チベット 天の大地

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784085320482

作品紹介・あらすじ

来世を信じ、より良い生まれ変わりを願ってひたすら祈りに生きるチベットの人々。彼らほど極限の大自然にまみれ、宗教にまみれて生きる人間がこの地球上のどこか他の地に存在するだろうか。混沌の世紀末にあって、チベットは希望の地のひとつになりうるか-。われわれは、この天の大地からヴィジュアル・メッセージを読み解くことができるか。チベット本土、そして亡命チベット社会両地取材敢行。

感想・レビュー・書評

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  • チベットというかけがえのない土地を初めて知った1冊。
    この本を見て人生が少しだけ変わりました。

  • 彼はなかなかいい『写真』を撮るなと思っていた。母は『何を撮ってるのかよくわからない』という。何でもけちつけたいのかしらこの人は…。まあ確かにきれいであまり哲学や人間らしさを感じることができない写真かもしれないが。最後の部分を母に読ませた。でも母は中国があまり悪いことをしたという意識はないらしい。私は、基本的な部分は変わっていないと思う。侵略のようなかたちで中国がチベットへ行き、寺院を壊したり宗教心を奪おうとしたこと。チベットに行ったことのある人が『チベットってなんかもっとエキゾチックな場所だと思ってたけどなんかおみやげ物やさんでいろいろ売りつけられた〜』とか言っていたが、今思えばそれは漢族なのではと思う。人口流入も激しく漢人のほうが人口が多くなっているという。母親は『でもダライラマも中国のことをそんなに激しく非難はしていないしいい方向にいってると言ってるじゃないの。そういう面〔寺院を壊したり〕ということはあったかもしれないけど』確かに自治区として認められてきてはいるかもしれないが、私はチベットが昔のように戻ることはできなくなっていると思う。チベットの人々がなくしてしまったものは大きいと思うのだ。そしていまだに中国がダライラマの入国を認めないだとか、私にはどうして中国が正しいことをしているとは思えないのだ。宗教心というのはひとつの人権であると思う。いつも中国がチベット人の行動を監視していることを考えれば、やはり私はチベットは苦しい想いをしていると思う。

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著者プロフィール

野町 和嘉(のまち かずよし)
1946年生まれ。サハラ砂漠などアフリカの乾燥地帯、中国、チベット、サウジアラビア、アンデスなどの撮影に取り組み、国内外で高く評価され、米国報道写真家協会年度賞銀賞、土門拳賞、芸術選奨文部大臣新人賞、日本写真協会年度賞、講談社出版文化賞、藤本四八写真文化賞など受賞多数。2009年、紫綬褒章受章。

「2022年 『JTBのカレンダー 世界遺産 野町和嘉 2023 壁掛け 風景』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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