オメガの空葬―ハイスクール・オーラバスター (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 220
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086002684

作品紹介・あらすじ

幻将皓は、現在随一の側近硝乃と高級シティホテルのスイートルームにいた。色鮮やかな唇で皓はひとり笑む。炎将〓(せん)司の最期を思いおこしての、静かな微笑だった。そこに雷将勝呂が、九那妃の恩情を伝えるために現れた。"蘭を遣わす。幻将の手足として用いられよ"空者九那妃の分身ともいえる"使"の蘭を陣中に加えるということは、すなわち九那妃の剣を預かるに等しいことを意味したが…。

感想・レビュー・書評

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  •  出版当時以来の再読。新刊が出たので復習に。
     一読して、こ、こんなところで終わっていたのだっけ…と呆然としました。むごすぎる。たぶんこの苦しさを覚えたまま新刊を待つことに堪えきれずに忘れたんだろうな…当分出ないだろうことなんてわかりきっていたし…。思い返してみればこのシリーズを読んでいて苦しい思いをしなかったことがありませんが、思春期に読んだものというのは自分の血肉になっていて、容易には切り捨てられないですね。
     オーラバではずっと里見十九郎が好きなので、この人がメインの話が回ってくるといつもうれしいけどつらかったのだということもまざまざと思い出しました。『星を堕とすもの』とかね…。縁側でいとこづきあいしている十九郎と希沙良にはほのぼのしてしまうけれど、まだこの二人のバランスは完全には戻っていないのだとわかるのでそれもつらい。つらいばっかりだな!
     それにしても修学旅行の朝の冴子ちゃんかわいい。冴子ちゃんと亜衣ちゃんの揺るぎない女子力(こんな言葉は2004年当時はなかった気がするけど)のおかげで、頼りないやら暴走するやらの男どもをなんとか見守っていられる、そんなシリーズ。

  • 読み直しが間に合った…!
    ああ、新刊待ち遠しい。

  • ますます文章に磨きがかかってますね。いつからこんな書き方になったのかなあ…「烈光の女神」あたりからでしょうか。
    きれいだし、好きなんですけど…ちょっと回りくどいというか、届きにくい、感はあります。
    特に十九郎の台詞回し。もっと素直に話そうよ!と言いたくなってしまいますね。あれに付き合えるんだから、ツワモノだ西城敦。さすが大親友。(笑)
    いやでも十九郎は彼には救われていると思います、ほんとに。

    この話では全般的に女の子の方が強いんですが、そのことを再確認。
    今回のハイライト。(あくまで私見)

    「大丈夫よ、諒。あたしが行くからあなたは待っていて」

    強い!かっこいいよ、冴子さん!!これは惚れない方がおかしい!
    どちらかというと私は今まで亜衣ちゃん派だったのですが、転びそうですよ、これは。(笑)

    亜衣ちゃんのように特別な力がなくても、その中で自分にできることを探す、揺らがない強さも大好きなんですが。(自分にないから?/笑)

    気になるのは十九郎の身の処し方、ですね。頼むから敵陣で力を身につけて戻ってくるなんて展開だけは勘弁です。いや…ないと思いますけどね。彼と皓との関係からいって。それは彼女を興ざめさせるだろうし、彼にとっても彼女に屈するようなまねはプライドが許さないだろうし。
    だけど、生まれたときから当たり前にあった能力を失う、というのは、たとえば突然目が見えなくなるとか耳が聞こえなくなると同等の喪失感ではないかと思います。平時であればともかく、戦時にあって、しかも術者たちの中心的存在、今まで共に肩を並べて戦っていた仲間たちを手助けしたくても何もできない、無力感。
    でもそれはきっと亜衣ちゃんはずっと味わってきたことで。だからこそ彼女は強いと思うわけなんですが。

    「魔道に堕ちる」という意味深な台詞も気になります。

  • シリーズ第十九弾。

    今のところ最新作。
    早く先が読みたいです〜

    ******** 再読記録 ********

    2009.06.23

  • 読み始めた頃は、まさか十九郎氏の歳を追い越すとは思わなんだ(笑)
    今や忍様とて遙か年下なのだなあ。
    どうでもいいが、私は西城氏がとても好きだ。

  • いつ・・・完結するんだろう。このシリーズともずいぶん長い付き合いになりました。希沙良が大好きです。彼のエピソード好きだった。

  • 早く次でないかなー…
    あとグラハのあかねちゃん受験はいつ文庫収録するの?

  • 本当にどうなってしまうんでしょう、19郎さんってば・・・。早く続きが読みたいよう・・・。

  • もう12年の付き合いになりますね…。結末を見ないと死ねない作品のうちのひとつ。(またか)彼本人はそんなこと望んじゃいないだろうけれど、しかしどうか…救われますように。

  • いたいね。(悪い意味じゃないよ)本とに。てか、そろそろハイスクールじゃ無くなるんじゃ・・・とゆうかそれに付いて考えると悪い方向にいってしまう気がするので考えるのはやめにしとこ。ああ十九郎。。。ちょっと表紙が・・・

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著者プロフィール

1968年生まれ。早稲田大学文学部中退。89年、大学在学中に第13回コバルト・ノベル大賞佳作入選。同年のデビュー作、『天使はうまく踊れない』に始まる《ハイスクール・オーラバスター》シリーズは、昨2021年、完結した。同シリーズを筆頭に、《イズミ幻戦記》、《グラスハート》など、多くの人気作を持つ。近作に、『われ清盛にあらず』『ハイスクール・オーラバスター・リファインド 最果てに訣す』、『ゼロワン』、『永劫回帰ステルス』などがある。

「2022年 『戦をせんとや生まれけむ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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