砂の覇王 9 流血女神伝 (流血女神伝シリーズ) (コバルト文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086001823

作品紹介・あらすじ

わたしは、シャイハンを殺すためにここヨギナに来たのだ。-それは、バルアンの妻として何をすべきかと考えた末、出した結論だった。バルアンの野望を叶えるということは、シャイハンの死を望むということ。だが、思いがけずに優しく紳士的なシャイハンの人柄に惹かれ、カリエの心は揺れ動く。しかし、バルアンとシャイハンの対決の時は刻々と迫っている。はたして、エティカヤの運命は。

感想・レビュー・書評

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  • またがつんと動き出したという感じ。なんかいろいろ、容赦ないよねぇ、、。
    そしてお久しぶりのエド。
    私だったら迷うことなくエドと逃げたいよ、、。

  • 良いなぁ
    良いファンタジィ
    ここにここまで丁寧に世界があるから
    実際、ありそうな気分になります。
    政治があり、宗教があり
    リアルの中にファンタジィがあります。
    最後の1ページで
    一気に物語が動いて驚きました。
    ここで終わっても面白い
    ラストシーン、
    この砂の覇王シリーズのラストです。

  • 帝国の娘では「運命に翻弄される少女がいつか女王になる話なのかなー」と読んでたんですが、砂の覇王編で「運命に翻弄され続けるサバイバーの話だ」と思い知らされました。
    カリエがまー絆されやすくて素直に反省でき視野を広く心がける賢さがある美点が流されやすさに繋がってるのが切ない。その場その場で一生懸命で、知り合った人を見捨てられず、自分が生き抜こうとするようにみんなにも生きていてほしいと願う、少女が伴侶に選んだのが覇王……うわぁ。

    バルアン人でなしなんだけどモテるのわかっちゃう……コイツがどこまで行けるか見てみたいと思わせる魅力がある。人の世話焼くのが好きっぽいカリエが惹かれてしまうのがわかってしまうけど……おおう。

    このシリーズは謀略の動機が感情に紐づいているので頭に入りやすいぶん、自分の理想が先行してるっぽいコルドやロイが際立って冷酷に見えました。「あなたは実にすばらしい妃だ」はゾッとした……本人は心からの感謝と敬意なんだろうけど。
    それだけにロイのダイエット決意にはびっくりしました。まぁ……叶う叶わないは置いて、健康には……いいよね、うん。

    宗教や奴隷制度の問題点を描きつつも「その土地に根付いている文化」という地に足ついた側面を描いてるのが好感。国の腐敗も単純に放埒な貴族のせいというわけではなく、彼らの中にも心から国のためになると思って悪習を続けてるのがいたり、民衆の責任にも言及されてるのが良かったです。
    基本が骨太なぶんファンタジー要素が際立ってこちらも良き。怪我治って良かったねと思ってたらそういう……辛い……

    続きも胃を痛めつつ読もうと思います。

  • 結構、速足で進んだ感じ。
    しかし、カリエがシャイハンの死を望むことで、心揺れ動くのは、覚悟が足らないからか。非情な女神との対比か。

  • こうなるしかなかったのが哀しい.しかし「砂の覇王」の意味がわかって,これもまたしみじみとした感慨がある.

  • 49:こ、コバルトでこの展開、ホンマに大丈夫なのですかッ!?(滝汗)

  • おさんぽマヤル頂上へ、の巻。ヒカイ遅いよ!
    再読なので後々のことがわかっている分、以前読んだときよりもキャラの心情というかフラグというかが分かるようにはなったんだけれども、それでもやはりシャイハンとカリエのやりとりが物足りないような...。家族フィルターと満月効果と同情補正があるとはいえ、ミュカやドーンは眼中ナシだったのによりによってそこに?と思ってしまいます。バルアンと表裏一体ってさんざん書かれていたから結局は好みだったってことかしら...。
    船戸さんの漫画のおかげでエド不足分は満たされました。コルドのアレは単に趣味の悪い置物を贈っただけだとずっと思ってたけどあれもしかしてオナh...?

  • 誰かにオススメされた道より、自分が正しいと思える道を選ばなくては生きるかいがないな、と思う。
    しかし女神様血塗られすぎ…。
    生きる意味などないけど、なぜ振り回す!
    優しさと現実は一緒にならないと生きていけないね。
    でもエドが報われないかんじはどーにもかわいそう…

  • バルアンの妻として何をすべきか考えたカリエは、シャイハンを追い落とす―つまりは彼を殺すためにヨギナへとやって来た。
    しかし、シャイハンの優しく紳士的な人柄に触れたカリエの心は揺れ動いてしまい・・・

    とうとうエティカヤ編のラストです。
    バルアンとシャイハンの直接対決!エティカヤの運命は!?

    このシリーズはどんどん人が死んじゃいますね…
    特にこの巻は結構…(-_-;)

    ラストには『砂の覇王』とは一体誰のことだったのかが明らかに!!
    てっきり私はバルアンのことかと思ってたんですけどね~

    そしてカリエの選択。
    私には意外な選択でした…てっきり違う方選ぶかと思ってたのになぁ…

  • 砂の覇王か・・。虚しさに溺れず進む。犠牲が多くてつらいな。

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著者プロフィール

『惑星童話』にて94年コバルト読者大賞を受賞しデビュー。『流血女神伝』など数々のヒットシリーズを持ち、魅力的な人物造詣とリアルで血の通った歴史観で、近年一般小説ジャンルでも熱い支持を集めている。2016年『革命前夜』で大藪春彦賞、17年『また、桜の国で』で直木賞候補。その他の著書に『芙蓉千里』『神の棘』『夏空白花』など。

「2022年 『荒城に白百合ありて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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