集英社ギャラリー 世界の文学 (12) ドイツ3 中欧・東欧・イタリア 変身/流刑地にて/田舎医者/断食芸人/巣穴/判決/三人の女/フェルディドゥルケ/肉桂色の店/存在の耐えられない軽さ/侮蔑/流刑地・ほか
- 集英社 (1989年12月15日発売)
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感想 : 2件
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- Amazon.co.jp ・本 (1212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784081290123
作品紹介・あらすじ
異形の風景ひろがる豊潤なヨーロッパの小説世界。
感想・レビュー・書評
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近所の図書館は比較的小さいので、予約本の受け取りに行くことがほとんどですが、古典的名作を読みたいと思ったときは、全集本の1冊を借りることがときどきあります。全集本て、たいていの場合は書架にあるので、なかなか便利です。重いのが難ですが。本書は、『海辺のカフカ』つながりで、カフカの『流刑地にて』が読みたくて借りました。その1編しか読んでいないため、ちょっと評価は無理ということで未評価です。図書館本なので、カバー(ケース?)がなく、表紙絵はたなぞうの書影で初めて見ました。ほうほう。こんな外見だったのですか。天の部分にも(多分)山本容子さんの絵が入って、なかなかきれいな本です。カフカの他、ムージル、ゴンブローヴィッチ、シュルツ、クンデラ、モラヴィア、パヴェーゼの作品が収められています(メモとして残しておきます)。『流刑地にて』に関して言えば、久しぶりにカフカを読みましたが、いや、すごい。すごい作家だなぁ、カフカ。決してカフカになりたいとは思わないけれど。あまりの見事さに『変身』も読み返そうかと思ったけれど、ちょっと今疲れ気味なのでよしておきました(^^;)。流刑地にある特殊な処刑装置とそれを守る将校の物語。折に触れて思い出すことになりそう。将校も、旅行者も、囚人も、兵士も、実は、誰一人として、この不条理の世界から抜け出せなかったのではないかな。そして一読者たる自分自身も。
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