- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086145916
作品紹介・あらすじ
期末試験で落ち着かない学園に、驚くべき噂が流れた。リリアン女学園をモデルにしたと思われる自伝的小説が出版され、しかもその作者が白薔薇(ロサ・ギガンティア)さまだというのである!小説の内容が二人の少女の禁断の恋を描いたものであることも加わって、学園は大騒ぎ。白薔薇さまの過去はタブーとなっていて、事情を知っている人もみんな口をつぐんでいた。祐巳と由乃は、真相の解明に乗り出したが…。
感想・レビュー・書評
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まるで半身のような存在。
あまりにも近すぎて。
やっぱりこれも愛情と依存の狭間のお話なのね。
お姉さまと妹との関係とも違う、一心同体と呼べる存在。
見つけてしまった以上、離れられない。
でも、一緒にいるせいで、どちらも前に進めないのだとしたら…。
半身を不幸にするなんて耐えられない。 -
「マリみて」第3巻。
本書では、リリアン女学園を舞台にしたと思われる二人の少女の禁断の恋を描いた小説が、"白薔薇さま(ロサ・ギガンティア)"によって彼女自身の体験に基づいて書かれたものではないかとの噂について、祐巳と由乃(あと保護者として令)が、真相を探る話が描かれている。
あとがきでも書かれているように、真相を探る前半「いばらの森」がいつもの「マリみて」で、後半「白き花びら」は"白薔薇さま"の過去を描く少しシリアスなお話。
前巻で手術を乗り越え、本来の彼女を取り戻した由乃のイケイケっぷりが輝いている。祐巳と由乃は良いコンビになりそうなので、次巻以降もどんどん活躍してもらいたいな。
あと、83頁の一文ががめちゃくちゃツボだった。忘れないように以下に引用しておく。
「さすがは三奈子さま。見た目はもろくてすぐに堕ちそうな由乃さんをあえて責めずに、ずっこけ祐巳を選ぶあたりは、なかなか人を見る目がある。」(祐巳のモノローグより) -
前作とはうってかわってしっとりしたお話
衝撃的な内容の自伝的小説の作者は、聖さま!?
思い立ったら行動の由乃さんと、ゆみと、令さまは
なんと作者に遭遇
そして明かされる、聖さまの過去
美しくも儚い世界
堪能いたしました。 -
このシリーズで最も好きな話の一つ。
白薔薇姉妹が好きで何度も読んでますがやはり悲しい。
そして心が苦しくなる作品です。
冒頭部分の台詞は何度も心にしみました。
スガセイ作のいばらの森を読んでみたいと何度おもったことか。
「私はね、大切な人にわかってもらえればいいの。」この言葉に救われ、周りの人より大切な周りの人達を大事にしようと思いました。
白き花びらはすごく切ない。言葉にできないほどに。 -
繋がってはいるけど、雰囲気の対照的な作品が二本。
通常のノリの「いばらの森」も良いけど、この巻は何と言っても「白き花びら」でしょう。
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紅薔薇、黄薔薇とくれば白薔薇。シリーズ第3巻は白薔薇の過去がテーマとなっていました。とはいえ本編で動きまわるのは主人公の祐巳と黄薔薇の蕾、令と由乃。さすがは先手必勝なだけあり、とりわけ由乃が二人だけでなく物語りも引っ張っていった。
もしかしたらだけど、祐巳や由乃に話すことで、過去のことだから。彼女は生きているのだからと今以上に進んでいくきっかけにもなっているのかな。 -
期末試験で落ち着かない学園に、驚くべき噂が流れた。リリアン女学園をモデルにしたと思われる自伝的小説が出版され、しかもその作者が白薔薇さまだというのである!小説の内容が二人の少女の禁断の恋を描いたものであることも加わって、学園は大騒ぎ。白薔薇さまの過去はタブーとなっていて、事情を知っている人もみんな口をつぐんでいた。祐巳と由乃は、真相の解明に乗り出したが・・・!?