英国マザーグース物語 婚約は事件の幕開け! (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086016117

作品紹介・あらすじ

19世紀、大英帝国の首都――ロンドン。偉大な探検家である当主が亡くなり、長男が爵位を継ぐことになったアッシュフォード子爵家。長女セシルはといえば、子爵家の未来のため、顔も知らない相手と結婚することが決まっている。だが、好奇心旺盛な彼女は結婚までの一年間、新聞記者になるという前代未聞の行動に出た! 「子爵令嬢」という正体を隠し、少年姿で働くセシルの前に現れたのは……!?

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。キャラ立てが好み。無鉄砲なだけではない女の子ががんばっている少女小説は、読んでいてとても楽しい。

  • 先日読んだアンソロジー(「とっておきのおやつ」やったと思う)に参加してはって、そのときに「面白いな」と、思ったので借りてきた。

    1章を読了したあたりで、
    「これ、誰が対象年齢の本!?」
    て言うてしまったぐらいの情報量の多さ。

    情報量が多いというより…、1ページあたりの文字圧が結構ある、って感じかな。

    さて、舞台は1890年代のイギリス。
    ゴシックとテクノロジーが融合しつつある時代背景は、好きな人は好き! って世代よね。笑

    ちょっとややこしい言い回しや、セシル(視点)を中心に謎が撒かれて、それをジュリアン中心に謎解きしていく流れも、がまさにホームズとか、そういった世代の作品を彷彿とさせて面白い。

    せやから余計、
    「誰、対象?」
    ってニヤニヤしちゃって、思わず初版を見たわ。2012年。あ、わ、わりと、新しい~。でも、古典~。古いのに、新しい~。笑

    (いやでも2012年って9年前か…)

    挿絵も中期コバルトで、なんかもう、「っあ~!」てなった。
    なんだかんだ言うてセシル大好きなダニエルも微笑ましいし、ロード・ヘンリー氏の真相(というか現状)も気になるので、続きもリクエストしてみようかな。

    最後は絶対ハッピーエンドになるやろ? ていうのがわかってるので、めちゃくちゃありがたい。

  • 19世紀、大英帝国の首都――ロンドン。偉大な探検家である当主が亡くなり、長男が爵位を継ぐことになったアッシュフォード子爵家。長女セシルはといえば、子爵家の未来のため、顔も知らない相手と結婚することが決まっている。だが、好奇心旺盛な彼女は結婚までの一年間、新聞記者になるという前代未聞の行動に出た!「子爵令嬢」という正体を隠し、少年姿で働くセシルの前に現れたのは!?

    久しぶりにラノベが読みたくなり懐かしのコバルト文庫を手に取りました。今は電子書籍が主流になってきていて時代の流れを感じます。男装して新聞記者として働くセシル、よくバレないなと思っていたけど、まさかのレスターは分かっていたのかw亡くなった父の謎を解くために新聞社で働くセシルのもとにやってきたジュリアンは、事情を知っていてやってきた婚約者ですが、しばらくは知らせずにパートナーとしてやっていく様子。人が悪いなあ・・・。すっかり心を許している二人ですが、真実が分かった時のセシルの反応がすごそう。ヘンリーを陥れた組織の謎といい、まだ話は始まったばかりですね。

  • 「ライトノベル」においては
    第一巻で設定の説明かつ一定の完結をつけつつ
    シリーズ続巻へ充分な期待を持たせなければならないが
    主人公とお相手キャラクタ設定は上手くいっているものの
    背景がやや不安
    メイドとマザーグースと名探偵なヴィクトリアン調日常の謎
    系統のミステリものであることと
    主人公コンビがどれだけ無理なく絡められるか
    今後の展開に期待
    できるということは成功なのでわ

  • 面白かった。思ったよりも重い設定があってミステリー部分も楽しめた。続きも楽しみです。

  • 19世紀、大英帝国の首都・ロンドン。
    偉大な探検家である当主が亡くなり、長男ダニエルが爵位を継ぐことになったアッシュフォード子爵家。
    長女セシルは、子爵家の未来のため、ダニエルの決めた顔も知らない相手と結婚することが決まっている。
    しかし好奇心旺盛な彼女は、結婚までの1年間、新聞記者になるという、貴族令嬢としては前代未聞の行動に出た―
    父の死の真相を探り、明らかにした真実を自らの手で記事にしたいとの決意を秘めて。
    正体を隠し、少年姿で働くセシルの前に現れた人物は…!?

    ロマンス本ヒストリカルにちょっと飽きたので、もう少し軽く謎解き要素のあるお話が読みたくて。
    シリーズ1巻は短・中編合わせて3話。

    第1話 お嬢さまは血痕がお好き?
    ヒロインとヒーロー出会い編。
    第2話 おつきあいはお友だちから?
    周囲から見ればモブ、でも彼女には主役。
    第3話 輝く永遠の絆
    父の死の真相。

    ヒロインは皆に見守られてるね-当然のように周囲ほとんどの人は気付いているという…
    アッシュフォード家の次男と父は多分性格が似ている。
    結構深刻な状況なのに明るいって強い‐
    出版社社長令嬢・エリザベスにももっと活躍して欲しいな-今のところ貴重なヒロインに絡む女性・同性の友人だから!
    ダイヤモンド絡みの事件でちょっとワクワクしてしまった…現地の青年に合掌。
    するっと読めたけど、なにか思ってたよりライトな物語ではないかも-
    大きな陰謀の一端、て感じなのね。<br clear="all">

  • イギリスのヴィクトリア朝がよくわかる。
    あと、ダニエル兄さんのシスコンっぷりがたまらない~

  • ばらはあかく
    すみれはあおい
    さとうはあまく
    そうして きみも
    Roses are red,
    Violets are blue.
    Sugar is sweet,
    And so are you.
    *
    かわいいむすめがおりました
    こいびとくるのをこわがって
    ベッドにもぐりあたまをかくして
    やきぐしとびらにかけました
    There was a little maid, and she was afraid
    That her sweetheart would come unto her;
    So she went to bed, and covered up her head,
    And fastened the door with skewer.
    *
    げつようびのこどもは うつくしく
    かようびのこどもは ひんがよい
    すいようびのこどもは なきむしで
    もくようびのこどもは たびにでる
    きんようびのこどもは あいにいき
    どようびのこどもは くろうする
    あんそくにちにうまれたこどもは
    かわいく かしこく ようきなこども
    Monday's child is fair of face,
    Tuesday's child is full of grace,
    Wednesdays's child is full of woe,
    Thursday's child has far to go,
    Friday's child is loving and giving,
    Saturdays's child works hard for its living,
    But the child that's born on the Sabbath day
    Is bonny and blithe, and good any gay.
    *
    ソロモン・グランディ
    げつようびにうまれ
    かようびにせんれい
    すいようびにけっこんし
    もくようびにびょうき
    きんようびにきとく
    どようびにしんで
    にちようびには はかのなか
    それでおしまい
    ソロモン・グランディ
    Solomon Grundy,
    Born on a Monday,
    Christened on Tuesday,
    Married on Wednesday,
    Took ill on Thursday,
    Worse on Friday,
    Died on Saturday,
    Buried on Sunday.
    This is the end
    Of Solomon Grundy.

  • お転婆お嬢さんの男装事件簿みたいなものかと思ったら、単なるロマンスミステリーだけではない工夫があっておもしろかった。

    父親が冒険家で、旅先で謎の変死を遂げたこととか、随所にマザーグースの唄が効果的に使われていることなどが、うまい具合にスパイスになっている。

    アッシュフォード家をめぐる陰謀もまだ解決したわけではないので、これからの展開が楽しみ。

  • 推理ありラブコメ?ありシリアスありのお話です。

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著者プロフィール

東京都出身。東京音楽大学器楽科ピアノ演奏家コース卒業。『始まりの日は空へ落ちる』で集英社ノベル大賞受賞。本書は大英帝国を舞台に若き日の小泉八雲の活躍を描いたホラーミステリー『奇譚蒐集家 小泉八雲 白衣の女』(講談社文庫)の続編にあたる。他の著作に、本シリーズの前日譚「ふりむけばそこにいる」シリーズ(講談社タイガ)、「王女の遺言」「倫敦千夜一夜物語」シリーズ(ともに集英社オレンジ文庫)、「英国マザーグース物語」シリーズ(集英社コバルト文庫)などがある。


「2022年 『奇譚蒐集家 小泉八雲 終わりなき夜に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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