旋風は江を駆ける(下) (かぜ江シリーズ) (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社
3.86
  • (37)
  • (19)
  • (45)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 183
感想 : 28
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086142908

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 名だたる歴史小説家の御大のような重厚感こそありませんが、思った以上に面白かったです。三国鼎立時代を迎える以前の、呉の基盤が作られるあたりの話はそれ程無いように思われますし、三国志を取っ付きにくいと感じている若い女性も入りやすいのではないでしょうか。孫策&周瑜の紆余曲折ある友情(いつか腐に傾くんじゃないかと期待しちゃったけど^^;)が何ともじれったくて、爽やかで。二人の嫁取り(大喬小喬)は後で出てくるのかな。今後予想される周瑜と孔明の出会いもとても楽しみです。(表紙続き絵で、こちら周瑜)

  • 「俺の側にいろ。お前の目が見ているものを、俺も見たい」

  • しゅうゆの痛い哀しい愛らしい話

  • あー…、とうとう言っちゃった。

    周瑜がはっきりと孫堅と孫策に対して思っていたことを言ってしまうシーン。読んでいて、「言っちゃったなぁ」としか感想がなったです。
    三国志を知っている人なら、だいたいの人がそう思っているでしょうが、孫堅の最後や孫策の行動というのは、周瑜が思っていることそのままですよね。
    彼らにどれだけのカリスマ性があったのかはわらないし、後ろで踏ん反り返ってまともに指示もしないような大将よりはずっといいでしょうが、何でもかんでも俺が俺がで前に出られても…。
    本来ならそれを諌めるはずの古参の重鎮たちは「殿(孫堅)をお守りできなかった我等が悪いのだ」と「我々が殿(孫策)をお守りするから大丈夫だ」という相反することを平然と言い放って孫策を持ち上げるものだから頭が痛いことこの上ないですよね。胃を悪くして血を吐くのも無理はない…。
    結局、重鎮たちが孫策を守れてないから毒矢受けてるわけだし。

    周瑜がどんなに策を練ってベストをつくそうとしたところで、肝心の大将がそれを何にも考えずにぶち壊していく…。
    そんな相手にも尽くしつづけるのが、三国志というか漢!というところなんでしょうか。
    それにしてもこの作品の孫策は言動が幼すぎる。

    自分が心配する側になったからこそ周瑜の言っていたことがわかる、という結論で二人の関係が再び近づくわけですが…今回はそういう終わらせ方なのですが、今後は…。
    二人が夢見た世界はどうなるのでしょうね。

  • 一気に読んでしまった……

    あの孫策と周瑜が喧嘩をしてる!
    と興奮したのもつかの間、一向に改善しない二人の仲にはらはらしっぱなしでした。
    両想いだなあ、読んでいるこちらが恥ずかしくなってしまうほどに。
    その点ではやはり「腐向け」なのかもしれない。
    解りやすいしすごく面白いのだけれど、誰にでも進められるかというと……?

  • ●年振りの読み返し、その後編。

    前半の終わり方からもどかしい状態が続き、読者をやきもきさせる。
    逆にこの辺りまで読めば、この作家の示す『周喩像』が明確に掴めると
    思える話。

    時代的には太史慈と孫策の邂逅の少し後まで。
    太史慈の描かれ方は恐らく誰もが持ちえる太史慈像として描かれて
    いるので、特に抵抗感を持つ人は少ないと思われる。

    続きを、と望みたくなる終わり方だと昔感じたが、現在でもやはり
    同様の感想を持った。

  • 公瑾と伯符の関係にニヤニヤしながら、やっぱりこのコンビが一番好きだなぁと、安心してしまいます。
    続巻希望だけれど出さないのかなぁ。

  • 孫策死亡の報よりどんな展開になるのやらと思ったら、なんと偽報だったとは!そんな展開だとは思ってもみなかったので驚いた。そして孫策と周瑜はすれ違う。体調を壊していく周瑜と、どこまでも頑なな孫策に目が離せなかった。周瑜は美丈夫の将軍というイメージがあったのだが、軍師に近い策士タイプだったのかな。髭がないから変な感じ。これで三國志の呉パート・孫策存命時が埋まった。読みやすいのは確かなので、続きがあれば手に取るかな。

  • この人は、物の引き際とかを弁えていると思う。
    こんなにひきつけられるとは…
    コバルトだからってのもあるのかな?
    その後の事を考えるとアレなんですが
    この小説では解決して「ホッ」って感じ。

  • 中国・三国時代。戦乱の江東。軍の頭となった孫策は上官である袁術から亡き父の軍を取り戻したいと願っていた。親友の周揄に相談すると彼は負け戦を演じた上で袁術に泣きつけという。屈辱的なその策は成功を収め、若き勇者たちの戦いが始まった。

    めちゃくちゃ嵌まったーもう公謹カッコイイ
    一人一人のキャラクターがしっかりしていて、どの役も愛おしくなる本でした。無鉄砲で少し子供っぽいが真っ直ぐな主人公。冷静でありながら頭が切れ主君に忠誠を誓う同い年の主人公の家臣。この二人の友情がいいんだ~(>_<)。
    初めて三国志もの読んだんだけど、全然読み易かったうん、かなり好き。この著者の本今度また買ってこよーっと。

    「お前は俺のことを愚か者だと言う。」

    「ならば・・・傍にいて監視しとけ。」

    「はい。私の忠誠心は、4年前から貴方様のものです。」

全28件中 1 - 10件を表示

朝香祥の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×