晴れの雨。 (コバルト文庫)

著者 :
制作 : せのお あき 
  • 集英社
3.90
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本棚登録 : 209
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086003834

作品紹介・あらすじ

俺と宮城先生は不倫関係。しかも同性愛。誰にも言えない恋というだけでも辛いのに、先生の無神経な言動のせいで、俺の心はズタズタ。そんな俺に榊原先輩が冷たく言い放つ。「死にたいんだったら、いつでも突き落としてやるよ」。しかし、暗雲たちこめる俺の毎日に、太陽の光を投じたのはほかでもない、榊原先輩だった。眩しさの絶頂に哀しく散った恋。青空みたいに透明でひたむきなBL。

感想・レビュー・書評

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  • 「木生先輩」って懐いた光久が可愛くて、「光」って眩しそうに光久を呼ぶ木生が好きでした。

    宮城先生…昔読んだ時は、あんまりなんとも思わなかったけど、改めて読み返してみるとクズっぷりが酷い。
    上っ面だけの愛情で、自己満足な独占欲で、そんな薄っぺらな想いが純粋な光久や木生に届くわけがないのに。

    木生は光に逢えて良かったと思う。
    そして、光も木生に逢えて良かった。

    『俺はずっと。自分が生きている意味が、わからなかった』

    最初は光久の言葉だと思ってた。
    でも、木生の言葉だったんだね。

    生きている意味、生きてきた意味、きっと知れたよね。

  • カラス~に登場した光久の過去が気になって手に取りました。
    大体の物語のアウトラインが分かっていても瑞々しくて青くて痛くてまっすぐすぎるくらい純粋で、読んでいて苦しくて仕方がなかった。
    朝丘作品全般を通して言える事ではありますが、恋愛の綺麗なだけではない部分や人間の狡さ、傲慢さ、弱さを容赦なく抉りだしてくるので地雷な人はとことん地雷なんだろうなと思います。
    あと、分かりやすいハッピーエンドでは無いところも。
    宮城のブレないクズっぷりはいっそ清々しいですね。(8年経っても全く懲りて無い所も……)
    そんなクズ教師に振り回されて恋に恋する自分に酔っていただけだと気づいても、彼に恋をした時間そのものはかけがえのない物で、別れの最後の夜を共に過ごす光久の純粋さは嫌いにはなれないなぁと思いました。

    全ての出会いも経験も、その中で起こした間違いや苦しみも、眩暈がするようなキラキラした幸福な時間も、癒える事のない深い痛みも、全ては皆、人が成長する為の、かけがえのない人に出会う為の大事な過程なんだと素直にそう思えるお話でした。
    迫りくる死を常に意識しながら、その淵で自分を照らしてくれる光をやっと手にした木生も、自分の愚かさを知り、感情の渦に振り回されながらひたむきにまっすぐ人を愛する喜びを知り、苦しみを乗り越えて成長した光久も眩しくて純粋でキラキラして、胸につまされます。
    (光久の親友も含めて、高校生たちの純粋さが一際煌めくからこそ不倫教師宮城のクズっぷりが引き立ちますね……)
    作品を通して、人を愛する事について真摯に向き合った姿勢に胸打たれました。

  • 「愛とは痛みなのか。愛とは安堵なのか。(P.170)」
    作者が愛情について煩悶したことが本文やあとがきから窺えます。

    以前、あまりの辛さに挫折した本書を『カラスとの過ごし方』発売にともない、覚悟を決めて読みました。
    辛かった。
    切ないっていうより、辛い。読むのが。ページをめくって終わりを見るのが。
    内容も辛かったけど、先輩が悲しくて悲しくて、終わりを見たくなかった。
    他のかたもレビューに書いてある通り、終わりに向けて流れが予測できてしまうし、特に大きなどんでん返しがあるわけでもなく、ただただ「不倫」「二股(正確には三股だと思う)」「病気」「死にネタ注意」で、主人公が不倫してる教師が最低すぎて、好き嫌いの分かれるものだと思います。個人的には歯が浮きそうなセリフでむずがゆくなったりもしましたが、本書を読了後に『カラスとの過ごし方』を読むと、不必要な過去なんてひとつもないと感じます。
    惜しいのは本書が既に絶版していること。
    復刊してほしいような、してほしくないような。イラスト含めてこのままの形であってほしいような、朝丘先生のこの過去を知らない人に知ってほしいような。
    もし復刊しても一字一句全く同じでイラストも同じ、あとがきも同じ、とかだったら、いいなー(無理ですね)。

    ところで、先輩がぼろぼろになるほど読んでた本がどんな本なのか気になります。実際にある本をモデルにしているのか、それとも朝丘先生の創作の一部なのか。内容はどんなものなのか。

  • BLを読んで、初めて感動した作品。
    教師と不倫をしていて「死んじゃいたい」が口癖の主人公が、少しずつ愛を、生きることを、知っていく話です。
    みんな寂しくてもがきながら、自分を理解してくれる大切な人の傍にいたい。
    木生先輩の言葉がキラキラ輝いて、胸にしみます。
    この作品を読んで、「晴れの雨」が大好きになりました。

  • あらすじでネタバレ大盤振る舞いしすぎです。
    序盤からすでにラストが予想出来てしまうような話なんですが、
    予想出来てしまうが故に、救いやどんでん返しを期待して読んでしまう。
    けれども救いもどんでん返しもなく、どうしようもない時の流れが、
    まだまだ若く幼い男の子ふたりを引き離してしまいました。
    終盤なんてもう、ティッシュ箱抱え込んで読むはめになります。

    不倫、病気、二股、死ネタ(悪魔のカルテット)

    爽やか~なイラストがオブラートに包んでくれてる感がありますが、
    要約すればそんなストーリーなんで、好き嫌いははっきり別れると思います。

  • 先が読めるのと、安易にこういうテーマを扱っているように感じたので☆3つ。

  • とても貴くきれいなものだと思います。好きです。

  • 切ない。

  • これも切ない話です。彼がボロボロになるまで読んでいた本を知りたい。『忘れられないことが俺の夢だよ』173P

  • とても綺麗で痛い。
    降り注ぐ雨が、優しくて泣けてしまう。

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