炎の蜃気楼シリーズ(13) 黄泉への風穴(前編) (コバルト文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086118477

感想・レビュー・書評

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  • 直江がいなくなってから約2年が経過。
    その間もずっと小太郎を直江だと思い込み続けていたんですね、現実を歪めれば歪めるほど自分を追い込んで傷付けて心が蝕まれていってることに気付いてない高耶さんが痛ましくて痛ましくて…。
    長秀と晴家が側にいてくれてよかった。
    こういう時に頼りになる千秋さま。
    ああ千秋大好きだよ。

    でも、あの時に直江の死をもし認めていたら、今頃どうなってたんでしょう…?
    認めても認めなくても、どっちみち高耶さんは壊れてしまっていたんでしょうね、、、もうどうしようもなく切ない。

    そして直江にさせられた小太郎。
    完璧のつもりでも高耶さんからは意味不明の感情をぶつけられてオロオロするこたがとても不憫。
    無理です、彼らの400年はとても模倣できません。
    あの高耶さんが自ら肌をさらけだして小太郎の手を身体に押し付けるだなんて……涙。

    彼らに関わってしまったばかりに、感情が芽生えつつある小太郎、がんばれ小太郎。

    そして遂に出た開崎…。
    ぬくもりに飢えてる高耶さんにいともたやすくぬくもりを与えてしまったよ、それで泣く高耶さんが脆すぎて痛ましくて。
    ぬくもり代わりのコートを手放せない高耶さんがいじらしくて泣けます。
    いちいち嫌味な感じがまんまあの人じゃないかー!
    早くもどってこーーーい!!

    白衣女の動向や突然現れた第5の男、ここら辺からわたしの謙信公への疑心暗鬼が始まったんだったなあ…。

    とにかく、このどうしようもなくもどかしい小太直江と高耶さんの関係がはやく解消されますように!

  • 炎の蜃気楼13

    やばい、おもしろい。図書館でなぜ後篇を借りておかなかったのか悔やまれる。

    高耶が誘い受に失敗している。しかも相手は小太郎。直江と思い込んでいるけど。

    新キャラ開崎がいい。これって、あれでしょ?直江でしょ?

    直江(開崎)がくれたコートが刺激となって欲情する高耶にぐっときた。

  • 10年以上前に手を付けて諦めた一冊。
    イラストの担当さんが変わったというのもあったし、開崎このやろー!という不満もあったし。

    改めて読んでみて、当時より武将に対する知識が深まってたり、現地で江ノ島の伝説に触れたりしたせいか、そんなに感情移入しないで読めてて、単純に戦国ものとして面白い。
    いまのところ小太郎との三角関係の行方も気になりつつ、下巻に続く。

  • 二年後。小太郎を直江と認識する歪みで《力》がコントロールしきれなくなっている高耶。
    江ノ島開発反対議員の急死、怪奇現象を追って榊木、二階堂の一般人の特別調査官が向かう先で高耶と千秋も調べていると、江ノ島神社にて開発を進める京武グループに会う。後日怨将・三浦義意より里見一族と知らされる。
    武田の安宅入港阻止のため横浜港へ向かう千秋と直江は山県昌景に襲われるが上杉第五の男に助けられる。
    二階堂と接触した綾子は二人で江ノ島神社の宮司の夜間十王の法を解く。その間に娘の巫女須賀奈津緒が掠われる。
    里見一族の末裔の開崎に高耶も捕らわれる。

    小太郎が可哀相‥‥絶対当て馬になるやつじゃん‥‥ただでさえ微妙な立場の直江役《模倣術》なるを使ってまでやってやってんのに千秋や綾子から白眼視?されているし鉄面皮でないとやってけない立場にいるから味方無しの中北条一途な良い子だよなあと思う。報われなかろうが応援したい。
    高耶はやっぱり荒れていて覚束なくてそんなんでいいのかなほんと男に犯られちゃわないか心配になる。コバルトだからならないのは安心だけど痛々しくて読むのが辛いです。

  • 当時この巻辺りで読むのをギブアップしてしまった。
    今改めて読んでみて、やはり歴史やバトル部分の話運びはすごく面白いし
    自分の好みと合っているのだなと思う。

    偶々先日鎌倉へ行って七福神巡りをしてきたところだったこともあって、
    江ノ島が舞台なのも面白かった。
    ここまで闇戦国が大きくなって現代に影響が出ている中、
    遂に闇戦国を専門に調べる公的機関の人間も出て来る。

    小太郎が気の毒で、決して揺らがない男であったろうに
    徐々に揺らぎつつあるところが人間味があって良い。

  • 前巻より2年後。依然として高耶は狂ったまま。
    見知らぬ人から着せてもらったコートの体温で高耶、涙する。うわ、痛ましい・・・。

  • 江ノ島がこんどの場所です。
    現代の警察官もからんできてまたちょっとおもしろい。

  • 江の島。里見一族。

    晴家ねーさんに「あんたは年上の男に弱いんだから」といわれてる高耶さんに全俺が萌えた。そしてなんてあやしい男なの開崎氏…。高耶の傍に千秋と晴家ねーさんがいてくれてよかった…

  • この巻から第二部開始~。
    高耶さんが痛々しいかんじになってます。まわりの千秋さんや綾子さんが気を使って大変そう。なにより小太郎が自分の理解の及ばないところでいきなりキレられたりかなりかわいそう。でもオロオロしてるのが可愛かった!
    なぞの男開崎さんも登場して後編が楽しみ~
    そしてなんだか文章が読みやすくなってきた。気にせい?

  • 熊本などを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

千葉県生まれ、東京都在住。中央大学文学部史学科卒業。「風駆ける日」で1989年下期コバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞後、90年『炎の蜃気楼』でデビュー。同シリーズは累計680万部を超える大ヒットとなる。他の著書に、今作を含む「西原無量」シリーズ、『カサンドラ』、「赤の神紋」シリーズ、「シュバルツ・ヘルツ」シリーズなど多数。

「2023年 『遺跡発掘師は笑わない 災払鬼の爪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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