- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784083140402
感想・レビュー・書評
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みんな大好き、ちびまる子ちゃんと仲間たちと一緒に名歌を学ぼう!
万葉集の時代から現代までの歌で小学生にも馴染みやすいと思われるものを歌人の小島ゆかりさんがピックアップ。
歌と詠んだ歌人、意味、ポイントのみならず、まる子ちゃんの漫画が楽しめる。
歌に関するコラム、雑学も載っていて豆知識が好きなひとにも目配せしている。
気になった歌
[東(ひんがし)の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ ] 柿本人麻呂
意味…東の野に、日の出前の光が見えはじめ、ふりかえって見ると、月は西に傾いている。
[春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくるる] 凡河内み(身に弓)恒
意味…春の夜の闇は、わけのわからないものだ。梅の花を闇の中にかくしてしまおうとするのだろう。色は見えないが、香りまではかくれるだろうか。かくれはしないよ。
[見わたせば柳さくらをこきまぜて都ぞ春の錦なりける] 素性法師
意味…見わたすと、柳のみどりと桜をまぜ合わせて、都こそ春の錦の織物のようだ。
[宿りして春の山辺にねたる夜は夢の内にも花ぞちりける] 紀貫之
意味…一夜の宿りをして(一泊して)春の山中に寝た夜は、夢の中にもさかんに桜の花が散ったことだ。
[桐の葉も踏みわけがたくなりにけりかならず人を待つとなれど] 式子内親王
意味…桐の落ち葉も、ふみわけて歩くのがむずかしいほど積もってしまった。かならずあの人の訪れを待っているというわけではないけれど…。
[あかあかやあかあかあかやあかあかやあかあかあかやあかあかや月]明恵(みょうえ)
意味…明るいなあ明るいなあ、ああ明るいなあ明るいなあ……、今夜の月は。
[蟻と蟻うなづきあひて何か事ありげに奔る西へ東へ] 橘曙覧(たちばなあけみ)
意味…蟻と蟻が出会ってはうなずき合って、何か事がありそうに走っていくよ、西へ東へ。
第一章自然の歌・季節の歌から引きました。
ちなみに第二章は心の歌。
やはり昔の歌はすらすら読めないので少しストレスだが、意味がとれて眼の前に風景や感情が広がっていく瞬間がたまらない。
一瞬だけ、その時代にタイムトリップして詠み人と目が合ったようにも感じる。
巻末には現代の小中学生の歌も載っている。
[一度だけ人の役に立ち捨てられるティッシュは雲になればいいのに]NHK全国短歌大会ジュニアの部入選作品 小学5年西尾彩那さん
[ハンカチで洗ったばかりの濡れた手を拭くときいつも優しい気持ち]若山牧水全国こども短歌コンクール入選作品 中学二年石垣来実さん
総ルビで小学生向けに作られたものだが、大人でも読み応え十分、というか、大変勉強になりました。小島ゆかりさん、ありがとうございました。
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小島ゆかりさんの短歌教室ですね。
ちびまる子ちゃんのマンガで、短歌を楽しみます。
小島ゆかりさんが、古典から現代まで、百首の歌を選んでしょうかいしています。
一首ごとに、意味とポイントをやさしく、ユーモアを込めて、わかりやすく解説されています。
ちびまる子ちゃんの四コママンガが、歌に合わせて寄せられているのが愉しいですね。
各、歌に合わせて、語句の意味や歌人の紹介、エピソードなどをコラムで興味を惹くように配置されています。
まる子たちと一緒に、短歌にひたるのは、親しみやすいですね。
『一つの詩形がこんなに長く生きのびてきた理由はなんでしょう。一つは、短歌のリズムが親しみやすくて覚えやすいから。もう一つは、歌の心はみんなの心だからです。…… 百首の中にはきっと『ああ、この気持ちわかる』という歌があるはずです。』と、小島ゆかりさんが語られています。
短歌を楽しみたいと思う心を、端的に言葉にしてくれています。とても、心に残る短歌教室ですね。 -
アンソロジーとしてもとても良質!古典和歌も近代以降の短歌も、同じ歌なんだよーという感じがしてそこがいいなーとおもう。
一家に一冊! -
ズバリ!!
気持ちが全面に出ている短歌は、恐怖を感じるでしょう!!
ある程度、読者に想像の余地を残すことが大切でしょう!! -
4コママンガがおもしろかった