま母となった阿多の追想が切ない。

    そして、壬氏が猫猫に行動を起こしますが?そこは花街の娘です、壬氏は手痛い?反撃を?(笑)

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    #読書好きな人と繋がりたい
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    #読書倶楽部

  • アニメを何気なく見て続きが無性に気になり文庫版が結構内容進んでいるようなので読んでみると
    猫猫と壬氏の関係も少しずつ変化するのもとても読んでて気になるし、それだけでなく後宮の内外で起きる出来事や事件を猫猫の薬等の知識などで解決していくのもとても読んでて面白いし薬は良薬にもなるが毒にもなることをよく知れる作品。
    とにかく続きが気になって夜更かししてでも、読みたくなる作品。(目の疲れが最近そのせいでひどい)

  • 花街に戻った猫猫。普段の生活が最初に見られてなんか嬉しい。しかし蝗害の兆しとか謎のアルビノな術師の噂とか新たな煙が立つ中今回は壬氏に同行して玉葉妃の故郷西都までの旅へ。途中での所有権問題を酒での解決が痛快。西都に着いてからも花嫁自殺失踪事件とか相変わらず冷静に解き明かしているけど実は壬氏のお妃候補、筆頭は今回色々背景が判って不憫な里樹妃だけど自分もその一人だという事を自覚してからはちょっと心に動きが見える?ある意味ではタイミング良く壬氏攻めていったというのに…まだまだ猫猫上手でかわいそ過ぎる。頑張れ。危機を救ってくれた馬閃に一目惚れした里樹妃も頑張れ。

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著者プロフィール

福岡県出身。小説家、ライトノベル作家。2012年に「小説家になろう」に投稿していた『薬屋のひとりごと』が書籍化され、デビュー。同作は2種類のコミカライズされ、ねこクラゲ作画の作品は「次にくるマンガ大賞2019」でコミックス部門の1位、倉田三ノ路作画の作品は「Google Play Best of 2019」のユーザー投票部門にノミネート。23年にアニメ化された。

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