赤の神紋 第14章 ―Divine Red― (赤の神紋シリーズ) (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086012461

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  • 『メデュウサ』対決は後半戦に突入。
     昏倒した榛原は意識不明に陥っていた。
     藤崎は舞台上のケイに、かつて藤崎を追い詰めた榛原の姿を見出して、舞台崩壊を予言する。
     戦慄する連城の前で、だが、全能感に酔うケイは着々と破局への道筋を辿っていた。
     そしてついに最強の<共演者殺し>が牙を剥いた。

     共演者は次々と餌食になり、降板を申し出るものさえも出た。
     そんな中、響生は驕り昂ったケイを連れて、榛原の稽古場へと二人きりで籠る。


     あらすじはそんな感じなんですが……。
     個人的には、「終わってしまった……」という感慨の方が大きくて、もう呆然としてしまった(苦笑)
     この人たちの逡巡に付き合う事数ヶ月……。

     これが最終巻だってことは知ってたけど、正直、これで本当に終わるの……? という気持ちと、これで終わってほしくない気持ちがごちゃごちゃとないまぜになってました。
     煮え切らない感じにいらいらして、早くくっついてほしくてむきー! ってなってたのに、くっついたらくっついちゃったで「くっついちゃったのか……ってちょっとショックを受けるんだから、勝手ですよね!

     でも最後は、それなりにすっきりしてちょっとほっとしました。

     ただ、一つだけ言わせていただけるのだとしたら。

    『赤の神紋』見たかった……!

     いやねー、この話。
     メデュウサが終わって、メデュウサを演じる役者が決まって。
     ケイと響生がくっついて。
     それぞれがそれぞれの道を歩み始めて。
     そんな中、『赤の神紋』の稽古が続いていて。幕が上がる! ってところで終わってるんですよ。
     そして遂に『赤の神紋』の幕が上がる! ってところで終わってるんですよ。

     見たかった! 見たかったです!
     実際に見る訳じゃないですけど、選ばれた方が演じる『赤の神紋』がどれだけすごいのか感じたかった!
     作者さんの文章で感じたかった!

     あー……残念です。
     タイトル、赤の神紋なのに、結局赤の神紋は見れなくてすっごく残念でした。
     見たかったなー……

     そして、ケイと響生の後日談も知りたいです。
     くっついたのに、そんなに距離が縮まらない二人がその後どうなっていくのか見たい……。

  • ケイ対わたるのハミル対決、ついに決着。そして、怒濤の展開、ラストへと。そして流れる静かな時間。
    「‥‥『次』で自分を救え!いいか、自分を救えるのは自分だけだ。明日のおまえが生み出すものだけが、おまえ自身を救うんだ」連城さんいいこと言います。

著者プロフィール

千葉県生まれ、東京都在住。中央大学文学部史学科卒業。「風駆ける日」で1989年下期コバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞後、90年『炎の蜃気楼』でデビュー。同シリーズは累計680万部を超える大ヒットとなる。他の著書に、今作を含む「西原無量」シリーズ、『カサンドラ』、「赤の神紋」シリーズ、「シュバルツ・ヘルツ」シリーズなど多数。

「2023年 『遺跡発掘師は笑わない 災払鬼の爪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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