- Amazon.co.jp ・本 (728ページ)
- / ISBN・EAN: 9784081570201
感想・レビュー・書評
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戦争文学をテーマごとに集めた叢書。まずはオキナワ。
読むほどに痛々しい。薩摩藩による琉球侵略からこっち、大日本帝国、アメリカ、そして日本政府の尻に敷かれるように存在し続けるオキナワの辛苦をこれでもかとつきつけられました。今も苦しむオキナワとそれを他人事で薄ら笑いを浮かべながら横目で見続ける日本、まさに終わらぬ戦争。いつか同じ目線で話し合える日は来るのかな。
THE BOOMの島唄といっしょにどうぞ。あの歌が沖縄戦の歌だって最近まで知らなかった。能天気にカラオケで歌ってる人はよく歌詞を聞いてみよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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吉田スエ子の「嘉間良心中」を読みたくて手に取った。どの作品も秀逸だが、一つだけ共通して言えることは、沖縄の人にとっていまだ戦後は終わっていないということ。基地問題等普段から「終わらぬ戦争」の縮図を我々は目撃しているが、当地の人たちにしてみれば、我々が思っている以上に戦争の遺恨は大きい。そんなことを感じ取れる作品。
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この書籍のタイトルどおり沖縄では未だに戦争は終わっていないのです。中国の軍事大国化を懸念して日米防衛はこれまで以上に強化されるのでしょうか。そのとき大きな物理的・精神的苦痛を強いられるのは、またもや沖縄であるのです。 すべての日本人はもっと沖縄の歴史を知り、行動しましょう。それは沖縄に対する同情からではなく、同じ日本に暮らす人としての務めであるでしょう。否、と言える勇気。 大城立裕著『カクテル・パーティ』、又吉栄喜著『ギンネム屋敷』、目取真俊著『平和通りと名付けられた街を歩いて』が出色。