冒険の森へ 傑作小説大全 12 法の代行者 (冒険の森へ 傑作小説大全12)
- 集英社 (2015年11月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (664ページ)
- / ISBN・EAN: 9784081570423
作品紹介・あらすじ
ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。第6回配本、第12巻『法の代行者』は、人気作家、逢坂剛・大沢在昌の代表作2長編を中心とした、警察小説の傑作、全9編を収録!
●編集委員/逢坂剛 大沢在昌 北方謙三 船戸与一 夢枕獏
[編集室から]
この巻は警察小説が中心である。とはいえ、なにも法律を代行するのが警察官だけでいいはずもない。
裁判官、検事、岡っ引き、弁護士、死刑執行人、といろいろな職種の主人公を並べるつもりであったが、力およばず、やはり警察官が多くなってしまった。
警官ものに傑作が多いのだから、これは仕方がないのである。
21世紀の作家だと思っていた横山作品に20世紀のものがあったのは、僥倖というしかない。
【長編】
逢坂剛「百舌の叫ぶ夜」
大沢在昌「毒猿 新宿鮫II」
【短編】
宮部みゆき「八月の雪」
横山秀夫「黒い線」
【掌編】
谷川俊太郎「探偵電子計算機」
結城昌治「おまわりなんか知るもんかい」
阿刀田高「時間外労働」
景山民夫「ご町内諜報戦」
嵐山光三郎「上様」
感想・レビュー・書評
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読みたかったのは、宮部さんと横山さんと阿刀田さんの小説。宮部さんの「八月の雪」は、不幸な事故で惰性で生きてる男子中学生が主人公。彼の意識がラストで変わる明るい終わり方だが、スッキリ感がなくモヤモヤ。「黒い線」は横山さんらしい警察組織が関わる話。婦警の謎の失踪から始まり臨場感があって途中で本を閉じられないほど面白かったがラストにわかる真相が迫力なくがっかり。阿刀田さんのはショートショートは皮肉なラストで面白かった。百舌シリーズ、新宿鮫シリーズ、私には長編過ぎて読む気力がどうしても出ず。
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集英社創業90周年を記念して編集された「冒険の森へ 傑作小説大全」の第12巻です。本巻のテーマは「警察小説」です。TVドラマ化もされた逢坂剛「百舌の叫ぶ夜」、大沢在昌「毒猿 新宿鮫Ⅱ」 の長編2作品と宮部みゆきや横山秀夫などの短編7作品を収録。なかなかずっしりと来る内容でした。(物理的に本も分厚いですね。)